アメリカがなぜ普天間基地の移設に執拗にこだわるのか、コロ子は
不思議でなりません。
日本には、嘉手納空軍基地や横須賀海軍基地もあり、普天間を失った
ぐらいで、日米安保体制が揺らぐとは思えないからです。
アメリカは何を考えているのでしょうか。
The Huffington Postに掲載されたJohn Feffer氏の記事を読んで「なるほど」と
思う点がいくつかありましたので、紹介させていただきます。
Pacific Pushback Has the U.S. Empire of Bases Reached Its High-Water Mark?
Feffer氏は「普天間は米国にとって、それほど戦略的に重要ではなく、移転先
を要求せずに閉鎖すればすべて解決する。鳩山政権は反米でもなければ、求めて
いるのも普天間に限ったもので、沖縄にある基地全部の返還を求めるといった
過激なものでもない。なのに米政府は日本の新政権を窮地に陥れるために、
あらん限りのことをしている」と述べ、そうするに至ったアメリカ政府の
内部事情を伝えてくれています。
その中から気になった点を書き出すと.....
・米軍が恐れる基地返還ドミノ
普天間で譲歩したら、ドミノ倒しのように、次々と基地返還をせまられるの
ではないかと恐れている。欧州ではNATO加盟国がアフガン戦争で米国に
最大限のサポートをすることを拒否し、アフリカ大陸では「米軍アフリカ
総司令部を置いてもよい」と名乗り出る国も無い。南米ではエクアドルに
マンタ基地を返還させられた。
・ペンタゴン内での予算配分をめぐる対立がからんでいる。
(冷戦型の武器か、ゲリラ戦に対応した武器を選択するか)
・ペンタゴン内に人民共和国を最大の懸念とする戦略立案者幹部集団が
おり、東アジア有事の際には、グアムやハワイからでは遠すぎると主張して
いる。
・鳩山政権が思いやり予算の削減意欲を見せたこと
・「新政権もこれまでの政権のように従属的な地位(junior status)に
慣れるべき」というのがワシントンのコンセンサス
コロ子がFeffer氏の英文を誤解している可能性もあるので、原文を
ご確認くださいますようお願いします。
...the Obama administration has gone to the mat to pressure Tokyo to
adhere to the 2006 agreement. It even dispatched Secretary of
Defense Robert Gates to the Japanese capital last October in advance
of President Obama's own Asian tour. Like an impatient father
admonishing an obstreperous teenager, Gates lectured the Japanese
“to move on” and abide by the agreement...
オバマ政権は2006年の合意(海兵隊約2000人が名護市に移動し、残り
約8000人がグアムに移転する計画)を守らせようと東京に圧力をかけるため
全力で戦った。昨年10月のオバマ大統領アジア歴訪前、ロバート ゲイツ
国防長官を、東京に派遣しさえした。まるでいらいらした父親が、
手に負えないティーンエイジャーをたしなめるように、ゲイツは「先に進め」
そして合意にうよう説教した。
...the actual strategic value of Futenma is, at best, questionable. The
South Koreans are more than capable of dealing with any contingency
on the peninsula. And the United States frankly has plenty of firepower
by air (Kadena) and sea (Yokosuka) within hailing distance of China.
A couple thousand Marines won't make much of a difference...
普天間の実際の戦略的価値は、いくらよく言っても疑問である。韓国は
朝鮮半島で不測の事態がおきても十二分に対処することができる。また、
米国は率直に言って、中国と至近距離のところに、十分な軍事力を、
空(嘉手納)海(横須賀)で有している。数千の海兵隊がいたところで、
大きな違いはない。
During the Cold War, the Pentagon worried that countries would fall
like dominoes before a relentless Communist advance. Today, the
Pentagon worries about a different kind of domino effect. In Europe,
NATO countries are refusing to throw their full support behind the U.S.
war in Afghanistan. In Africa, no country has stepped forward to host
the headquarters of the Pentagon's new Africa Command. In Latin
America, little Ecuador has kicked the U.S. out of its air base in Manta.
冷戦時代、米国防総省は、執拗な共産主義の前進を前にして、国々が
ドミノのように倒れていく(共産主義化していく)のではと心配した。
今日、米国防総省は違う種類のドミノ効果を懸念している。欧州では、
NATO加盟国が、アフガニスタンにおけるアメリカの戦争に最大限の
サポートをすることを拒否している。アフリカでは、ペンタゴンの新しい
アフリカ総司令部を置くと申し出た国は出ていない。ラテンアメリカでは、
小国エクアドルがマンタ空軍基地から米国を追い出した。
不思議でなりません。
日本には、嘉手納空軍基地や横須賀海軍基地もあり、普天間を失った
ぐらいで、日米安保体制が揺らぐとは思えないからです。
アメリカは何を考えているのでしょうか。
The Huffington Postに掲載されたJohn Feffer氏の記事を読んで「なるほど」と
思う点がいくつかありましたので、紹介させていただきます。
Pacific Pushback Has the U.S. Empire of Bases Reached Its High-Water Mark?
Feffer氏は「普天間は米国にとって、それほど戦略的に重要ではなく、移転先
を要求せずに閉鎖すればすべて解決する。鳩山政権は反米でもなければ、求めて
いるのも普天間に限ったもので、沖縄にある基地全部の返還を求めるといった
過激なものでもない。なのに米政府は日本の新政権を窮地に陥れるために、
あらん限りのことをしている」と述べ、そうするに至ったアメリカ政府の
内部事情を伝えてくれています。
その中から気になった点を書き出すと.....
・米軍が恐れる基地返還ドミノ
普天間で譲歩したら、ドミノ倒しのように、次々と基地返還をせまられるの
ではないかと恐れている。欧州ではNATO加盟国がアフガン戦争で米国に
最大限のサポートをすることを拒否し、アフリカ大陸では「米軍アフリカ
総司令部を置いてもよい」と名乗り出る国も無い。南米ではエクアドルに
マンタ基地を返還させられた。
・ペンタゴン内での予算配分をめぐる対立がからんでいる。
(冷戦型の武器か、ゲリラ戦に対応した武器を選択するか)
・ペンタゴン内に人民共和国を最大の懸念とする戦略立案者幹部集団が
おり、東アジア有事の際には、グアムやハワイからでは遠すぎると主張して
いる。
・鳩山政権が思いやり予算の削減意欲を見せたこと
・「新政権もこれまでの政権のように従属的な地位(junior status)に
慣れるべき」というのがワシントンのコンセンサス
コロ子がFeffer氏の英文を誤解している可能性もあるので、原文を
ご確認くださいますようお願いします。
...the Obama administration has gone to the mat to pressure Tokyo to
adhere to the 2006 agreement. It even dispatched Secretary of
Defense Robert Gates to the Japanese capital last October in advance
of President Obama's own Asian tour. Like an impatient father
admonishing an obstreperous teenager, Gates lectured the Japanese
“to move on” and abide by the agreement...
オバマ政権は2006年の合意(海兵隊約2000人が名護市に移動し、残り
約8000人がグアムに移転する計画)を守らせようと東京に圧力をかけるため
全力で戦った。昨年10月のオバマ大統領アジア歴訪前、ロバート ゲイツ
国防長官を、東京に派遣しさえした。まるでいらいらした父親が、
手に負えないティーンエイジャーをたしなめるように、ゲイツは「先に進め」
そして合意にうよう説教した。
...the actual strategic value of Futenma is, at best, questionable. The
South Koreans are more than capable of dealing with any contingency
on the peninsula. And the United States frankly has plenty of firepower
by air (Kadena) and sea (Yokosuka) within hailing distance of China.
A couple thousand Marines won't make much of a difference...
普天間の実際の戦略的価値は、いくらよく言っても疑問である。韓国は
朝鮮半島で不測の事態がおきても十二分に対処することができる。また、
米国は率直に言って、中国と至近距離のところに、十分な軍事力を、
空(嘉手納)海(横須賀)で有している。数千の海兵隊がいたところで、
大きな違いはない。
During the Cold War, the Pentagon worried that countries would fall
like dominoes before a relentless Communist advance. Today, the
Pentagon worries about a different kind of domino effect. In Europe,
NATO countries are refusing to throw their full support behind the U.S.
war in Afghanistan. In Africa, no country has stepped forward to host
the headquarters of the Pentagon's new Africa Command. In Latin
America, little Ecuador has kicked the U.S. out of its air base in Manta.
冷戦時代、米国防総省は、執拗な共産主義の前進を前にして、国々が
ドミノのように倒れていく(共産主義化していく)のではと心配した。
今日、米国防総省は違う種類のドミノ効果を懸念している。欧州では、
NATO加盟国が、アフガニスタンにおけるアメリカの戦争に最大限の
サポートをすることを拒否している。アフリカでは、ペンタゴンの新しい
アフリカ総司令部を置くと申し出た国は出ていない。ラテンアメリカでは、
小国エクアドルがマンタ空軍基地から米国を追い出した。