月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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胡弓を弾く天使

2014-01-28 08:45:08 | こものの部屋・別館

これはかのじょが描いた天使画です。ごらんのように、足がありません。かのじょはよく、こういう表現をします。
なぜと思いますか。

それはかのじょが、自分を肉体化することに難を感じていたからです。
かのじょは、人間になることが、苦手だったのです。

かのじょは人間よりも、植物の霊に近い天使です。ときに食欲さえ、理解できない時があったのです。

日を浴びるのが好きだった。雨の日には、水を吸える植物の喜びと同調していた。キョウチクトウの若木の素直な伸び方に、自分の生き方との共通点を見出していた。かのじょは、植物として生きる方が向いているのです。

かのじょが人間として生きるのは、わたしたちよりもずっと難しいのです。

それでも、長い時を、人間としてあなたがたとともに生きてきた。
あなたがたを、愛していたからです。

一番好きな女性という天使が、あなたがたにとっては、この上ない大事なものだと、知っていたからです。



                         サビク








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アルタイル・11

2014-01-28 03:19:16 | 詩集・瑠璃の籠

気づいたか
ほう よい目だ
少しは 腹が立ったか
燃えたか

いいだろう 自分は
いい男だろう そいつは
痛いほど 美しいだろう
馬鹿な真似は 二度とできまい

馬鹿め
苦労をさせよって
甘くはないぞ
これから存分に鍛えてやる

おまえの その
意志 思想
腕 足 馬鹿みたいな面
すべて おまえのものだ

行って
万民の下僕となってくるがよい
すべての女に
仕えてくるがよい
なにもかもをやるのは おまえだ

男よ
すべてはこれからだ
甘くはないぞ
あらゆることを
たたきこんでやる



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