勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

私はダリでしょう?

2006-11-11 22:34:26 | Weblog

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答えはマウスオンで・・・

 スペインが生んだ奇才・ダリの生誕100年記念の回顧展が、東京・上野の森美術館で開催されている。
若いころ、彼の絵を見て、常識を超えたその怪奇的な絵に驚き興味を持った。同じスペインの画家・ピカソとはまた違った不思議な絵である。

 そこで昨日行ってきた。熱心に見る若い人が多いのに驚き、夕方にもかかわらず混雑していた。警備も厳しく、カメラをはじめ大きな荷物の持ち込みも禁止、クロークへ預けてからの入場である。



誰も私の絵を理解することは不可能だろう
私自身が理解できないのだから・・・
  
 彼自身もこう言っているが、シュルレアリスム(超現実主義)の画家といわれるその絵は、写真などで見るよりもはるかに色使いが美しく、超現実というより、夢幻の世界にいるようでもあった。
その絵の中に2枚組の絵が2種類並べてあり、右の絵を左の目で、左の絵を右の目で見ると、立体的に見えるという。
僕も試してみたが、そんな器用なことはできなかった。その絵の前に立っている人の顔は皆変だった。
 
 ダリの絵をご覧になりたい方はこちらでどうぞ。
2006.11.11

小便小僧

2006-11-10 19:31:49 | Weblog
 小便小僧といえばベルギーのブリュッセルにある「ジュリアン君」が有名だが、既に600歳をとうに過ぎているという。

 東京の山手線の浜松町駅にもかわいい小便小僧がいる。

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マウスオンでご覧ください

 昭和27年10月14日、鉄道開通80周年を記念し、歯科医の小林 光院長から寄贈されたものだそうだ。
駅員の話によると、この子はボランティアにより毎月26日頃着替えをするという。今月は11月9日(火)から11月15日(月)までの全国火災予防週間に因んで、消防服を着て乗客を楽しませてくれている。

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マウスオンでご覧ください

 この子が洋服を着るようになったきっかけは、ある寒い日のこと、この像を見た子どもが手作りの毛糸の帽子を被せたのがきっかけだと聞く。

 浜松町駅を通る機会があったら、途中下車をして一度ご覧ください。可愛いですよ。山手線外回り、ホームのいちばん前です。
2006.11.10

天然の美

2006-11-08 22:28:52 | Weblog
「美しき天然」という歌がある。

空にさえずる 鳥の声
峰より落つる 滝の音
大波小波 とうとうと
響き絶やせぬ 海の音
聞けや人々 面白き
この天然の 音楽を
調べ自在に 弾きたもう
神の御手(おんて)の 尊しや

 武島 羽衣氏・作詞、 田中 穂積氏・作曲のこの歌、若い方には馴染みがないかもしれないが「サーカスの歌」としてご存知の方も多いと思う。

2番では

春は桜の あや衣
秋はもみじの 唐錦
夏は涼しき 月の絹
冬は真白き 雪の布
見よや人々 美しき
この天然の 織物を
手際見事に 織りたもう
神のたくみの 尊しや


 こんな美しい日本語で天然の美を詠っている。

  
 ここに美しき天然ボケがいる。我らがアイドル千春ちゃんである。
7月21日プロのダンサーとしてデビューしてから早、3ヵ月半が過ぎた。その涙ぐましい努力と人柄の良さで、いまや売れっ子NO.1といってもいいだろう。入店早々教師のライセンス取得の勉強も始め、明日はその試験の日である。

 今日、店に行くと、腫れぼったい目をして忙しく走り回る彼女の姿を見た。
「寝てないだろう、駄目だよ睡眠を摂らないと」
緊張すると眠れないといつも言っていた。聞くと昨夜も2時間きり寝ていないという。

 明日のために睡眠を摂るようにと、睡眠環境を整える飲料として人気のある「グッ○ミン」という、薬物に頼らない飲み物があることを教えた。

 仕事の合間を縫って薬局で買ってきたという。話を聞くと既に飲んだというのだ。
「もう帰るの?」と聞くと、これから仕上げの練習があるという。
「その飲み物、寝る前に飲むんだよ」
「あらぁ、2軒目の薬局でやっと見つけたので嬉しくてすぐ飲んじゃったわ」
「△*○#+※$&%!?」

 彼女の試験勉強の担当をしているベテランの女性教師の話によれば、彼女の力からすれば、明日の試験は軽く合格するだろうといっている。
その言葉には僕も少しも疑いを持っていない。だが・・・?

 この美しき天然ボケはいつもみんなを和ませてくれる。

うす墨ひける 四方(よも)の山
くれない匂う 横がすみ
海辺はるかに うち続く
青松白砂(せいしょうはくさ)の 美しさ
見よや人々 たぐいなき
この天然の うつし絵を
筆も及ばず かきたもう
神の力の 尊しや

朝(あした)に起こる 雲の殿
夕べにかかる 虹の橋
晴れたる空を 見渡せば
青天井に 似たるかな
仰げ人々 珍らしき
この天然の 建築を
かく広大に 建てたもう
神のみ業(わざ)の 尊しや

 天然は美しいものだ。明日の健闘を祈る。
2006.11.08

秋の七草

2006-11-05 23:53:59 | Weblog
秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七草の花

萩の花、尾花、葛花、撫子の花
女郎花また藤袴、朝顔の花
 
-山上憶良-
 
 平安の昔、山上憶良は万葉集の中で秋の七草をこう詠んだという。
大辞林によると、朝顔はキキョウの異名、あるいはムクゲの異名ともあり、秋の七草は桔梗をいうらしい。

 11月になっても気温が20℃を超える暖かな日が続いているが、こんなに美しく咲いている朝顔を見つけた。


あさがお

一本の茎が
一本の棒を登って行く
棒の先には夏の空
私も あんなふうに登って行きたい

-星野富広さん-



夏の花・朝顔も季節を間違えているのだろうか。朝顔の季語は秋。
 2006.11.05 

東京時代祭

2006-11-04 23:52:17 | Weblog
 下町浅草は毎日がお祭りといっても過言ではない。季節季節に行われる祭りごとは、数え上げたら枚挙に遑(いとま)がない。
「火事と喧嘩は江戸の華」というけれど、下町江戸っ子にとって、祭りを除いては江戸の華とはいえないだろう。

 昨日11月3日・文化の日には、江戸の文化をはじめとする、歴史を伝える「東京時代祭」が行われ、歴史上の人物が今に蘇り、浅草の町を歴史絵巻に変えていた。

 浅草の伝統芸能をはじめとする、江戸から東京へと遷り行く歴史の一部をご覧ください。


金龍の舞
 

白鷺の舞


天狗も登場


手を振る家康


参勤交代


大久保彦左衛門(扮するは直系の大久保榮司さん)


義士の討ち入り


元禄花見踊り


鹿鳴館


外国人扮するペルー来航


江戸町火消し

 浅草寺裏を出発した二十八の行列絵巻は、二天門を抜け、雷門通りから国際通りまで、3時間をかけてのパフォーマンスを繰り広げた。
祭りの町浅草は、時代を超えて、粋と華と江戸の文化が渦巻いた一日でした。
2006.11.04

片月見

2006-11-03 23:56:52 | Weblog
 「今夜は旧暦の十三夜、昔ながらの習慣だけどお月見のまねごとにお団子をこさえてお月様にお供え申し上げました。
・・・中略・・・
十五夜にあげないんだから片月見になっても縁起が悪いから、食べさせてあげたいと思いながらも思うだけであげることが出来なかったのです」(樋口一葉「十三夜」から)
≪河出文庫より、現代語訳・篠原一さん≫
 
 樋口一葉は小説「十三夜」の中で、月見は十五夜と十三夜の両方するもので、片月見は縁起が悪いといっている。

 中秋の名月が、旧暦8月15日であるのにたいして、旧暦9月13日を十三夜として愛でるのは、日本人特有の繊細な美意識だという。

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 今宵11月3日は、旧暦9月13日の十三夜。小春日和の今日の浅草は午後には時代祭りがあり、江戸文化をはじめとする過ぎ去った時代を蘇らせる行列絵巻が繰り広げられた。

 夜まで賑わった浅草寺境内も、10時を過ぎるとさすがに静かになり、ライトアップされた五重塔の真上には十三夜の月が雲間から顔を出し、その美しさを競っていた。

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 中秋の名月は曇り空でお月見はできなかったが、次の日の満月は見ることができた。
片月見であろうが、美しいものを愛でるのに遠慮は要らない。東京では美しい十三夜を見ることができた。
2006.11.03

一葉記念館

2006-11-02 23:00:22 | Weblog
 廻れば大門(おおもん)の見返り柳いと長けれど、お齒ぐろ溝(どぶ)に燈火(ともしび)うつる三階の騷ぎも手に取る如く・・・

 樋口一葉の代表作「たけくらべ」の有名な書き出しである。
吉原遊郭という特殊な環境に住む子供たちが、大人の世界を見ながら、遊び、育ち、成長していく過程を描いたこの作品。遊女になるためにここに連れられて来た「美登利」と、お寺の息子「信如」との儚くも切ない恋のものがたり。
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 物語の背景に登場する吉原大門跡、見返り柳、千束神社やおおとり神社は、過去のブログでも紹介したことがあるが、我が家からはすべて数分のところにある。

 一葉はこの竜泉界隈に住んだこともあり、その作品にもゆかりの深いこの地にあった「一葉記念館」が、昨日(11月1日)新しく生まれ変わってオープンした。我が家から歩いて2~3分のところである。
五千円札の肖像に使われるようになってから、来館者が急増したための改築である。
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 同時に整備された隣接する「一葉記念公園」と一体化した新記念館は、三階建ての美しい建物で、一葉の自筆の「草稿」や、その作品が紹介されている。

記念館の3階から見た公園

 まず3階に上がるとそこには「たけくらべ」に登場する人物模型や、作品のわかりやすい紹介と、その他の資料が展示されている。

 1・2階には自筆の原稿や遺品等の資料が展示され、特に1階のギャラリーでは「たけくらべ」や「にごりえ」の作品を映像でわかりやすく紹介しているので、文語体の原文では読みにくいこの小説の概要を知ることができる。
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 一葉の命日の11月23日にあわせ、来る21日(火)~23日(木)の3日間一葉祭が行われ、新記念館が無料公開されます。24年間の短い生涯を閉じた樋口一葉を知りたい方は、この機会に是非一度訪れてみてはいかがでしょう。
2006.11.02

16周年

2006-11-01 23:47:11 | Weblog
 高齢者ホームの出張レッスンは、いつも全員が万全とはいえない。風邪をひいた、足が痛い、入院した、体調不良、etc.

 一ヶ月以上足の具合が悪いと休んでいた80歳を過ぎた最高齢の方、数日前から杖を手放すことができたと、見るだけのつもりで参加した。

 ひと回り済んで「踊ってみる?」と声を掛けた。
「まだ自信がないからいいわ」そういって尻込みするので「じゃぁここからここまで」といって両手を広げると、みんなからも促され立ち上がった。

 こわごわブルースを踊り始める彼女を支えながら「踊れるじゃない」そう言って、踊りながら、同じブルースの曲で踊る“フォックストロット”に移行する。

 一曲踊り終わって「踊れたねぇ、終わりにする?」と聞くと、席に戻ろうとしない。「じゃぁ、もう一曲踊りましょう」そう言って踊ったあと、「僕も嘘つきだけど、踊れないといいながら2曲も踊った貴女も嘘つきだねぇ」そう言って笑った。

 このホーム、ちょうど今日が16周年記念だそうで、館内で入居者の方たちの作品展が開かれていたので、見せていただいた。


認知症の方たちの作品


こちらは60歳を過ぎてから習った方もいるそうです


多才な方が多いようです


丁寧に編まれていました


まるで美術品のようです

 このほかにも多くの作品が展示され、余生を楽しく暮らす皆さんの豊かな才能に刺激されました。
2006.11.01