源氏物語の中でも、少々特異な「蓬生」(よもぎう)の章。
末摘花という、内気で恥ずかしがり屋で、赤鼻で鉤鼻。亡くなった父宮の遺した家と調度品を売らずに、なんとか生き延びようとする頑固者の女性が主人公です。
案外、今のご時世に必要なキャラクターかもしれない、と親近感を覚えます。
生き延びるためにはお金は必要。でも、父親の遺した大切な遺産を守るためにあらゆる誘いにも媚びず、よもぎが生い茂る朽ち果てた屋敷でひたすら光源氏が再訪するのを待つのです。
この「待つ」という姿勢も、受け身といえば受け身ですが、意志を曲げれば光源氏を待たなくとも良い暮らしができるはず。それを拒んで彼女は自分の意志を貫き通します。
自己実現のための精神力は、今も昔もそうは変わらないような気がします。
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末摘花という、内気で恥ずかしがり屋で、赤鼻で鉤鼻。亡くなった父宮の遺した家と調度品を売らずに、なんとか生き延びようとする頑固者の女性が主人公です。
案外、今のご時世に必要なキャラクターかもしれない、と親近感を覚えます。
生き延びるためにはお金は必要。でも、父親の遺した大切な遺産を守るためにあらゆる誘いにも媚びず、よもぎが生い茂る朽ち果てた屋敷でひたすら光源氏が再訪するのを待つのです。
この「待つ」という姿勢も、受け身といえば受け身ですが、意志を曲げれば光源氏を待たなくとも良い暮らしができるはず。それを拒んで彼女は自分の意志を貫き通します。
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