先週の日曜日、あいにくの曇り空の中、ずっと行きたいと思っていた石神井公園へ。
なんで行きたかったかというと、大好きな作家、檀一雄の家が傍にあって、小説『火宅の人』にも、「石神井の家」としてしばしば登場していたから。
ぜひ行って、その空気感を感じてみたかったのです。
我が家は横浜方面ばかり行って、練馬区の方に車を走らせることは少ないので、単純に井の頭通りや青梅街道沿いのドライブ
が楽しい!!と思っていたら、一つ曲がる道を間違えてしまい通った所は弟の母校。思いがけず見る。
東京に40年近くいるのに、行かないところには行かないもので、練馬区に入ったのは、20年ぶり。
サークルで光が丘にテニスに来たの以来でした。(時が経つのは早いものです。)
念願の石神井公園へ。
住宅街の中に突如現れる石神井池は楕円に大きくグルっとある鬱蒼とした森林公園。
井の頭公園に比べると、人は少なく閑散としてるも、こっちのが落ち着いていいような気もする。
まずは、ボートに乗って、池の周りを一周。池の周りの家々が、どれも大きく立派で、目を瞠る。とてつもなく素敵で思わず溜め息。
この前まで、吉祥寺に住みたいと思っていたのに、たちまち鞍替えして、こっちに住みたくなる。
そう、皆海の傍に住みたがるけど、私なら、塩害のない、こんな池と森林の傍がいい!!
家からの眺めは本当に最低。。。
池の周りの柳の木が素敵。自作?の立派な船のラジコンを走らせているおじさん達もいる。
ありのままで、世間から注目されすぎていないこの石神井公園の傍に、かつて作家が多く住んだというのも実際に来てみてすぐに納得。
しかし、噂には聞いてたけど、檀一雄の家は、新しく道路が出来て潰されてしまい、残っていた幽玄な壁も住民の願い虚しく、
取り壊されてしまったんだって。。
なんてこと。
まあ、私がグズグズしすぎてたのも悪いけど、日本は古き善きものを全く大事にしないよね。
皇后美智子様の生家も、一度見たとき、息を呑むほど素晴らしかったのに、取り壊して公園にしてしまったり。
新しい最新建築はいくらでも建てられるけど、趣は取り戻せないし、新しく創れるものではないのよ。
だから、皆、軍艦島とかに興味もつんじゃない。
趣はお金じゃ買えないんだから。
石神井池の隣、三宝寺池の周りもグルっと一周。かつてここにはお城があったんだって。
古い昭和な売店(おでんとかうどんとかがある)があって、池の奥にはカワセミも飛んでいて、スズメバチが池で溺れていた。