月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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ムジカ・28

2023-02-08 05:23:11 | 詩集・瑠璃の籠

白い蝶の翅に
愛の種を宿して
空に解き放つ

幾億の蝶の群れが
山を越え海を越え
世界中を飛び回る

それは神よりの手紙
花のような人の耳にとまり
永遠の愛をささやく

帰ってこい
神のもとに帰ってこい
目覚めの時は来た
もうこの世のすべてが
変わってゆく

雄鶏から生まれた
卵を温めていた
苦い夢から覚めて
人々は大空に飛んで行ける
大きな翼が自分にあることを
発見する

白い蝶に導かれ
人々は神の庭に集まり
永遠の愛のしるしを
瞳に宿しながら
神と抱き合える瞬間を
待っている



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ゲンマ・96

2023-02-07 05:17:33 | 詩集・瑠璃の籠

人の美貌を
うらやましがるでない
おまえにはおまえの
美があるのだ

神はすべての女に
それぞれの美を与えて下さっている
神の言うことをよく聞き
美しく生きていけば
おまえはそれはよい
美人になることができるのだ

女の美というものを
軽く考えてはならぬ
それは人の魂に深く作用する
愛の香りなのだ
時にそれを見るものの人生を
大きく変えてしまう
美しい女は
それがよくわかっていなければならぬ

馬鹿な女は
他人の美貌をうらやましがり
それを盗んでは身につけ
美貌で人をくらませ
自分のために利用しようとする
それは神が最も嫌うことだ

美しい愛の香りである女の美を
醜いエゴのために
利用することだからだ
愛を嘘にしてしまう
最も愚かな所業だからだ

美しい女は
愛のために自分をささげねばならぬ
すべての人の幸福のために
清らかに働かねばならぬ
女が正しい女であってこそ
この世は美しく整えられ
すばらしい天国になってゆくのだ



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ケンタウルス・16

2023-02-06 05:35:00 | 詩集・瑠璃の籠

愛を馬鹿にするものは
すべてことわる

人のものを盗み
自分ばかり美しくして
人をだまし
愛をむさぼろうとするものを
神はことわる

海よりも深い
神の愛の胸に入ることを
許さない

馬鹿者が
愛を知りもせず
幼稚なエゴに迷うて
愛の顔を盗み
愛を食い殺そうとすることを
神は最も嫌う

万言のいさめも無視し
心を変えようともせず
自分の好きなようにしたいなら
神の愛の外側でするがよい

愛が何もない
砂の地平で
自分が好きにできる世界を
自分で創るがよい



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ヴィンデミアトリックス・73

2023-02-05 05:50:42 | 詩集・瑠璃の籠

天使の真似をして
きれいに偽りすぎた
嘘の自分が惜しくて
馬鹿は落ちてゆく

おまえはそんなものではないだろう
全然違うものだろう
もうやめよ
もうやめよ
神はおまえを
とてもよいものに創ってくださったのに
それを馬鹿にして
他人の顔をかぶるのは

何度いさめても
馬鹿は天使の顔をあきらめぬ
自分のものではない
天使の顔が
実にきれいに見えるのだ
それは醜い嘘なのだと
何度言い聞かせても
一向に耳を貸さぬ

真実こそが
最も美しいものなのに
馬鹿はそれから逃げ続けるのだ
本当の自分をないことにして
嘘の天使になりたがる
それがついに
神の怒りに火をつけたことを
知ろうともしない

薄汚い偽物の天使は
すべて掃除される
苦いことばかりして
自分だけを美しくして
すべてをだまそうとしてきた
馬鹿な女は
とうとう神に嫌われる

もうあんな醜いものは
二度と見たくはないと
すべて
虚無の彼方へと
片づけられる




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カノープス・81

2023-02-04 04:58:58 | 詩集・瑠璃の籠

嘘で造った
巨山の上で
栄光の人生を食っている
馬鹿者よ

ダイヤの岩のように
馬鹿らしいもので
頑丈に造り上げた幻が
崩れないまま
馬鹿になってくる

流行おくれの音楽に合わせ
愛の幸せのふりをした
妙な踊りを踊っている
そのさまを
万人の目が
冷たく眺めている

あれらはみな
嘘なのだ
うわべだけの栄光の人生を
人に見せつけるために
裏で馬鹿なことをしている
汚い猿なのだ

正体を見破られた猿が
巨山を降りることもできず
下手な芝居を続けている
そのさまが
あまりにも滑稽な神話になる

嘘で造った巨山の上で
猿が神のふりをして踊っている
そのあまりの馬鹿らしさに
すべての人間が逃げてゆく



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シルマ・32

2023-02-03 05:28:52 | 詩集・瑠璃の籠

自分でやりなさい
自分をやりなさい

今のあなたは
本当の自分ではない
物陰に隠れて
誰かほかのものがやってくれている自分を
ぼんやりと眺めているだけなのです

立派なことをしているように見えて
それらはすべて他霊がやっていること
あなた自身はなにもしていないのです

そのように
裏から操作すれば
どんな立派な人物も作ることができる
あなたはそういうずるをして
自分の人生を成功に導こうとしているのだ

愚か者よ
自分の霊は何もしていないのに
ずるで栄光を味わってしまえば
あなたは痛く魂がゆがんでくる
何もできないのに
プライドばかりが鋭くとがった
いやなものになってしまう
そうなればもうあなたは落ちるしかないのだ

もうやめなさい
汚いずるをして自分をよいものにするのは
下手でも 苦しくても
自分で自分をやるのだ

誰かにやってもらっている自分を
すっぱりとあきらめ
本当の自分の力で
自分の人生を生きていきなさい



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ゾスマ・66

2023-02-02 05:19:14 | 詩集・瑠璃の籠

嘘で作った翼を
背中に貼り付けた馬鹿者が
夢の中を歩いている

凡庸のしっぽが生えた尻を
長い衣の中に隠し
このわたしこそが真実だと
飢えた猿のような声で言う

逃げることはできない自分を
影の中に押しつぶし
永遠に 永遠に
嘘で生きていけるように
水の太陽を
空に貼り付ける

馬鹿者よ
愚か者よ
雨のように光は降り
おまえの嘘が燃えていく
ダイヤの岩を削り
頑丈に造った城が
霧のように消えていく

愛を
嘘だと言った罪が
津波のようにあふれかえり
おまえは何もかもを失い
汚い凍土の上に
ひとりみじめに座り込む



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アダフェラ・5

2023-02-01 05:07:26 | 詩集・瑠璃の籠

永遠の天国を
この世に出現させるために
愛はすべてをやってゆく

すばらしい自分自身の旗を振り
この世を荒らす
無知無明の闇と
戦ってゆく

恐れるな
人間よ
神の使命を背に負い
剣のように風を持って
この世にはびこる馬鹿を
吹き払うのだ

夢にまで見た
愛の国の理想を叫び
試練の道を進め
目覚めた人間よ

絶望に濡れた
堕落の夢に浸り
糞のごとき幻を食う
馬鹿者の魂に
真実の愛を吹き込め



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