先週のペルー戦では決め手を欠いてスコアレスドローに終わったサッカー日本代表。7日は横浜・日産スタジアムで「キリンカップサッカー2011 日本VSチェコ」が行われました。今回の対戦相手であるチェコは、世界最高峰のGK・チェフを要する欧州の強豪国です。現在のFIFAランキングでは、日本が14位、チェコは32位と順位的には日本が上ですが、かつてチェコはFIFAランキング2位にもなっています。ザックJAPANは3-4-3システムでチェフの壁を破る事ができたのか?
7日のスタメン
GK 1 川島永嗣
DF 2 伊野波雅彦
DF 15 今野泰幸
DF 22 吉田麻也
MF 5 長友佑都
MF 6 内田篤人
MF 7 遠藤保仁
MF 17 長谷部誠
FW 9 岡崎慎司
FW 18 本田圭佑
FW 19 李忠成
前回より大幅にメンバーを入れ替えてきた日本は、海外組が7人も先発出場。DFには吉田、FW李忠成が入りました。
チェコボールのキックオフで始まったこの試合、前半立ち上がりはチェコが主導権を握る展開に。7分、左サイドのレザクのクロスにペトルジェラが飛び込もうとするも、ボールは逆サイドへと流れる。9分には右サイドからのフリーキックをカドレツ→ライノフが頭で合わせるもバーの上。
日本は9分、ボールキープしていた本田が倒されてFKを獲得し、自ら直接狙うも壁に直撃。その1分後、本田のパスを受けた長谷部シュート性のグラウンダークロスに内田が飛びこむも届かない。長谷部は12分にもシュートを狙うも右に逸れてしまいました。
一進一退の攻防が続く中、日本は左サイドの長友→中央の長谷部→李→本田と繋ぎますが、本田がシュートを打つ前に相手に奪われる。35分、岡崎が李とのワンツーから抜け出そうとしたところ、ペナルティエリア手前で倒されてFKを獲得。ゴール正面でのFKを遠藤が直接狙い、枠内に飛んだもののGKチェフが横っ飛びでパンチング。42分には遠藤の浮き球の縦パスに李が飛び込むも合わせられず。前半は両チーム無得点で終了。
後半に入り、日本は3分に本田のスルーパスから岡崎が抜け出そうとするも、相手DFに阻まれる。逆にチェコは4分にカウンターからカドレツがグラウンダーのクロスを入れるが、川島がセーブ&長谷部クリア。後半7分、日本は左サイドのCKをショートで繋ぎ、本田がエリア内でクロス→李が胸で落としてからラストパス→ゴール前にいた吉田がヘディングシュートも枠の上へ…。日本は先制の決定的シーンを逃してしまいました。
12分には長友が左サイドからシュートを放つもダメ…。15分には長友→李→本田走るもボールは先にチェフがキャッチ。チェコは16分、右サイドのクロスのこぼれ球をレザクがシュートも川島がキャッチ。
日本は後半18分、遠藤に代えて家長昭博、伊野波を下げて槙野智章を投入します。家長は28分に相手のクリアボールを奪って左足で狙うも失敗しました。後半32分、クリアボールを拾った本田がミドルシュートを狙うと見せかけてクロス、PA右で走り込んでいた岡崎が頭で合わせるもチェフに阻まれ、こぼれ球を李が詰めていくも、またもチェフがセーブ!これは惜しい!
その後も敵陣で攻め続ける日本は40分、家長の浮き球のパスに内田が抜け出すも届かず。終了間際の後半47分、李が右サイドで倒されてFKを獲得。時間的にもラストチャンスとなるFKを本田が狙うも枠を捉えられず。試合はこのまま0-0で終了。
ザックJAPAN、ペルー戦に続いてのスコアレスドロー。ホーム2連戦で1点も奪えず、攻撃陣の決定力不足が露呈…。前回の試合よりは決定的なシーンが結構ありましたが、最後までゴールネットを揺らす事が出来ませんでした。ゴール前でフリーになっていた吉田選手が決めるべきところで外したり、岡崎選手と李選手のシュートがチェフにセーブされた。バランスを崩しながらも左手一本でセーブしたチェフ選手、さすが世界トップクラスのGKだなと改めて感じました。
今年のキリンカップは、3試合全て0-0のスコアレスドローに終わり、日本・チェコ・ペルーの3カ国が同時優勝という大会史上初の珍事で幕を閉じました。日本はこの大会4連覇を達成しましたが、こんな形で優勝するなんて正直嬉しくないですよね?キリン一番搾りで勝利の美酒のはずがヤケ酒になりそうだな。
3-4-3システムで結果が出ず、攻撃面での課題が残ったザックJAPANは、8月10日に札幌ドームで韓国代表と対戦。9月のブラジルW杯の3次予選に弾みをつけるためにも日韓戦は勝ちたいところです。決定力不足が一刻でも早く解消される事を願います…。