DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

ヘイニーが大接戦を制す(4団体統一ライト級)

2023年05月23日 05時38分30秒 | 世界ボクシング

先週末20日・土曜日、米国ネバダ州で行われた試合結果です。
4団体統一ライト級戦:
王者デビン ヘイニー(米)判定3対0(116-112、115-113x2)挑戦者ワシル ロマチェンコ(ウクライナ)

*技術者同士の注目の一戦。一戦ごとに着実に評価を上がてきた若きヘイニーと、自身の怪我に加え、母国ウクライナがロシアの軍事的進行を受け続けている30代半ばのロマチェンコ。ここ数年の両者の置かれてきた状況を比較すると、どうしてもヘイニー有利の予想が立ってしました。しかしそこは経験豊富なロマチェンコ。今回の大一番に向け、きっちりとしたコンディションで試合に臨んでいます。

非常に採点が難しいラウンドだらけとなった一戦。4回までの前半はヘイニーが若干のリードを保ち、5回から8回までの中盤戦はイーブン。後半はヘイニーをばたつかせるなど、明確にロマチェンコが支配。しかし勿体ない事に最終回、ロマチェンコは2020年10月に敗戦を喫したテオフィモ ロペス(米)戦と同様に、その回を落としてしまいました。3人のジャッジが揃って最終12ラウンドをヘイニーの有利としたため、王者が辛くも防衛に成功した事になりました。もしその回がロマチェンコのラウンドとなっていれば、ウクライナ人が世界王座に返り咲いた事となっていました。

試合前に懸念されていた「衰え」が見られなかったロマチェンコですが、パンチが当たらない時に相手を見てしまう悪い癖が治っておらず、取れたラウンドもヘイニーに譲ってしまい、結果として接戦を落としてしまいました。対するヘイニーは右の上下パンチを有効的に使い、特に前半戦のリードに大きな役割を果たしました。また、当たらなくても出し続けた左ジャブも採点に影響を与えたのではないでしょうか。

勝利を収めたとはいえ、いっぱいいっぱいだったヘイニー。敗れたとはいえ余力がまだまだ残っていたロマチェンコ。再戦が行われた場合は、両者の作戦面(戦い方)が大きく試合を左右する事になるでしょう。

下記は2023年5月23日現在のライト級の王者たちとなります。

WBA(スーパー):デビン ヘイニー(米/防衛回数2)
WBA(レギュラー):ジャルボンテ デービス(米/4)
WBC:デビン ヘイニー(米/7)
IBF:デビン ヘイニー(米/2)
WBO:デビン ヘイニー(米/2)
OPBF(東洋太平洋):空位
WBOアジア太平洋:空位
日本:仲里 周磨(オキナワ/0)

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