五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

托鉢のお椀

2007年03月02日 | 第2章 五感と体感
幼い頃、福井に住んでいたせいか、虚無僧が椀をもち托鉢する姿をよく見かけました。
時々、玄関先にやってきて、母がお金をその椀に入れると、お経を唱えてくださるのです。

怖いような、謙虚なような、そんな感じを受けながらも、幼い私が、男臭さを感じたのを覚えています。

この托鉢のお椀は、応量器とも持鉢とも云われ、漆塗りのものです。通常は黒い色で外側の大きなお椀の中に幾つかの椀がすっぽりと重なり、布に包んで自身の食器として使うのです。管理は全て持ち主がします。
お坊さんが托鉢して持ち歩くお椀は、一番外側の大きなもので、しかもそのお椀でご飯を頂くのです。揃いのお椀に肉類はご法度です。

私が仕事で留守をする時以外、我が家の男衆はご飯を頂くだけで、なーんにもしないのです。私が居ると、私が食事の支度、後片付けをして当たり前だと本当に思っているのです。

そこで閃きました。

「この応量器を、一人づつに与え、自分で頂いた食器は全て自分で洗い、布に包んで自己管理をする。週末の一日だけでもそれをする。禅の修業と自立の精神に繋がるし、お父さんのメタボリックにも効果ありそう!」我ながら良いアイディアだ!と思い、男衆に発案すると、誰も乗ってきません。

私も負けてはいられませんので、インターネットで検索して、値段比べを始めました。これが結構高価なのです。高いもので1セット、4万円台、安いものでも2万5千円くらい。3人家族なので×3で、10万円前後。
すると、今まで食後のまどろみと、見たいテレビを愉しんでいた息子が、「まずは、1セットだけ買ってみて、それを家族全員で使えばいいんじゃない~。」との発案。
でも、それでは、意味が無いのです。私の目的は、一人一人の自己管理。
危うく、息子の案に乗っかりそうになりましたが、ここで我慢我慢。

どうしても一人1セットが条件です。

応量器貯金を始めることから、始めよう。
まだまだ、先が長そうです。
目指せ、実行。我が家の自立支援活動。

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コメント (4)
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