たとえば
白い砂漠に湧く
清らかな泉のように
あなたがたは時に
わたしの声を聞く
わたしの幻を見る
運命に仕掛けられた
約束のように
心臓に秘められた水晶の傷の
小箱を開ける鍵は
小さな鈍色をした
鉄の釘だとでもいうように
神はあなたがたの生に
苦しい釘を打つ
わたしは それを
あなたがたのかわりに
背負ってあげることはできない
少しずつでいい
耐えていきなさい
低いところに流れていく
水のように
わたしの愛は
あなたがたの悲しみに
必ず届く
忘れずにいなさい
たとえ どんなに
あなたがたが
わたしを忘却の扉の向こうに追い出そうとも
わたしは あなたがたを
忘れはしないものだと
謝る必要はない
できないことを 今
無理にやる必要はないのだよ
愛しているよ
今はただ
風のように耳に吹く
ことばを聞きなさい
あいしているよ