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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock:The Abominable Bride その4

2016-01-12 23:47:46 | The Abominable Bride
ネタバレを含むストーリーの詳細ですのでご注意ください。



221B
レストレードが来ています。
GL「5件とも、ひとつ残らず同じだ。」
SH「静かにしてくれ、これは極めて重要な問題なんだ。」
GL「何が?」
SH「黄道傾斜角だ。僕はこれを理解しなければならない。」
GL「あんたはすべてを理解していると思ってたよ。」
SH「もちろんそんなことはない。脳のスペースの最悪の浪費だ。
僕は専門的に追及する。」
GL「なんでこれがそれほど重要なんだよ?」
SH「5つの退屈な殺人がなぜそんなに重要なんだ?」
GL「退屈じゃないだろう。5人の男が死んでるんだ。
彼らは自宅で殺されて、床には結婚式のように米粒がまかれ、壁には「YOU」と書かれた血文字があるんだ!
それって、それって彼女だよな、花嫁の。どういうわけか、また起き出してきたんだ。」
SH「解決したよ。」
GL「解決してないだろう!」
SH「もちろん解決だ。至極単純な事だよ。
あの世からの殺人者、ミステリアスなリコレッティ夫人の事件は大衆紙に大きく報じられた。
どうしようもなく愚かなスコットランドヤードを混乱させるため、
民衆が彼ら自身で面白くもない小さな殺人をゴーストの仕業に偽装した。
ほら、解決した。帰るときはハドソンさんのところに寄ってくれ、彼女はそういうのが好きなんだ。」

GL「本当かよ。」
SH「本当だよ。帰ってくれ。ワトソン!準備ができたぞ。
帽子とコートを忘れずに。大切な約束があるんだ。」
GL「Dr.ワトソンは数か月前にここを出たんじゃなかったっけ?」
SH「そうだったか?今まで僕が話していたのは誰なんだ?」
GL「それじゃ、どうしようもなく愚かなスコットランドヤードを代表して言わせてもらうが、
その椅子はどう見ても空っぽだぞ。」

SH「そうだよね?しかし、よく驚くほど働くな。実際彼は良くなってると思う。」

ワトソン邸
ダイニングでメアリーのいない椅子を見つめてため息をつくワトソン。
なかなか食事が運ばれてこないのでベルを鳴らすとメイドがやってきます。
JW「どこに行ってたんだ?」
Maid「すみません、旦那様。今朝はかなり遅くなってしまいました。」
JW「君はたまごも茹でられないのか?
火はまともにたけない、至る所に埃が積もってる。
そして君は私のブーツの泥をこすり落としながら破壊した。
スタッフに対応するのが妻の仕事じゃなかったら私は自ら君と話し合うよ。
妻はどこにいった?」
(不器用なメイドはボヘミアの醜聞からの引用なんでしょうか。確かメリー・ジェーン。)
Maid「失礼ながら、旦那様、奥さまは外出しております。」
JW「外出?朝のこの時間から?」
Maid「はい、旦那様。ご存じなかったんですか?」
JW「どこに行ったんだ?彼女は最近いつも出かけているな。」
Maid「ご自身と同じですね・・・・旦那様。」
メイドが鼻で笑うので明らかに憤慨しているワトソン。

JW「何だって?」
Maid「ただの観察です、旦那様。」
JW「もうたくさんだ、君の観察力が鋭いと依頼人が来なくなる。」
Maid「申し訳ございません、旦那様、
私はあなたがめったに家にいないと言っただけです、旦那様。」
JW「君は危険なほど失礼な言い方をするな。君との会話は妻に話しておくよ。」
Maid「そうしてください、旦那様。それで、いつ彼女に会われますか?」
JW「聞けよ・・・」
Maid「ああ、忘れるところでした、旦那様。あなたに電報が届いています。」
JW「忘れる?」
Maid「いいえ、忘れるところだったんです。」
JW「君は午前中ずっと何をしていたんだ?」
Maid「ストランドに掲載されたあなたの新作を読んでいます。」
JW「楽しんだかね?」
Maid「なぜ私の話が出てこないんですか?」
JW「下がってくれ。」

電報を読むワトソン。


Dr.ジョン・ワトソン
都合が良ければすぐに来てくれ。
都合が悪くてもすぐに来てくれ。
ホームズ。

ワトソンは慌てて立ち上がります。
(この電報は「這う男」ですよね。)

馬車の中で。

JW「何がなんだって?」
SH「黄道の傾斜角だ。」
JW「すぐに来てくれって言っただろう。重要な事かと思ったよ。」
SH「重要だ。天球上の太陽の軌道への地球の赤道の軌道傾斜角なんだ。」
JW「猛勉強したのか?」
SH「なぜ僕が?」
JW「賢く見えるように。」
SH「僕は賢いんだ。」
JW「ああ、わかった。」
SH「何がわかったんだ?」
JW「我々はこれから君より賢いある人に会いに行くんだろう。」
SH「うるさい。」


ディオゲネスクラブ
Absolute silence(完全なる沈黙)


ここからは手話のように手振りで会話をします。
ここは大爆笑でした。
それではコントをお楽しみください。

SH「おはよう、ワイルダー。兄はここにいる?」

W「もちろんですとも。朝食のお時間です。」
SH「The Stranger's Room?」
W「はい。」

SH「この紳士は僕の客だ。」
W「Dr.ワトソンでございますね。「青い紅玉」は面白かったですよ。」

JW「ありがとう。気に入ってもらえて嬉しいよ。あなたはとても・・・醜い。」
思わずワトソンを見るホームズ。

W「何とおっしゃいました?」
JW「醜いと。あなたが「青い魚屋」の事を言っていたので。とても醜い。
あなたに私のポテトを気に入ってもらえて嬉しいよ。」

SH「練習が必要だ、ワトソン。ダンスのレッスンに時間をかけすぎなんだよ。」

そしてホームズが行ってしまうので思わず「え?何だって?あ!」と声に出してしまうワトソン。
とりあえずワイルダーに親指たてて挨拶をしてからホームズの後を追いますが
全然伝わってないから、ワトソン先生。


マイクロフトがいるThe Stranger's Room
マーク・ゲイティス自ら、見たらみんなびっくりして腰抜かすよって、
仰っていたマイクロフトが登場です。

MH「人間を観察したいと思うなら、ここは絶好の場所だよ。」
SH「絶え間なく広がるあんたの尻が永久にそこに接着していられるから本当に便利だな。
おはよう、兄さん。」


MH「シャーロック。Dr.ワトソン。」

どーーん

JW「お元気そうで・・・」
MH「本当かね?かなり太ったように思うんだが。」
JW「そうですね、あなたがそれについて触れるなら、
食物摂取のレベルはあなたの健康にとって非常に有害です。あなたの心臓は・・・」
SH「それに関しては心配は不要だよ、ワトソン。」
JW「不要?」
SH「心臓が入るべき部分には大きな空洞があるだけだ。
MH「一族の特徴だ。」
SH「批判したわけじゃないぞ。」
JW「もしあなたがこれを続けるなら、私は長くても5年しか与えられません。」
MH「5年?我々は3年だと考えていたよ、そうじゃなかったかね?シャーロック。」
SH「僕は4年はもつと思っている。」
MH「相変わらず、見えてはいても観察はしていないな。
私の白目部分の変色に気づいたか。角膜の周辺にある明らかな脂肪の輪を。」
SH「その通りだな。僕は賭けを3年4ヶ月と11日に変える事にする。」
JW「賭け?」
SH「君の非難はよくわかるよ、ワトソン。
しかし彼が激しい競争だと感じたなら、完璧に早死にするよう彼は力を尽くす。」
MH「それはお前が負わねばならないリスクだ。」
JW「あなたは自分の命を賭けているのか?」
MH「なぜダメなんだ?他のものを賭けるより非常に刺激的だよ。」
SH「もしあんたがプラムプディングを食べるなら、3年ちょうどにするよ。」
MH「決まりだ。」
そう言って大きなプディングを食べるマイクロフトでした。



これぞまさしく正典マイクロフトなんですけど、楽しそうに企画した両御大の顔が浮かびます。
指まで太くなっていて仕上げまでものすごく時間がかかっただろうなあ、と余計な事まで考えちゃいました。


続きます。

Sherlock:The Abominable Bride その3

2016-01-10 13:33:04 | The Abominable Bride
ネタバレを含むストーリーの詳細ですのでご注意ください。


誤訳多々の駄訳ですがご容赦くださいませ。

レストレードとともに馬車でモルグに向かうホームズとワトソン。

SH「遺体安置所の当直は誰が?」
GL「例の男だよ。」
SH「いつもあいつだな。」

モルグに着いた途端、目に入ったのは鎖で縛られているエメリアの遺体でした。

入るなり「どこのバカがこれをやったんだ!」とホームズが叫ぶと
「みんなの安全のためだよ。」とアンダーソンが出てきます。
JW「この女性は死んでいるし、頭の半分は吹き飛んでいるん。誰かを脅かすことはないよ。」
An「そんな事はあそこのシートの下にいる彼女の夫に言うんだな。」
SH「昨夜、ライムハウスで何があったたとしても、死んだ女性の仕業ではないと思うし我々は安全だ。」
An「奇妙な事が起こったんだ。」
アンダーソンの言葉にあきれながら「と、言うと・・・?」とホームズ。
An「だから・・・奇妙な事だよ。」
JW「子どもみたいだな。」
SH「これは明らかにあの男の仕事だ。彼はどこにいる?」

ホームズの言葉に登場したのは・・・


(モリーちゃーん!!これ見た瞬間ひとりで爆笑しちゃいました。)

Mo「ホームズ。」
SH「フーパー。」
フーパーはアンダーソンに「君は仕事に戻りたまえ!」と言ってホームズに近寄ります。
Mo「さて、君は魔法のトリックで我々を脅かしに来たんだろう?」
SH「僕の注意を引きつけるような何かがあるのか?」
Mo「何もないよ、Mr.ホームズ。いつでも帰ってくれて構わない。」
ちょっとケンカ腰のフーパーにレストレードが仲裁に入ります。
GL「Dr.フーパー、私がMr.ホームズに来てくれるよう頼んだんだ。協力してくれないか。」
Mo「・・・・Dr.ワトソンの物語で君がいつも言っているように、「興味を引く特徴」がふたつある。」

その言葉に「言ってない。」と答えるホームズに「かなり言ってるぞ。」とワトソン。


Mo「まず第一に、これは確かにエメリア・リコレッティだ。
彼女だと断定的に確認された。疑いの余地はない。」
JW「それじゃ、昨夜のライムハウスにいたのは誰なんだ?」
Mo「それもエメリア・リコレッティだ。」
JW「それはあり得ない。彼女は死んでここにいたんだ。」
Mo「彼女の夫が死ぬ直前に夫によって特定された。彼にはうそをつく理由がないし間違うはずもない。」
GL「キャビ-も彼女を知っていたし彼女であることに疑いようもない。」
JW「だが、同時に2つの場所にいるなんてできないんじゃないか?」
SH「いや、ワトソン、一か所は厳密にはすぐに死んだという制限がある。」
すると閃いたワトソンはホームズに向かって持論を言い出します。
「ホームズ!双子なんじゃないか?」
しかしホームズはすぐに違うと否定。

JW「なんでだよ。」
SH「絶対に双子じゃないからだ。」
GL「エメリアは双子ではないし、姉妹もいない。4年前に死んだ兄がひとりいたが。」
レストレードの説明にも引き下がらないワトソン。
JW「うーん、多分秘密にされた双子だよ。」
ワトソンの言葉に目を丸くしているホームズ。
SH「なんだって?」
JW「秘密の双子。どうだ?誰も知らない双子だよ。これはすべてが計画の内なんだ。」
SH「受胎した瞬間からか。彼女の予知能力はどれだけ驚異的なんだ。
絶対に双子じゃないぞ、ワトソン!」


JW「じゃあ、君の見解は?」
SH「わかりやすく言うと、何が問題なんだ?って事だ。」
ホームズはレストレードを見ます。

GL「あー・・・よくわからん・・・」
SH「なぜそんなに脅えていた?
僕のデカンタに対する攻撃が正当化されるわけでもないが、
君はなぜ死んだ女性の拘禁を許可しているんだ。」
Mo「ああ、それはもうひとつの興味を引く特徴だ。」
フーパーはエメリアの指の先に付着してる血を見せます。

JW「彼女の指に血の染みがあるな。だがそれならいくらでも起こり得るだろう。」
Mo「確かに。これがもうひとつの特徴。以前はなかったものだ。」
フーパーの言葉にレストレードが「これもなかったんだ」と、後ろにある壁まで移動し灯りをともします。
壁には血文字で「YOU」と書かれていました。
それはエメリアが銃を撃ちながら言っていた言葉でした。

その文字をじっと見つめるホームズ。
JW「ホームズ?」
SH「銃を口にくわえ、弾丸が脳を貫通し・・・・後頭部はきれいに吹き飛ばされていた。
どうやって彼は生還した?」


JW「「彼女」だろう。」
SH「何だって?」
JW「「彼」じゃない、「彼女」だ。」
SH「もちろん、そうだ。」

その瞬間、ホームズは現実に戻ったかのようにはっとします。
SH「興味深い事件をありがとう。解決したら電報を打つよ。ワトソン、行こう。」
ホームズはそそくさと部屋をあとにするとワトソンがフーパーに言います。
死因は明らかに銃弾によるものだ、だが肺結核による衰弱もみえる。
検死の価値があるかもしれない。我々は入手すべきすべての情報が必要だ。」
ホームズに続いて部屋をあとにしようとするワトソンに、
「おや、パパがいなくても観察力は鋭いじゃないか。」とフーパーが鼻で笑います。
ワトソンは足を止めもう一度フーパーに近づきます。
JW「ホームズが他の事に関してはまるで見えていないが、私はいろいろな点で観察力があるんだ。」
Mo「本当に?」
JW「ああ。・・・・男性社会で成功するとは驚きだ。」
ワトソンは帽子を取り挨拶すると部屋を出て行きます。

ちょっと気分を害しているようなフーパーにアンダーソン。
An「あの人、なんでそんな事を?」
Mo「仕事に戻りたまえ!」



JW「それで、ホームズ?間違いなく君にはいつくかの見解があるんだろう?」
SH「まだだ。深い海にあるんだ、ワトソン。深い海に。」

ワトソンの独白
「我々は数か月中断していたこの奇妙な事件を再開することになった。
そしてそれは思いがけない状況になっていった。」

続きます。


それにしても「彼」と言っている場面を最初に見た時はトリハダものでした。
そうきたかー!って。
久しぶりにワクワクでした。

Sherlock:The Abominable Bride その2

2016-01-08 23:26:19 | The Abominable Bride
ネタバレを含むストーリーの詳細ですのでご注意ください。



依頼人だと思っていた女性はメアリーでした。
JW「メアリー!」
MM「ジョン。」
JW「なぜ君は依頼人のふりをしてるんだ?」
MM「夫に会う方法が他に思いつかなかったからよ。夫にね。」

バイオリンを演奏する横で言いあうふたり。
JW「国際的陰謀の事件だったんだ。」
MM「田舎の大地主が殺されたんでしょ。」
JW「それにしたって、事態は急を要してたんだよ。」
MM「行くのは別にいいのよ、ダーリン、あなたに置いていかれるのが嫌なの。」
JW「だけど君に何ができるって言うんだ。」
MM「じゃあ、あなたは何をしているの?メモをとりながら歩き回る以外に。驚いた顔をする事?」
SH「いい加減にしてくれ!」

SH「舞台が整い幕があがる。始めなければ。」
MM「何を?」
SH「事件を解決させるためにまずは別のものを解決しなければならないこともある。」
JW「新しい事件か?」
SH「かなり古いものだ。僕は深く入り込まなければならない。」
JW「深く?どこに?」
SH「僕自身に。」

と、突然「レストレード!ドアのそばでうろつかないで入ってきたらどうだ。」と声を張り上げます。
ドアを開けながら「なんでわかった?」とレストレード。
SH「その足取りは間違えようがない。ジョーンズよりは軽いがグレグソンよりは重い。」
GL「立ち寄っただけなんだ・・・ハドソンさんは口をきかないし。」
SH「彼女が風刺文芸の批評にまで手を広げないか心配だ。
今の時代の女主人の悲惨な傾向だ。非番の君が何の用だ?」
GL「非番だとなんでわかるんだ。」

SH「君がここに来てから、君の関心の40%以上はデカンターに向かっている。
ワトソン、警部に彼が欲しているものを差し上げろ。」
ワトソンはデカンタからお酒をつぎながら「で、レストレード、用件は何だ?」と聞きます。

GL「顔を出そうと思っただけなんだ、仕事じゃない。」
JW「表敬訪問かよ。」
GL「そんなところだ。クリスマスのお祝いを言おうと思って。」
(※これは青い紅玉からの引用なんでしょうね。実際はワトソンのセリフですけど。)

レストレードが「メリークリスマス」とグラスを上げるとホームズたちも応えます。
「Merry Christmas」


SH「やれやれ。それで、警部は何か奇妙な事があってここを訪れたが説明にも困っているのでは?」
GL「誰から聞いた?」
SH「君だよ。言葉にはなっていないがいろいろ伝わってるぞ。」
JW「おいおい、ホームズ、それは誤診だよ。」
SH「それなら訂正を、ドクター。」


JW「彼は酒が欲しいのではなく、必要なんだ。彼は困っているのではなく、恐れているんだ。」
SH「僕のボズウェルは学んでいるな。あっという間に成長する。
(※ボズウェルは有名な伝記作家でボヘミアの醜聞に「僕のボズウェルがいないと困る、というセリフがあります。)
ワトソン、スコットランドヤードにもう一度勇気を与えてやってくれ。警部、座りたまえ。」
ワトソンはレストレードのためにもう一杯お酒をつぎます。

「恐れているわけではないんだ。」とレストレードが座ります。
SH「恐怖は危険に直面すれば常識だ、恥じる事は何もない。」
GL「Thank you.」
SH「では最初から話せ。」
と、ホームズがパイプに火をつけた瞬間、ウェディングドレスを着た女性が、
逃げ惑う市民に向かい、両手の拳銃を撃ちます。
「You!」
「You?」


「ちょっといいか。」とホームズが手を挙げた瞬間、その場面がストップします。
ホームズたちが部屋からその様子を見ている、という場になっています。

SH「これはいつだ?」
GL「昨日の朝だよ。」
SH「花嫁の顔はどのように述べられていた?」
GL「顔は死のように白く、口は血のように赤かったと。」

SH「事実か?それとも詩か?」
GL「彼らのほとんどが同じことを言ってるよ。」
SH「ばかばっかりだな。それで事実なのかそれとも詩なのか?」
GL「私も見たんだ。そのあとに。」
SH「あととは?」

花嫁は「You? Or me?」と言うと自ら拳銃を口にくわえ、自殺します。

SH「ああ、レストラード、本当に君は女性が人前で自分の頭を吹き飛ばしたから犯人を割り出すのに助けが必要だと?
スコットランドヤードは最低の水準に達したような気がするよ。」
GL「私がここにきた理由はそれではないんだ。」
SH「そうだろうな。」
JW「花嫁の名前は?」
GL「エメリア・リコレッティ。昨日は彼女の結婚記念日だったんだ。
もちろん、警察が呼ばれ、死体はモルグに運ばれた。」
SH「一般的な手順だ。なぜ君は推定できることを我々に話す?」
GL「その後に起こったことが理由だ。」


場面は夜のライムハウス地区チャイナタウンに変わります。
※このあたりは当時東インド会社の船員として英国にきた中国移民たちがチャイナタウンを作ったそうです。
詳細はこちらにありました。
チャイナタウン探偵団

歩いている男性をレストレードが説明します。
GL「数時間後のライムハウス。トーマス・リコレッティはエメリアの夫だ。」
SH「彼女の遺体を確認するためにモルグへ行く途中だったのだろう?」
GL「結果的に、その手間は省かれてしまったが。」

1台の馬車がトーマスに近づきます。
女性が歌を口ずさみながら馬車から降りてきます。
♪Do not forget me.....

ウェディングドレスを着た女性は顔をベールで覆い、トーマスに向かってライフルを構えます。
ゆっくりと近づく女性に「誰だ?なぜこんな事を?誰なのか言え!」とトーマス。
「この歌に聞き覚えがあるでしょう?結婚式で私が唄った歌よ。」と、女性がベールを取ります。
「エメリア?君は死んだんだ、ここにいるはずがない。」
「私は美しくないの?トーマス。あなたと結婚した日は美しかった?」
エメリアの後ろから警察官がやってきます。
「これは一体何なんだ?」と警察官に「夫のハンサムな友人ね。何だと思う?」と、
エメリアは「It's a shotgun wedding.」と言うとトーマスを撃ち殺します。

※「It's a shotgun wedding.」はできちゃった婚とか強制結婚だそうです。

倒れるトーマスを見ながら「死がふたりを分かつまで。この場合は2度だが。」とホームズ。

女性は霧の中に消えていき、警察官がホイッスルを鳴らします。

「異様だ。」とワトソンが、
「あり得ないわ。」とメアリーが言いますが、ホームズは椅子から立ち上がり、
「素晴らしい。街頭劇の自殺、死体による殺人。レストレード、君は我々を甘やかしすぎだよ。」と言います。
そして「ワトソン、君の帽子とコートを。」と、自分も身支度をします。
JW「どこに行くんだ?」

SH「モルグの話ができなかった。急ごう、時間が無い。」
MM「で、私はここに座ってるだけ?」
JW「そんなことはないよ、メアリー。私たちはきっとあとで腹が減る。
ホームズ、おい、ツイードのスーツでモルグに行くのか?」
SH「背に腹は代えられないよ、ワトソン。」

ふたりが部屋から出て行くとメアリーが「私はキャンペーンの一員なのよね。」と言います。
GL「キャンペーン?」
MM「女性参政権よ。」
GL「で、君は賛成派?それとも反対派?」
MM「出て行って。」

誰もいなくなった部屋でため息をつくメアリーのところにハドソンさんがやってきます。

MrsH「あら、みんなまた出て行っちゃったのね?
私にはわからないけど、あの紳士たちは何という人生を送っているのかしら。」
MM「そう。あの紳士たちね。」
MrsH「あら、気にすることはないのよ。
いけない、忘れるところだったわ。あなたにこれがきてるの。」
メアリーはハドソンさんから封筒を受け取ります。
カードには「M」の文字と、裏にはImmediately(至急)の文字。
それを見たメアリーは急に笑顔になります。

MM「ハドソンさん、夫に遅くなると伝えて。ちょっと急用ができたから。」
MrsH「大丈夫なの?」
MM「えーと、その、友人が困ってるの。」
MrsH「あらまあ。どんな友人?」
MM「イングランドよ。」
メアリーはそそくさと部屋をあとにし、残ったハドソンさんが
「それじゃ曖昧すぎるわよ。」と、こぼします。


続きます。

Sherlock:The Abominable Bride その1

2016-01-06 11:10:05 | The Abominable Bride
ネタバレを含むストーリーの詳細ですのでご注意ください。

少しだけ修正しました。青字部分です。



今回も放送時に表示された英語字幕を書きとって訳してみました。
前回は少しずつ紙に書き写したのですが今回は観ながら一気にタイピングしたら
まる一日かかってしまい、腕が死にました。本当に死にました(泣)
そんなバカな事もやってしまえるのもシャーロック愛ということで。

今回、ホームズの一人称を「僕」にするか「私」にするかとても悩みましたが
結局「僕」にしました。だってシャーロックだし。
でもワトソンは「私」です。何となく。

毎度、誤訳多々の駄訳ですがご容赦くださいませ。



冒頭は「これまでのシャーロック」と言う事でS1からの振り返りから始まっています。









そして「alternatively」(あるいは・・・というような意味だと思います)で2014から18世紀に・・・


「ピンクの研究」と同じ戦争で負傷したワトソンの場面から始まります。

ワトソンのナレーション
「第二次アフガン戦争では多くの人に名誉と昇進をもたらした。
だが私にとってそれは不幸と災難以外の何ものでもなかった。
回復できないほど壊れた身体と希望のない未来とともに私は英国に帰国した。
こうした状況下で私は自然とロンドンに引き寄せられた。
そこは怠け者や帝国の役立たずたちを流し出す巨大な汚水槽だ。」

ロンドンの街を歩くワトソンにキューピッド、いえ、スタンフォードが声をかけます。

MS「覚えてる?バーツで一緒だった。」
JW「もちろん覚えているよ。スタンフォードだよね。」
MS「そうだよ!君はどこにいたんだ?熊手みたいに痩せてるじゃないか。」

場所がクライテリオンに変わります。

JW「帰国したんだ。さほどツキに恵まれなくて。」
MS「で、今は何を?」
JW「住む場所を探してる。手ごろな値段でまともなところをね。難しいよ。」
MS「ふふふ。そんな話をしたのは今日で2人目だ。」
JW「ふーん。一人目は誰なんだ?」

バーツ。
ホームズがムチで死体を打っています。このあたりもピンクの研究と同じです。
MS「実験中のようだ。死後どのくらいまで痣が出来るかを死体を打って立証している。」
JW「医学的に?」
MS「よくわからん。」
JW「まあいいか。で、これが君の友人なのか?」

ホームズに声をかけるスタンフォードですがホームズはずっとムチで打っています。
「邪魔しちゃったかな。」とワトソンが声をかけると、ホームズは手を止め振り向きます。
「君はアフガニスタンにいただろう。」

スタンフォードがふたりを紹介しますが、突然ホームズがワトソンにムチを投げます。
とっさにそれをキャッチするワトソン。
SH「いい反応だ。」
JW「何だって?」
SH「リージェントパークの近くにある部屋に目をつけている。ふたりでなら家賃を払える。」
JW「部屋?誰が部屋の話を?」
SH「僕だ。今朝、僕には同居人が必要だと言ったんだ。
彼は昼食後に日焼けし、最近負った傷を抱えた軍人風の男と現れた。
そこからはアフガニスタンに従軍し、強制送還されたことが連想される。
必然的な結論だ。
詳細は明日の夕方に決めよう。
すまないがワンズワースで首吊りがある。僕抜きで始めてもらっては困るんでね。」
と、早口で一気に言うとコート着ます。
JW「首吊り?」
SH「専門家としての興味だ。
僕はバイオリンを弾くしパイプもふかす。問題はないと思うが。」
JW「あー、うん、まあ・・・」
SH「我々ならうまく暮らせるよ。では明日の夕方7時に。
ああ。名前はシャーロック・ホームズ。住所はベイカー街221Bだ。」

シャーロックの早口が健在でうれしかったですー!
ウィンクの代わりに帽子を被ってそそくさと部屋を後にします。
茫然としているワトソンに、
「うん、彼はいつもああなんだ。」とスタンフォード。

そしてオープニング。ロンドンの風景もビクトリアです。




ストランドマガジンや新聞を売っている男に馬車から声をかけるワトソン。
ストランドマガジンといえばドイルさんのホームズシリーズですよね。
この雑誌にワトソンがホームズシリーズを連載している設定のようです。
JW「「青い紅玉」はどうだ?」
男「大人気ですよ、Dr.ワトソン。来月はまともな殺人が起きますか?」
JW「犯罪教室に相談してみるよ。」
男「あなたがよろしければ。
それは彼の事ですか?彼はそこにいらっしゃるんですか?」
瞬間、ワトソンの奥で隠れるように座っているホームズがワトソンに蹴りを入れています。
JW「いて!いや、いや、あー、構わないよ。ではこれで失礼する。」
男「Merry christmas, Mr.Holmes.」

221B。
馬車から降りてくるホームズとワトソンにハドソンさんとアーチー君が出迎えます。

MrsH「Mr.ホームズ。帰ってくるなら知らせてくれれば良かったのに。」
SH「いつ帰れるかわからなかったんですよ、ハドソンさん。
バラバラにされた大地主に手こずりまして、こういう事はなかなか予定通りに事が運ばないんです。」
アーチーくんが荷物を運びながらワトソンが持っているカバンを見て、
「何が入ってるんですか?」と聞きますが「何でもないよ」とワトソン。
A「殺人犯を捕えました?Mr.ホームズ。」
SH「捕まえたけどまだ足が見つからなくてね。引き分けという事だ。」
MrsH「あなた、また作品を発表したわね、Dr.ワトソン。」
「楽しめましたかな?」とワトソンに「No」とハドソンさん。
JW「え?」
MrsH「全然楽しくなかったわ。」

JW「なぜ?」
MrsH「私は何にもしゃべらないのよ?
あなたに言わせると私は階段を上がったりあなたに朝食を提供するだけ!」
JW「大まかに言うと・・・話の中ではそれがあなたの役割なんです。」
MrsH「何ですって?」
SH「あなただけではないですよ、ハドソンさん。犬のやつでは僕もほとんど出てこないんです。」
JW「犬のやつ?」
MrsH「私は大家なの、舞台の大道具じゃないのよ!」
JW「それは「バスカヴィル家の犬」の事か?」
MrsH「部屋だってすごく薄汚れているように書かれてるし。」
JW「それはイラストレーターのせいですよ、彼には困ってるんです。
おかげで私だとわかるように口ひげを生やす羽目になったんですから。」

ホームズとワトソンは2階に上がります。
ワトソンのナレーション。
「私の卓越した友人、シャーロック・ホームズの功績を記録するのが長年にわたる私の特権だが、
時々、彼の幾多の事件のうちどれを読者に読ませるか選ぶのが難しかった。
いくつかの話はあまりにも影響が大きいし、それ以外にしても一般市民にとっては真新しすぎる。
しかし、我々の冒険のうち「忌まわしき花嫁」ほど私の友人を極限にまで追い詰める事件はなかった。」

※リビングルーム。右側のドクロの絵、良く見るとだまし絵なんですよ。
リビングルームに入ると顔を黒いベールで覆った黒いドレスの女性が立っていました。

ホームズはリビングのドアから1階のハドソンさんに向かって声をあげます。
SH「ハドソンさん、リビングルームに女性がいますが、意図的ですか?」
ハドソンさんも1階から声をはりあげます。
MrsH「依頼人よ。あなたは外出していると言ったけど、待つと言ってきかないのよ。」
ワトソンが女性に「えーと、座りませんか?」と椅子を出します。
SH「用件を聞かなかったんですか?」
MrsH「あなたが聞けばいいでしょう!」
SH「なぜ聞かなかったんです?」
MrsH「私はいっさい喋らないんだから聞くことなんてできないわ。」
ホームズはため息をつきながらリビングに戻りワトソンに囁きます。
「頼むから彼女にセリフを与えてくれ。我々は完璧に餓死させられるぞ!」
そして女性に作り笑いをしながら話しかけます。
SH「僕はシャーロック・ホームズ、こちらは友人兼同僚のDr.ワトソンだ。
彼が言葉を理解することはめったにないので彼の前では自由に話すと良いでしょう。」
JW「ホームズ!」
SH「しかし、その前に少しばかり観察をさせてください。
あなたは茶目っ気のあるユーモアの持ち主だが、今は個人的な苦しみを和らげるためにここにいる。
あなたは最近、一見優しそうな男と結婚したが、
今はモラルが欠けている仲間のためにあなたは放置されている。
和解がまだ可能であることを願い、最後の手段としてここに来た。」
JW「見事だよ、ホームズ。」
SH「当然だが、彼女の香水からも明白だ。」
JW「香水?」
SH「そう、彼女の香水は僕には洞察力、そして君には災難をもたらす。」
JW「なんで?」
SH「僕は気づいたけど君が気づかなかったからだ。」
ホームズはそう言いながら彼女の顔からベールを外します。

女性はメアリーでした。

※一応依頼人として登場したメアリーさん。
香水ネタは現代版からなんでしょうね。きっと。

続きます。

Sherlock 忌まわしき花嫁について

2016-01-04 10:57:22 | The Abominable Bride
ネタバレなしです。


英国の視聴者数が8.4ミリオンと公表がありました。
1ミリオンが100万だから、8,400,000人?

そんなわけでひと足お先に視聴することができました。
と、言ってもわからない単語はそのままにしたまま観ただけなので
細かい部分はまだよくわかっていませんが、とにかくサプライズてんこ盛りでした。
現代版の製作者がビクトリア時代、つまり正典ホームズをうまく逆手にとってるなーという印象でした。

公開されているトレーラーもサプライズな部分をうまく切り取ってるのねーというくらい
いろいろな仕掛けがあるので、DVD待ちの方や日本での公開待ちをしていらっしゃる方は
視聴する日までネタバレ回避を死守した方が絶対に良いです。
(私が言うなー、ですけど・・・)


しかし、ネット全盛のこのご時世で完璧な回避は難しいですよね。
特にツイッターやタンブラーをやっている方は大変だと思います。
私も一昨日は一日ツイッター断ちしましたが昨日覗いたら大変な事になっていて、
さすがの私も、容赦ないなーと思いましたが(笑)、

感想はワンクッション入れる事にしました。
ネタバレ無しのつもりですが、今回の場合何をもって「ネタバレ」とするのか本当に難しいです。
ネタバレ回避している方はこちらも避けたほうが良いかもしれません。
なのでこのブログを覗いて頂いた時に目に入らないよう過去の記事に埋めてみました。

忌まわしき花嫁 ちょっとだけ感想



またスクリプト形式で内容を書いていこうと思っていますが
これも同様にこっそりとUPします。