DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

54歳のロイ ジョーンズ、敗れる(クルーザー級)

2023年04月06日 05時52分02秒 | 世界ボクシング

先週末1日、米国ウィスコンシン州で行われた試合結果です。
クルーザー級戦(8回戦):
アンソニー ペティス(米)判定2対0(78-74、77-75、76-76)元世界4階級制覇王者ロイ ジョーンズ(米)

*既に昨年、ボクシングの殿堂入りを果たしているロイ ジョーンズ(米)。あろうことか、UFCなる別格闘技からボクシングに転向したアンソニー ペティス(米)と公式な試合で対戦。僅差とは言え、ジョーンズにとり不可解な判定負けを宣告されました。

2020年11月に、マイク タイソン(米)とエキシビションマッチを行ったジョーンズ。今回のペティス戦も、同じ志向で行われるのかと思っていました。しかし、まさか公式な試合で行われるとは...。いくら元スーパーマンだからといって、ジョーンズは1969年1月生まれの54歳。最後に行った実戦から5年以上経っている50代の人間が、公式なボクシングに出場できること自体が間違っています。54歳のジョーンズが終始試合を優位に進め、36歳のペティスを翻弄し(ジョーンズが判定負けでしたが)無事に試合が終わったから良かったものの、事故でも起こっていたらどうしていたのでしょうか?

何はともあれ、ジョーンズにはもう2度と公式な試合を行わないで貰いたいものです。残念ながら、その偉大なキャリアに不必要な黒星を加えてしまったジョーンズ。戦績を66勝(47KO)10敗(5KO)としています。

(先日のロイ ジョーンズ)/ Photo: the Sun

ロイはミドル級、スーパーミドル級、ライトヘビー級、そしてヘビー級の4階級で世界王座を獲得しました。現役のゲナディー ゴロフキン(カザフスタン)、サウル アルバレス(メキシコ)、ドミトリー ビボル(キルギスタン)、アルツロ ベテルビエフ(カナダ/露)がいくら強くても、全盛期のジョーンズには太刀打ち出来なかったでしょう。それぐらい彼は強かった、いや、強すぎました。

(四半世紀前ほどのロイ ジョーンズ。上の写真と同一人物です。)/ Photo: the Fight City

ジョーンズのキャリアを簡単に振り返ってみます。

1988年(35年前):ソウル五輪に出場し、ライトミドル級(プロで言うスーパーウェルター級)で銀メダルを獲得。

1993年(30年前):あのバーナード ホプキンス(米)に判定勝利を収め、自身初の世界王座であるIBFミドル級王座を獲得。

1998年(25年前):ライトヘビー級で犯罪的な強さを見せつけていた正に絶頂期。WBAとWBC王座を保持していた。

2003年(20年前):ライトヘビー級ではあまりにも強すぎ、クルーザー級でも釣り合う相手がいなかったため、ヘビー級王座に挑戦。WBA王者ジョン ルイス(米)を相手にせず、最重量級の王座をも獲得。

2008年(15年前):プエルトリコの英雄フェリックス トリニダードとの「遅すぎた」対戦に勝利するも、スーパーミドル級で一時代を築いたジョー カルザゲ(ウェールズ)には大差の判定負け。

2013年(10年前):ロシアの地でマイナー団体WBU(ドイツ版)クルーザー級王座を獲得。

2018年(5年前):地元米国フロリダ州ペンサコーラのリングで、マイナー団体WBU(ドイツ版)クルーザー級王座を再獲得。この試合を最後に、実戦から遠ざかっていました。

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あの試合から30年(日本ジュニアバンタム級)

2023年04月06日 05時40分25秒 | ボクシングネタ、その他雑談

今から30年前の1993年4月6日、後楽園ホールで行われた試合結果です。
日本ジュニアバンタム級戦(現スーパーフライ級):
王者川島 郭志(ヨネクラ)TKO5回10秒 挑戦者松村 謙一(JA加古川)

*アマチュア時代、全日本高校チャンピオンの座に輝き、鳴り物入りでプロに転向した川島。2度のKO負けを喫してしまい、また、自身の怪我のために長期離脱も経験。しかしその後大奮闘し、この試合の前年1992年7月に12戦目で日本王座を獲得。2度の防衛に成功してきました。

対する挑戦者松村は、これまでに4度の世界挑戦を経験してきたベテランですが、日本タイトル戦に出場するのは20戦目にして初。前年の9月にWBAタイトル保持者だった鬼塚 勝也(協栄)に挑戦。しかし若き王者の前にいい所なく敗れています。

新旧対決となった国内タイトル戦は、両者の勢いがそのまま反映される形になりました。サウスポー(左構え)の川島が、持ち前のフットワークを駆使し試合をリード。追い足の遅い松村はそれに全くついていけず、2回には右アッパーでダウンを奪われてしまいます。その後も王者のワンサイドマッチとなったこの戦い。5回早々に試合は終わっています。

(松村を終始圧倒した川島)/ Photo: 我が怒りの(?)勉強人生

鬼塚より1分16秒早く松村をストップした川島。古豪に快勝した事により、満を持して世界挑戦へのカウントダウンを始めました。この松村戦は川島にとり、世界王者時代に行ったセルヒオ エスピノ(メキシコ)との5度目の防衛戦と並び、ベストバウトの一つと言っていいでしょう。

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