今月26日からドイツで行われている「FIFA女子ワールドカップ」。5大会連続出場でグループBに属しているサッカー女子日本代表(なでしこJAPAN)は、日本時間27日の初戦にニュージーランド代表と対戦しました。FIFA女子ランキングでは日本4位、NZ24位と日本にとっては格下ともいえる相手ですが、北京五輪でNZと対戦した時は非常に苦戦しました。今回も厳しい試合でしたが、なでしこの司令塔がやってくれました。
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GK 21 海堀あゆみ
DF 2 近賀ゆかり
DF 3 岩清水梓
DF 4 熊谷紗希
DF 15 鮫島彩
MF 6 阪口夢穂
MF 8 宮間あや
MF 10 沢穂希
MF 11 大野忍
FW 7 安藤梢
FW 17 永里優季
4-4-2の布陣で臨んだなでしこJAPAN、ドイツのクラブチームに所属する安藤と永里が2トップを組みました。
ニュージーランドのボールでキックオフしたこの試合、立ち上がりから日本がペースを握ります。前半5分、中盤で大野が相手のボールを奪った後に浮き球のスルーパスを出し、これに反応した永里がDFを抜け出し、最後は左足ループシュートでゴール!日本が早い時間帯で先制ゴールを奪います!しかし前半12分、NZが自陣からのロングボール→右サイド・パーシバルがクロス→ハーンがヘディングで叩きつけて同点ゴール。ハーンの高さの前に追い付かれた日本、GK・海堀も動けなかった…。
なんとか勝ち越したい日本は18分、右サイドにいた近賀がペナルティエリア内でクロスを入れ、阪口が左足ボレーを放つもポスト直撃。さらにこぼれ球を沢が左足振り抜くもGKにキャッチされる。絶好の場面だったが…。24分には左CKから永里、阪口と立て続けにシュートするもNZDF陣に阻まれます。その後も日本の猛攻が続き、27分に大野、29分に安藤シュートも決まらず。37分にはCKから岩清水のヘディングパス→永里ヘッドもゴール右に流れる。再三攻めながらも2点目が奪えぬまま前半は1-1で終了。
エンドが変わった後半、3分に右サイドで近賀が倒されてFKを獲得し、宮間左足で蹴るもGKにパンチングされる。NZも日本陣内で攻めるも、ムアウッドのシュートは枠外。後半10分、日本は大野に代えて岩渕真奈を投入。その直後、永里→宮間と渡り、宮間のロングパスに安藤が抜け出そうとするもシュート打てず。11分、岩渕がドリブルで中央突破を見せるが、永里へのパスは通らない。19分、沢がボールを奪われたところからピンチを迎え、右サイドへの縦パスにウィルキンソンが走り込み、クロスを入れようとしたが、熊谷がスライディングでクリア。20分にもウィルキンソン抜け出そうとしたが、オフサイドに助けられた。
迎えた後半21分、岩渕が中盤からドリブルで仕掛け、相手DFを2人かわすと、エリア付近でさらにかわそうとしたが、倒されてしまう。しかしフリーキック獲得。岩渕のスピードの前にNZ守備陣もファウルで止めるのがやっとだったか?ゴール正面、エリア手前という絶好の位置でのFKを宮間が右足でふわりと浮かせ、そのままゴールネットへ!なでしこの司令塔のFK弾で日本勝ち越し!
日本は更に追加点を奪おうと攻め続け、26分に左サイドのパス→フリーになっていた岩渕にボールが渡ったが、トラップが大きすぎてシュート打てず。切り返して近賀にパス→近賀シュートもバーの上。28分には宮間の鋭いパスも永里が合わせられない。37分、岩渕のパスからチャンスが生まれ、安藤が右サイドでパス、後ろから走り込んできた沢がシュート放つもDFに当たり、こぼれ球を岩渕押し込むも弱かった。岩渕は43分にロングシュートを果敢に狙ったが、惜しくもバーを超えちゃった。ロスタイムのニュージーランドの反撃もしっかり抑えて試合終了。2-1で日本が勝利しました。
なでしこJAPAN白星スタート!開始5分に永里選手が先制ゴールを決めるも追いつかれ、何度もチャンスを迎えながらも2点目が奪えないシーンが続きましたが、後半23分に宮間選手のFK弾で勝ち越し。あのFKは非常に美しくて男子顔負けでしたねえ。FIFA公式サイトにも「魔法の瞬間が違いを生み出した」と絶賛しておりました。初戦の緊張、相手の高さに苦しみながらもニュージーランドに勝って勝ち点3を獲得し、ベスト8入りに大きく前進です。
宮間選手の決勝ゴールもよかったけど、後半から途中出場してきた岩渕選手が頑張りました。持ち前のスピードでチャンスを演出し続けるのと同時に相手DFを翻弄。後半21分に見せたドリブル中央突破が決勝点につながりました。ニュージーランドDF陣も彼女のスピードの前にファウルで止めるのがやっとでしたね。この試合は途中出場だったけど、メキシコ戦かイングランド戦のどちらかで先発起用してもいいんじゃないかと思います。次戦以降ゴールを決めてくれー。
日本戦の後に行われたB組のもう1試合、メキシコVSイングランドの一戦は、前半21分にウィリアムズ選手のゴールでイングランドが先制しましたが、33分にメキシコがオカンポ選手のゴールで1-1の同点に追い付きます。試合はそのまま引き分けで共に勝ち点1。この結果初戦を終えて、日本が勝ち点3でB組首位。7月1日のメキシコ戦で勝てば決勝トーナメント進出が決まります。メキシコにも勝てるでしょう!