ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

若手医師の育成 

2007年05月27日 | 地域医療

私の勤務している病院の場合は、新臨床研修制度が始まり、医学部を卒業したばかりの若手医師が大勢勤務するようになって、以前と比べて、医師の平均年齢が若返り、病院の雰囲気が格段に良くなりました。

この制度が始まったばかりの頃は、研修医に何をどこまでやらせたらいいのか?全くわからず、見学が中心で、研修医達の満足度もかなり低かったのではないかと思います。新制度も4年目となり、スタッフや患者さんも、研修医の存在にかなり慣れてきたと思います。研修内容は年々よくなってきていると実感しています。

スタッフがつききりで手取り足取り指導し、やる気のある研修医には、妊婦検診、1ヶ月検診、分娩介助、帝王切開執刀、病棟回診など、どんどん積極的にやってもらってます。

かなりいろいろな診療が自力でできるようになってきて、面白くなってきた頃に、産婦人科研修は終了してしまいます。最近、産婦人科研修が終わったばかりの研修医のS先生は、産婦人科研修最終日のお別れ食事会で、「産婦人科は全く考えてもなかったけど、やってみたら結構楽しかったです。これで終わっちゃうのはちょっとさみしい気がします。あと何週間か続けたいです。」と言ってくれました。「じゃあ、この続きは、来年からの後期研修でやってみようよ。みんなで待ってるからね。」と言って、別れを惜しみました。

人がいなければ何もできません。人が増えれば未来の夢が広がります。医学生の臨床実習、初期臨床研修、後期臨床研修、サブスペシャリティ専門医研修などを充実させて、地道に少しづつ若手医師をを増やしていくしかないと思っています。