歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

作業机とはんこ

2011年05月16日 | 
15日、版画に色をつけてみた。
版画家である父のレクチャーをうけ、いざ!
刷った版画の裏から色をつける裏彩色という技を使ってやってるわけだが、これが案外難しい。
色が和紙に染みすぎて、べちゃべちゃに。
しかも色のバランスばかり気にして、あんまり面白くない絵になった。
また明日、というかもう今日か、色付けに再度挑戦かな。

でこれが作業机。





父の部屋はしゃれたアトリエというよりは、作業部屋という感じ。
そのガサガサした感じが結構いいんだな。

はい次。
絵にはサインというものが必須なわけで、今日ついでに粘土ではんこを作ってみた。
本名たんぽぽなのでこんな感じ。





漢字で「たんぽぽ」は、「蒲公英」と書くんだけどいかついね。
女の子とは思えない。
でも逆に絵のように彫ると、かわいくなった。…?



これを電気釜で焼いて、はんこが出来る予定。
いつになるかな、楽しみ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

eiga.『無法松の一生』

2011年05月16日 | 映画
たんぽぽのわがまま映画批評No.3
『無法松の一生』日本/1958
監督:稲垣浩
脚色:伊丹万作、稲垣浩
音楽:團伊玖磨
製作:田中友幸

キャスト:三船敏郎(富島松五郎)、芥川比呂志(吉岡小太郎)、高峰秀子(吉岡良子)、笠智衆(結城重蔵)

昨日10時、BSプレミアムで「山田洋次監督のが選んだ日本の名作100本-家族編-」という番組がやっていた。
本日の映画は『無法松の一生』。
特に興味はなかったのだけど、山田洋次の名前を出されたら見ないわけにはいかない。
ここでミーハー精神発揮。
人の名前もブランドか…とほほ。

福岡県小倉の富島松五郎(無法松)といったら、荒くれ者の粋な男で有名だったらしい。
小学校にも行かず学のない彼は、人力車の車夫として一生をまっとうするわけだが、
その男の生き様たるや、これが日本男児か、かっこいい。
いい年のおっさんがなんともまっすぐで、心惹かれる。
そして三船敏郎がまたいい男。
一人の男に感情移入し過ぎてしまい、冷静な判断に困る。

映画の細部に散りばめられたユーモアには思わず笑ってしまった。
探せば探すほど監督の遊び心が発見出来るように思う。
山田洋次の映画と通じるところ。

ストーリーの合間に入る、回る人力車の車輪は松五郎のときの経過を表している。
画や言葉で語らない、その抽象的な表現が奥ゆかしくて渋い。

セットや衣装も綿密で、明治から大正にかけての時代をイメージしやすい。

はじめは乗り気じゃなかったのに、ついつい見入ってしまった。
『無法松の一生』は他にも、1943年板、1963年版、1965年版とあるが、この1958年版が最も評価されているらしい。
映画を観た後に知ったのだが、なんとこの映画その年のヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞。
これは有名な話らしいが、その時の電報には「トリマシタ、ナキマシタ」と書かれていたらしい。

個人的には、芥川龍之介の息子、芥川比呂志もいい男であった。

この映画は古き良き時代の日本の姿が描かれている。
古い映画は観づらいなんていう偏見も吹っ飛んでしまうような映画だと思う。








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする