ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

産科医や小児科医 「拠点病院重点配置を」

2006年12月23日 | 地域周産期医療

全国の多くの地域において、拠点病院の産科部門が閉鎖されて、周産期医療体制が崩壊の危機に直面しています。産科ゼロとなってしまった地域も、田舎・都会を問わず、どんどん広がっています。そういう厳しい現実がありますから、『産科医や小児科医を拠点病院へ重点配置する必要がある』という意見も、だんだん支持を得られやすくなってきていると感じます。

****** 信濃毎日新聞、2006年12月23日

産科医や小児科医 「拠点病院重点配置を」 県対策検討会考え方示す

 県内の医師確保策などを検討する県地域医療対策協議会(会長・渡辺庸子県衛生部長、十五人)は二十二日、本年度二回目の会合を県庁で開いた。県が十一月に設けた県産科・小児科医療対策検討委員が検討状況を報告。地域の拠点病院に重点的に医師を配置する必要がある-との考えを示し、対策協の委員からも賛同する意見が出た。

 報告した同検討会産科分科会の金井誠委員(信大医学部講師)は、出産を扱う病院に医師を集め、検診を扱う病院や診療所と役割分担をしなければ「産科医療の崩壊を招きかねない」と説明。正常な出産は助産師が扱う「院内助産所」の整備を求める意見が出ていることも紹介した。

(中略)

 これに対し対策協の委員からは、医師配置の重点化を進めるためには「住民の理解をどう得ていくかが課題だ」といった意見が出た。対策協は検討会の報告に基づき、来年三月の次回会合でさらに議論を深める。

(信濃毎日新聞、2006年12月23日)