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この平穏退屈な日々にもそれなりに感動って在るもの。

潜水服は蝶の夢を見る

2012-10-14 11:56:00 | 映画あれこれ
ずっと前、映画館で予告を見て以来気になってた映画。「潜水服は蝶の夢を見る」

仏版ELLEの元編集長が脳の発作を起こし、全身不随になってしまい、唯一動かせるのが、右?瞼を瞬きさせることだけ。そして、この瞬きだけで執筆したのが、この映画の元になった作品(同タイトル)。
一見不思議なタイトルは、自分の状況をアイロニックだけど、とても適切に顕しているもので。

編集長を演じるのは、マチュー アマルリック。この人を見るといつも三上博史に似てるなあと思うのは私だけでしょうか??かっこよくて、好きなのですが、他に何に出てるんだろう、ときどき見てると、あ、あの人だ~と軽くテンション上がるのですが・・。


しかし、この編集長、すごい人だなあと感心、感銘、希望を捨ててしまいそうな人がいたら、ぜひこの編集長を見てと思いました。よくこの絶望的な状況から立ち直った?というか、自伝を書く気力が沸いたというか、ともかくその精神力にただただ脱帽。これだから仏版ELLEの編集長だったんだなあ、と。
そして、瞬きだけでひとつひとつ文字を綴っていく、その気が遠くなるような作業に立ち会った女性(名前は忘れてしまいましたが)もスゴイ。

だけど、映画最後の方の愛人と妻のやりとりだけは、ムゴイ、編集長よ、いくら何でもそりゃないぜ、と


映画の最後にありましたが、結局本が見事出版された数日後に亡くなられたそうです。
その辺も、すごい執念、すごい生き様だったなあと、あっぱれ。でもやっぱり何だかとても肩を落としたくなる悲しい気持ちになりました。

「潜水服は蝶の夢を見る」日本版予告編