勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

ぬかに釘

2007-01-21 23:14:06 | Weblog

 受験の時期である。大学入試センター試験で、今年もトラブルが発生した。受験生をお持ちのお母さん方は心配が尽きないことでしょう。
 

 私立高校を受験した息子が持ち帰った国語のテスト用紙をめくって、唖然としてしまった。

 『ぬかに釘』と同じ意味を選べという問いで、「猫に小判」「豆腐にかすがい」「鬼に金棒」「泣きっ面に蜂」という4つの選択肢から彼が選んだのは「鬼に金棒」だった。

 ええ、なんで!「ぬかに釘」って「手応えがない」という意味じゃなかったっけ。
息子は「だって、ぬかに釘を入れると、漬け物の仕上がりがさらによくなるんだよ、『鬼に金棒』じゃん」とのたまう。ああ、勘違い。
でもいつの間に「おばあちゃんの知恵袋」みたいなことを仕込まれたのか、と不覚にも感心してしまった。

 休みのたびに訪ねる実家にはぬか床があり、私の母が、夏はナスやキュウリ、冬は大根を漬けて出してくれる。これが美味しい。
早速実家へ電話で報告。すると母は「おばあちゃんならマルをあげるよ」と、うれしそうに言ってくれた。そんな無責任な!

 果たして、こんなことで高校に受かるのかしら、と不安になりつつも、私は色鮮やかなナスの漬け物で、お茶漬けサラサラしたくなっていた。
ありがたいことに、高校は受かっていた。

宇都宮市 渡辺由利子さん ・ 朝日新聞「ひととき」から


 僕には二人の弟がいる。そのひとりの金髪だったと思うのだが、小学校入学前、名前の練習をしているときだった。姓に「む」がつくのだが、右端の文字がみな冒頭の文字のようになっている。何故かと聞くと「紙からはみ出るので反対側に曲げた」と言った。血のつながりは争えないな!

 「ぬかに釘」は正解にしてあげたい。ところが上には上がいる。こちらの微笑髭?を生やした長男君の弟さんも受験生、このお兄さんの弟で、お母さんの息子さんだから合格間違いないでしょう!
2007.01.21