月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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アルギエバ・61

2023-02-18 05:07:20 | 詩集・瑠璃の籠

死を生きている青い薔薇の中で
ローマ帝国が消滅する

それは嘘ばかりで作った
見栄えだけの幸福な人生を
漫然と生きている馬鹿者どもが
団体で馬鹿になるという意味だ

人から盗んだ美貌をかぶり
心とかたちが矛盾する
いやらしい化け物になり
この世の栄華をむさぼるために
嘘と本当を逆さまにしようとした
馬鹿者がすべて
人類外に落ちていくという意味だ

逃げることはできない
自分から逃げるために
ありえない青薔薇をひねり出し
その中に
永遠に何もしないでいい
馬鹿者の極楽を幻視し
死んだように生きているすべてのあほうが
虚無の地平に片づけられる

永遠に何もしないでいたいなら
本当にそうするがよい
愛が何もない
砂と風の大地で
虚無のようになにもせず
永遠にぼんやりと生きるがよい

あるはずのない
矛盾の青薔薇を信仰し
自分だけの幸せのために
世界を奴隷にしようとした
馬鹿者はすべて
神の愛の世界から
追い出される



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ゾスマ・67

2023-02-17 05:07:52 | 詩集・瑠璃の籠

昨日の夜
おまえが一人の密室でやっていたことを
誰も知らないと思っているのか

逃げることはできない
自分から逃げるために
おまえが陰でやっている
あさましいことを
誰も知らないと思っているのか

小さな秘密の鍋の中で
かき混ぜていた毒を
人の魂に塗って
すべてを馬鹿にしていたおまえを
道端の草が知っていた
その噂は水紋のように世界に広がり
神の耳にも届く

おまえは
人間すべてを馬鹿にして
自分のために利用できる
家畜のようなものにしようとしたのだ

誰も知らないと思って
内臓の奥に隠していた罪を
神の指が突き刺す
そしてそこから
苦い癌の芽が発生する

人の美を盗み
人の福を盗み
自分ばかり美しくして
神の名を騙り
世間をだまそうとしてきた
おまえの中に
矛盾の命が芽生える

猛烈に苦い
運命の林檎が落ち
嘘で贅沢に着飾った
おまえの頭を割るだろう



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メンカリナン・39

2023-02-16 04:49:09 | 詩集・瑠璃の籠

神に見捨てられ
落ちてゆくおまえを
憐れむものももういない
おまえは
愛を裏切りきったのだ

逃げることはできない
自分から逃げ続け
嘘と盗みで作った
美人の顔をてらい
すべてをだまそうとしてきた
おまえから
すべての愛が去ってゆく

おまえは
自分が幸せになるためなら
他のやつのことなど
どうでもいいと言ったのだ
自分以外の人間を
自分のために
奴隷のように苦しめても
何も苦しくはないと言ったのだ

愛を
好きなように食える
肉にしようとしたのだ

ゆえに愛は
ついにおまえを拒否する
もう二度と愛したくはないと
おまえを愛の世界から
追い出す

絶望の門をくぐり
もうここから出ていけ
二度と帰ってきてはならぬ



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ミネラウヴァ・52

2023-02-15 05:22:44 | 詩集・瑠璃の籠

もうすべては変わってゆく
人間は自分に目覚め
脱皮した蝶のように
進化の空に飛び立ってゆくのだ

その流れに逆らうものは
阿呆になるぞ
いつまでも嘘の幸福にすがりついて
糞ばかり食っているのではない

本当の幸福は
自分が本当の自分であることから
始まるのだ
世界の愛の心に和し
愛のために自分をやってゆくことが
本当の幸福なのだ

すべての存在が
次々とその高みに上ってゆく
そのさまを見ながら
おまえはいつまで
偽物の幸福に酔うているのだ

肌にこびりついた
糞をはぎとるように
嘘を脱ぎ捨て
本当の自分としてよみがえれ
逃げることはできない
永遠の自分をつかみとれ

もうすべては変わってゆく
みなが愛の高みに飛んでゆく
おまえも遅れてはなるまいぞ



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トゥバン・19

2023-02-14 04:46:23 | 詩集・瑠璃の籠

崩れてゆく幸せを
背中の隅に感じながら
生き方を変えることができず
馬鹿なことばかり繰り返す
馬鹿者よ

悔い改めなさいと
差し伸べられた神の手を断り
嘘でできた卵の中に閉じこもって
糞のような幻を
いつまでも食うている
あほうよ

もう最後の最後の最後の
締め切りが過ぎた
待ってくれていた愛の瞳が
すべて涙で閉じた

愛は沈黙の向こうに去り
永遠におまえを忘れ去るだろう

だが
追放の門が開き
おまえを吸い込んでいくその前に
ただひときれの形見を
残しておこう

神がおまえのために流した
最後の涙の一粒を
永遠の向こうにあるかもしれない
新たな出会いの夢を

背を向けて去ってゆく
おまえの背中に
塗っておこう



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アルデバラン・71

2023-02-13 05:05:47 | 詩集・瑠璃の籠

無理をして
無理をして
無理をして
待ってくれている愛に
おまえはまだ
背を向け続けるのか

ここまで来て
まだ嘘をかぶって
最後までそれで生き通せば
もう終わりだというに

おまえは愛を裏切った
馬鹿者として
永遠に神に拒否され
虚無の荒野をさまよわねばならないのだ
それがどんなに深い地獄であるか
まだわからないのか

最後の愛が
永遠に待ってくれていると思うな
月のように
彼が倒れてしまう前に
神が彼を眠らすだろう

馬鹿になってでも
おまえを救おうとしている愛を
最後まで無視し続けるつもりか
馬鹿者め

嘘を捨て
本当の自分に戻り
差し伸べてくれる最後の手に
すがりつけ
もうおまえには
彼しかいない



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ミザール・14

2023-02-12 05:17:18 | 詩集・瑠璃の籠

糞に汚れた
幻の沼から
自分を引き抜き
本当の自分の人生に帰れ

それがどんなにつらい人生でも
おまえには
それを生き抜いていける力がある
その自分の底力を信じよ

出て来い
迷いの闇を閉じ込めた
孤独の部屋から
出て来い
嘘で作った
馬鹿らしいガラクタの山に埋もれて
本当の自分を見捨てるな

たとえ
地球上のすべての愛が
目を閉じても
俺だけはまだ
おまえを待っていてやる

俺が
あきらめない限り
神もまだ
心をとめてくださる

だから出て来い
すべてを捨てて
出て来い
すべてを捨てれば
最も良いものが手に入る
それこそが
黄金の真実だ
すばらしい自分だ

さあ
今こそ
すべての愚かな夢を捨てて
俺のところに来い
神が俺を
完全にだまらせる前に

闇の中から出て来い



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アンタレス・48

2023-02-11 05:56:36 | 詩集・瑠璃の籠

閉じてゆく天国の門に
指を挟んで
ああどうか
もう少し待ってくれと
叫んでいるものがいる

神はその声を聴き
しばし待つことを許す
涙をちぎって叫ぶその声が
あまりに痛いからだ

地獄に落ちてゆくものを
少しでも減らすために
最後の最後の最後まで
一粒でも愛が残っていれば
その魂を救ってやろうと
あがくものがいる

人間よ
目覚めよ
エゴが作った
幻の幸福を捨て
真実の愛の旗を握れ

無知無明の闇に
迷うているおまえの魂を
まだあきらめぬやつがいるぞ
地球上のすべての愛が
おまえから去っていっても
まだおまえを見ている
苦しい天使がいるぞ

その愛を見捨てるな
見捨てればついにおまえは
終わりだ

光に背を向け
自分から逃げようとしている
自分をひきとめ
その愛を振り返れ
それがおまえに残された
最後の最後の最後の
チャンスだ



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ベクルックス・80

2023-02-10 05:02:48 | 詩集・瑠璃の籠

美しいということは
責任です

美しければ
人がみんな言うことを聞いて
自分のために何でもしてくれるのだと
そういう欲望をかいているようでは
永遠に美しくなれません

美しく生まれついたら
その美しさを決して裏切らない
生き方をせねばならないのです
心を寄せてくる人々の
魂を導くために
永遠の愛の道標と
ならねばならないのです

ゆえに
美しくなりたいのなら
愛を学び
神を学び
みなの幸せのために
美しく生きなさい

はしため仕事をいとわず
まじめに働き
こまごまと心を使って
みんなが生きやすいように
世界を整えていくのです

美しいということは
責任です
人の心に
愛をふきこまねばならない
それは重い使命なのです



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ポラリス・16

2023-02-09 07:45:33 | 詩集・瑠璃の籠

本当の自分が怖いのか

今まで
たいした勉強もせず
ずるいことばかりして
自分だけの幸せを作ってきた
その自分の本当の姿を見るのが
怖いのか

天使の顔を盗み
美しく偽りすぎた自分を
捨てるのが惜しいか
永遠に自分など忘れて
嘘に浸かって生きていたいと
本気で思うのか

馬鹿者よ
もう二度と会いたくはないと
神が思うようになるまで
おまえは汚いことをしすぎているのだ
嘘ばかりついて
愛を裏切り続けてきた
その罪が膨れ上がり
もうすべての愛の
我慢の限界を超えているのだ

愛が
冷たく心を閉じ
おまえのもとから去っていく
その時が来ているというのに
まだおまえは嘘を捨てないのか

天使のように
高い愛のかたちを盗み
愛のふりをして
すべてを自分のための奴隷にしようとする
そのような馬鹿者はすべて
愛に拒否される

本当の自分を受け入れ
愛に頭を下げ
すべてをやり直していくと
真心で誓わない限り
馬鹿者は永遠に
愛に見捨てられる



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