ギター演奏において欠かすことが出来ないテクはカッティングなのだ
全弦をストロークするようなプレイから単音を弾き分けるプレイまで幅広い
最近は二音のパワーコードを刻むリフもカッティングの仲間に含む事が多い
カッティング系の教則本でも練習課題の最初の方に記載されていることも多い
要するにギタープレイにおいて重要視されるべきは『伴奏』なのだ
派手なリードプレイが全面にフィーチャーされることも減った気がする
楽器店の試奏でも背中を丸めた速弾き系は周囲がどん引きということも多い
時代は変わったと思う
むしろ、カッティングやアルペジオなどが上手い人の方が注目される
注目される為に試奏をするわけではないが・・
やはり、周囲の良い反応はテンションが上がると思う
それがギター弾きの性なのだ
読者の皆さんはカッティングの際に注意している点があるだろうか?
シングルか? ハムか?という部分も注目され易いが・・
もっと大事な部分があると思う
それは弦とピックなのだ
結論を先に述べるならば、弦のテンションがピックの硬さよりも勝っている方がカッティングはし易い
つまり、薄く柔らかいピックの方が楽だということなのだ
私はヘルコにピックを愛用している
0.75㎜
0.5㎜
ピックの表面の凸凹と素材が気に入っているのだ
使用しているダダリオの弦との相性も良いと思う
最初はペイジ師匠が使っているピックということで使い始めたのだ
やはり、匠が選ぶ道具にはそれなりの理由があることに気づく
ピックで迷っている方は是非一度お試しいただきたい
ピック選びが落ち着かないことには練習に没頭できない
これは弦にもギターにもいえる
とにかく軸足をしっかりと踏み固めることが大事だと思う
フワフワしている人は意外に少なくないように感じる
先に述べたように薄いピックを使えばカッティングは弾きやすい
しかしながら、少々物足りなさも感じてしまう
多少ラフにピックを扱っても何とかなってしまう安易さがある
ギターの醍醐味は『コントロール』だと思う
自分で弾いているという実感が欲しい
全弦を鳴らすカッティング慣れたならば短音を弾き分けてみたい
複音に短音を混ぜるだけでそれっぽく聞こえてくる
単調なフレーズも生き生きしてくるのだ
そもそも、プロなどが実際にプレイする場合には無意識にそれを行っていると思う
カッティングで短音を弾き分けることは必須テクなのだ
厚いピックの方がアタックを強く感じる
ピックが弦に当たった感じがよりリアルに感じられる
厚いピックは弦のテンションに負けていない
それ故に指先の力加減がよりシビアになってくる
短音では強く、複音では弱く・・
指先の感覚と耳を頼りにコントロールするのだ
一曲を通してカッティングに徹すると決めているならば薄いピックで良いと思う
リードプレイやアルペジオなどを混ぜるという場合には厚いピックの選択が望ましい
どちらに重きを置くか?ということになってくる
曲の途中でピックを持ち替えるのは現実的とは言い難い
可能ならば、難易度が高い厚いピックの使用に慣れておくべきだと思う
厚いピックでそれなり弾けるようになれば薄いピックは楽勝に感じる
これは弦にもいえると思う
太く硬い弦に慣れておけば、細い弦が楽に弾ける
楽をするというよりは演奏の余裕に繋がってくるのだ
心の余裕は良い演奏、楽しい演奏の第一歩だと思う
難題を避けていては一生上手くならない
良い意味で自分を苛めてみるのも悪くない
「指が痛いよ~」
さらに練習を続けるの
やがて痛みが快感に変わる
快感に変わるというのは冗談だが・・
上手くなっている自分にテンションが上がると思う
練習や努力を怠っている人が安易にギターをグレードアップ(買い替え)するよりも手持ちのギターで練習を重ねた方が満足度が高くなる
上手くなった段階で良いギターを買うという流れが最良だと思う
”お金があるからギターを買う・・”
まぁ、個人の自由だが・・・
思うほど良い結果が得られない
これは私の経験なのだ
ある程度、技術を習得してからギターを選ぶ方が何倍も幸せになれる
シングルを鳴らせない人が雰囲気でストラトを買っても後悔する
これは私の体験談なのだ
ストラトが嫌いになった時期がある
そんな自分も嫌いになった
現在はストラトは良き相棒になった
フレット交換のタイミングを待ちわびるほどに弾き込んだ
この世からシングルピックアップがなくなったら私はギターをやめると思う
そのくらいシングルの魅力にハマっているのだ
シングルが非力だと誰が言ったのだろうか?
何に対して非力に感じるのだろうか?
良く弾き込み馴染めばテレキャスのリアもかなり太い音が出る
やはり、ピックとの関係性が重要だと感じる
弦のどの位置を弾くのか?
ピックと弦角度はどのくらい?
徹底的に意識してみるのも悪くない
エッジが効いた音は少し使ったピックの方が良く出る
少し角が削れたくらいが良い感じなのだ
ロック系の場合、ピックを弦にフラットにヒットさせることは少ない
アルペジオでも少し角度をつけることが多い
ここで重要になってくるのがピックの滑りなのだ
滑りが良すぎるピックもダメ、滑らないピックもダメ
拘ればかなり奥深い世界なのだ
今回はピグノーズの前段にMXRのディストーションを配置した
それをマイクで録ってみたのだ
使用ギターはドラゴンテレキャス
ピックアップはリア、トーン&ボリュームはフルテンなのだ