第98回天皇杯全日本サッカー選手権大会の決勝戦が9日、埼玉スタジアム2002で行われました。今大会の決勝カードは、12大会ぶり7度目の優勝を目指す浦和レッズと、東北勢初の天皇杯優勝に挑むベガルタ仙台が対戦しました。
両チームのスタメン
[浦和レッズ]
GK 1 西川周作
DF 5 槙野智章
DF 22 阿部勇樹
DF 31 岩波拓也
MF 3 宇賀神友弥
MF 10 柏木陽介
MF 15 長澤和輝
MF 16 青木拓矢
MF 27 橋岡大樹
FW 9 武藤雄樹
FW 30 興梠慎三
[ベガルタ仙台]
GK 1 シュミット・ダニエル
DF 6 板倉滉
DF 13 平岡康裕
DF 27 大岩一貴
MF 7 奥埜博亮
MF 23 中野嘉大
MF 29 古林将太
MF 34 椎橋慧也
FW 11 石原直樹
FW 16 野津田岳人
FW 19 ジャーメイン良
前半の立ち上がりは仙台が主導権を握りましたが、前半11分に浦和は右サイドで長澤がクロスを上げると、ニアサイドで興梠が飛び込んだが、ヘディングシュートはサイドネット右に当たる。前半13分、浦和は右のショートコーナーから、長澤クロス→相手DFがクリア→セカンドボールを宇賀神がPA手前から右足ボレーシュート!これがゴールに突き刺さり、浦和が1点を先制します。
1点を追う仙台は26分、右サイドでボールを繋いで、野津田が左足ミドルシュートを放つ。シュートは枠内に飛んだが、浦和GK西川の好守に阻まれて同点ならず。その後もセットプレーからチャンスを作るが、浦和の堅い守りを崩すことができず。前半は浦和が1点をリードして終えます。
後半3分、浦和にまたチャンスが訪れます。GK西川のロングキックに、左サイドの宇賀神が反応。ペナルティエリア内に進入し、GKとの1対1の場面でシュートを放ったが、ゴール左に逸れて追加点ならず。
仙台も後半9分、右サイド・奧埜がグラウンダーの折り返し→石原の右足シュートは威力なし。13分には左さいどのFKを野津田が直接狙うも枠を捉えることができず。
後半17分、浦和はキャプテンの柏木に代えてMF柴戸海を投入。後半20分、武藤のアーリークロス→ゴール前で興梠がボレーシュートを放つが、ゴール右に逸れる。
仙台は後半22分、古林→MF関口訓充、ジャーメイン→FW阿部拓馬と2人同時交代。すると後半25分、右サイドのクロスから阿部拓がシュートを打ったが、GK西川の正面。さらに後半27分、椎橋の浮き球パス→野津田のダイビングヘッドはゴール左。後半32分にはセットプレーの流れから、大岩のヘディングシュートはGKに押さえられ、後半35分はPA右手前からのFKを野津田が蹴ったが、西川にキャッチされた。アディショナルタイムには波状攻撃、終了間際にはGKのシュミットも攻撃に参加するも、最後までゴールを奪えずタイムアップ。浦和レッズが1点のリードを守り切り、天皇杯優勝を飾りました。
来年のACL出場権をかけた天皇杯決勝戦は、浦和レッズが前半に宇賀神選手の豪快なボレーシュートで先制点を挙げると、その後は集中した守りでベガルタ仙台の反撃を退け、1-0で逃げ切り勝ち。第86回大会(2006年度)以来の優勝を果たしました。前身の三菱重工から数えると7度目、浦和レッズになってからは3度目の天皇杯制覇です。
この試合の決勝ゴールを決めた宇賀神選手、前半13分に相手のクリアボールをダイレクトボレーでゴールに突き刺しました。あれは目が覚めるような一撃で、ワールドクラス並みのスーパーゴールといえるんじゃないでしょうか。胸で落とすか、ワンバウンドしてからシュートを放っていたら、枠を外していたと思う。後半には味方のロングパスから抜け出す場面も見られました。ただ、フリーだったのにシュートを決めきれなかったのはもったいなかったです…。
J1リーグでは5位に終わった浦和レッズですが、天皇杯では6試合でわずか1失点。4回戦の東京ヴェルディ戦から、この日の決勝戦まで4試合連続で完封勝利を収めました。決勝でも仙台のラッキーボーイ・ジャーメイン選手にシュートを打たせませんでした。今季途中から監督に就任したオズワルド・オリヴェイラ氏は、鹿島アントラーズ時代に天皇杯を2度も優勝、今回で3度目の優勝を味わいました。オリヴェイラ監督はタイトルが懸かった試合には強いですね…。
これで2019年度の日本勢のACL出場チームが決定。J1王者の川崎フロンターレ、天皇杯王者・浦和レッズはグループリーグ入り。リーグ2位のサンフレッチェ広島と、3位の鹿島アントラーズは「予選プレーオフ」からの出場となります。昨年は浦和、今年は鹿島がアジア王者となったので、来年も日本勢の優勝を期待したいですね。
また、リーグ王者と天皇杯王者が激突する「FUJI XEROX SUPER CUP 2019」は、川崎フロンターレVS浦和レッズに決定。来年の2月16日、埼玉スタジアム2002で開催されます。2019年最初のタイトルを手にするは何処でしょう?