2月1日に始まった福岡ソフトバンクホークスの宮崎キャンプ。キャンプ初の週末となった5日から第2クールに突入し、週末は大勢のホークスファンが生目の杜に駆け付けました。復活をかける選手の調整も順調、開幕投手争いも過熱しております。
第2クール初日の5日は、NPBの加藤コミッショナーがキャンプ視察に訪れました。インフルエンザで宮崎入りが遅れ、ようやくチームに合流した大隣憲司投手がB組(2軍)ブルペンで23球投げ込みました。序盤で出遅れた事で「のんびりやっていられない」と危機感を募らせ、早い内でのA組合流を誓いました。その翌日の6日、大隣投手の下に悲報が届きました。お父さんである繁さんが69歳で他界。インフルエンザに父の死と辛いキャンプとなっている大隣投手、天国へと旅立つ父のためにも3年ぶりの2ケタ勝利、それに自己最高の成績を目指して欲しいと思います。
右ひざ痛で調整が遅れているオーティズ選手は、手術後初めてのフリー打撃に参加。秋山監督と王貞治会長が見守る中、58スイング中7本の柵越えを放ちました。本人も「膝に違和感はなかった」と納得し、 走塁や守備に不安を残しつつも「神様が許してくれれば」と開幕戦出場に意欲を見せていました。王会長もオーティズの回復力に驚きを見せ、「開幕まで1カ月半かな。十分やれる」と開幕1軍にGOサインを出しました。
また、新人の柳田悠岐選手が久米勇紀に対して柵越え2本を放ち、開幕1軍入りをアピール。休日にはウナギの掴み取りに挑戦し、目の前にあるウナギにビビりながらも最後はうな重を堪能。翌日にウナギ効果が早速表れた感じですかね。
6日は日曜日もあって1万9000人が来場。細川享捕手も「まだキャンプですよ。テンションが上がりますね」とウキウキされていました。全体練習終了後には宮崎市内の子供たちを対象にした野球教室が開かれ、選手たちが指導を行いました。子供たちとのふれあいに選手も笑顔を見せ、本多選手も子供とじゃれあって楽しそうでした。
開幕投手を争う和田毅投手と杉内俊哉投手の「Wエース」がブルペンで投球練習を行い、和田投手は山崎捕手に対して75球。杉内投手は115球投げ込んだ後、サブグラウンドで遠投などを行っていました。高山投手コーチによれば、紅白戦で杉内と和田が同じ日に登板する事も示唆。一部報道で「杉内濃厚」だと言われていますが、紅白戦とオープン戦の結果次第では、開幕投手の変更もあるでしょう。2人の開幕投手バトルはまだまだ続きそうです。
第3クール3日目の7日、右肩痛からの完全復活を目指す新垣渚投手が、若手選手のフリー打撃で投手役を務め、2人(中村晃、中原恵司)に対してストレートを中心に58球を投じました。2年連続未勝利、昨季は1軍未登板で今季はまさに「崖っぷち」。投球内容や右肩の調子も悪くなさそう。実戦を積んでいけばローテーション入りもあり得るでしょう。
「右のエース」が復活の道を歩む中、中継ぎエースの摂津正投手が先発転向の可能性が出てきました。摂津投手も「もともとやりたかったし、準備をしていく」と前向きでした。正直長いイニングを任せられるか不安で仕方ない。もし先発でダメだったら中継ぎに戻せばいいと思っています。巨人の山口投手も先発で失敗してますから…。ホークスが誇る「SBM」は解体するけど、摂津投手が抜けても甲藤投手、森福投手、金沢投手がいるから、中継ぎ陣の豊富さは変わらないと思う。たぶんね。