失ったものを
補うために
盗んだ金で
黄金の城を建て
そこに住んだ
荒野の空に
水の太陽を描き
自分のためだけの
永遠の楽土を
照らそうとした
聖者のような
嘘の人形を作り
それをかぶって
永遠の美名を
この世に刻もうとした
馬鹿者よ
馬鹿者よ
栄耀栄華にまみれた
偽りの人生は楽しいか
楽しいなら
なぜそんな寂しそうな眼をする
なぜ
置き去りにされた
みなしごのように
かなしい目で空を見る
真実美しいものが
欲しいのに
おまえの人生には
それが何もないからだ
すべては
嘘で作った
幻の光だからだ
あわれな馬鹿者よ
水を失った魚のように
萎えていく魂のあえぎに
いつまで
耳を背けているつもりなのか
永遠に
嘘で生きていくことなど
できはしないというのに