2018FIFAワールドカップ アジア地区最終予選の第7戦、日本代表VSタイ代表が28日、埼玉スタジアム2002で行われました。23日の第6戦・UAE戦を2-0で勝利し、敵地で勝ち点3を獲得。しかし、大迫勇也選手と今野泰幸選手が負傷離脱。さらには日本代表主将・長谷部誠選手も右ひざ手術で今季絶望。苦しい台所事情を抱えたまま、ホームでのタイ戦に臨みます。今回の試合は勝ち点3はもちろんですが、大量点が求められる一戦でもありました。
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[日本代表]
GK 1 川島永嗣
DF 5 長友佑都
DF 6 森重真人
DF 19 酒井宏樹
DF 21 酒井高徳
DF 22 吉田麻也(Cap)
MF 10 香川真司
MF 16 山口蛍
FW 8 原口元気
FW 9 岡崎慎司
FW 14 久保裕也
[タイ代表]
GK 1 カウィン
DF 2 ピーラパット
DF 5 アディソン
DF 15 コラビット
DF 19 トリスタン
MF 9 アディサク
MF 17 タナブーン
MF 18 チャナティップ
FW 8 シロク
FW 10 ティーラシン
FW 22 ワッタナ
日本はFW岡崎が1トップ、酒井高徳をボランチで起用。GKは2試合続けて川島、UAE戦で代表初ゴールを挙げた久保も先発入り。
日本ボールで始まったこの試合、立ち上がりに試合が動きます。前半8分、日本は中盤で森重が右サイドへロングパスを入れ、パスを受けた久保がドリブルから右足でグラウンダーのクロスを上げ、ゴール前にいた香川がフェイントで相手DFをかわしてから、右足でゴールに流し込む。日本が早い時間帯で先取点を奪う。
これでリズムを掴んだ日本は、18分に右サイドで原口→香川がヒールで繋ぎ、山口が左足を振り抜いたが、強烈なシュートはタイGKカウィンの好セーブに阻まれた。その1分後の19分、右サイド・久保のクロス→ニアサイドで岡崎が飛び込み、ダイビングヘッドを決めて日本2点目!
前半25分、またも右サイド・久保からチャンスが生まれ、久保のクロス→香川が飛び込んだが、うまく合わせられず。29分には久保→原口が溜めてから折り返したが、香川のシュートは大きく外れる。
30分過ぎからタイがペースを握るようになり、35分にトリスタンのパスを受けたティーラシンが、ペナルティエリア手前の位置で、反転しながら左足シュート。しかし、日本GK川島がキャッチ。前半アディショナルタイム、タイは右CKでの混戦から、ティーラシンが右足ボレーシュートを放つが、川島が足でセーブ。こぼれ球をアディサクが2度シュートを打ったが、日本DF陣が体を張ってゴールを守った。さらにPA外でボールを繋いだが、日本が何とか守りきった。
後半立ち上がりもタイの猛攻の前に危ないシーンが連発。後半6分、CKの流れからチャナティップが左足ミドルを放ったが、GK川島が横っ飛びでセーブ。つづく後半7分の左CKで、DF吉田が棒立ちになると、シロクがシュートを打つも枠を捉えられず。
日本の苦しい時間帯が続く中で迎えた後半12分、右サイドのスローインから、久保がドリブルで持ち込み、そのまま左足一閃!久保の強烈なシュートがゴールネットを突き刺し、日本に大きな3点目が入ります!
後半21分、日本は原口を代えて本田圭佑を投入。すると後半24分、高徳のパスを受けた本田が左サイドを突破してシュートまで持ち込んだが、GKに防がれてしまう。後半29分には香川→清武弘嗣がピッチに入る。後半38分、清武の左CK→ゴール前で飛び込んだ吉田が頭で叩きつけ、日本がさらに1点追加。4-0と突き放します。
このまま無失点で終えたいところだったが、後半40分にPA内で長友がタイの選手を倒してしまいPKを献上。タイはこのPKをティーラシンがゴール左側に蹴りこむ。しかし、GK川島が素晴らしい反応でPKを止めた!試合はこのまま4-0で終了。日本がタイに快勝しました。
アジア最終予選第7戦のタイ戦は、日本代表が4発のゴールラッシュでタイを下しました。前半20分までに2点を先行しましたが、残り10分でタイの分厚い攻撃に苦しむも、集中した守備で反撃を許さず。後半には久保選手の目の覚めるような一撃&主将代行・吉田選手のダメ押しヘッドで突き放しました。ゴールラッシュ見られたのもそうだし、何より無失点で終えてよかった。川島選手が再三のピンチを救うスーパーセーブを連発したから、守り勝ちでもあったと思います。
この試合でも久保選手が大車輪の活躍を見せ、3つの得点に絡みました。前半に右サイドからのクロスで2つの得点をアシスト。後半にはドリブルで持ち込んでから左足でゴールを叩き込みました。UAE戦では先制ゴールを挙げ、この日は1ゴール2アシスト。この2連戦は久保選手の貢献度が非常に高かったです。ベルギーでゴールを量産し、代表でも結果を大いに残しまくりと絶好調な久保選手。日本の新エースになりつつありますね。
前半20分に2点目のゴールを挙げた岡崎選手は、これが代表通算50得点目。原博実さん、三浦知良さんに次いで3人目の快挙です。昨年6月のブルガリア戦で代表49得点目を叩き出してから足踏みが続いていましたが、得意のダイビングヘッドで50点目のゴールが生まれました。三浦さんの通算55得点まで残り5ゴールに迫っており、今年中にも「カズ越え」を果たすかもしれません。
川島選手は、前半にタイの司令塔のシュートをキャッチすると、相手のボレーシュートを足で止める好プレーを披露。後半40分のPKを止めた直後は、サポーターに向かってガッツポーズ。昨年までは西川周作選手が正GKでしたが、UAE戦とタイ戦の2試合で無失点に抑えた川島選手が返り咲くこともあり得るなあ。
タイに快勝した日本は、最終予選7試合を終えて、5勝1敗1分・勝ち点16、得失点差+9となりました。
同じ日に行われたオーストラリアとUAEの試合は、オーストラリアが2-0で勝利。サウジアラビアVSイラク戦は、1-0でサウジアラビアが勝利しました。
この結果、日本とサウジアラビアが勝ち点16で並びましたが、得失点差で日本がグループBの首位に躍り出ました(日本+9、サウジ+8)。豪州が勝ち点13で3位につけ、UAEが勝ち点9で4位。イラクが勝ち点4、最下位のタイは勝ち点1。W杯出場権争いは日本・サウジ・豪州の3チームに絞られ、UAEは後退した感じでしょうか。
一応B組首位に立ちましたけど、今後の残り3試合はイラク、豪州、サウジと難敵ばかり。次戦のイラク戦で勝てば、ロシアW杯出場に王手がかかります。最終予選もいよいよ終盤戦、日本は混戦から抜け出せるか?