これはまだかのじょが生きていた頃に、かのじょが描いた天使画である。
どうだね。同じ技術を用いながらも、サビクが描いたものとは全然違うだろう。
かのじょの描く天使はどこかはかない。宙にふわふわと浮かび、足を描かないなどいう表現も平気だ。
だがサビクにはこれができない。
天使でも、しっかりとした土台にどっしりと立っていてほしいと思うのだよ。
技術的には、サビクの方が洗練されている。生真面目な分、かのじょは不器用だが、サビクは細部は簡単に処理して描く。どちらも面白い。
かわいらしい絵だが、制作する主体が違うと、こういうことになるということだ。
個性の違いを十分に味わってくれたまえ。