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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock 2-3 The Reichenbach Fall その4

2014-09-11 07:23:54 | Sherlock S2E3
「ライヘンバッハ・ヒーロー」

Directed:Toby Haynes
Written:Stephen Thompson

いよいよモリアーティが221Bを訪れる場面ですがこれを含めてライヘンバッハは正典「最後の事件」が元ネタですが、
ふたりで逃避行、あ、いや、身を隠す場面は例のアレなんですかね。
正典以外でも細かいネタが多くて、ファンにとってはそれを見つけたときに裏側を妄想するのも楽しかったり大変だったり(笑)


続きです。


裁判所を出たジョンがシャーロックに電話で報告します。
「無罪だ。無罪判決が出た。モリアーティは弁護もせずに無罪放免になったんだ。」
シャーロックはそれを黙って聞いています。
「シャーロック、聞こえるか?奴は外に出た。わかってるだろうけど君を追ってくるぞ。シャー・・」
ジョンの電話を途中で切ると起き上がりケトルのスイッチを入れティーセットの用意をします。

そしてドレスガウンを脱ぎジャケットを着てヴァイオリンを手に取り弾き始めます。
‐バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタNo1ト短調 BWV 1001第一楽章‐
曲が始まると1階のドアが開きシルエットが見えます。
男はゆっくりと階段をのぼっていきますが途中大きく軋むとヴァイオリンが鳴りやみます。
そのまま足を止めていましたが、演奏が再開すると同時に再び階段をのぼります。
演奏中のシャーロックが背を向けているドアが開きモリアーティが姿を現します。

シャーロックは演奏が終わると「ほとんどの人はノックをするんだ。いや、君はほとんどの人とは違うから仕方ないな。」
そう言いながらヴァイオリンを外し、「ちょうどお湯が沸いたところだ。」と言います。
モリアーティはスタスタと入ってくると「Johann Sebastian(バッハ)が愕然とする。」と言いながらリンゴを手にします。
「座っても?」とモリアーティに「どうぞ」と向かいの椅子を指しますが、
モリアーティは黙ってシャーロックの椅子に座ります。

「バッハは死ぬ間際に自分の曲を彼の息子がピアノで弾いていたが曲が終わる前に息子は演奏をストップさせた・・・」
シャーロックはお茶を入れながらモリアーティに続けます。以下SHをS、JMをMで記載します。
S「すると死にゆく男はベッドから飛び起きるとまっすぐピアノに向かい自ら演奏を終わらせた。」
M「未完の曲に耐えられなかったんだ。」
S「君もできない。だからここに来た。」
M「正直になりなよ。ちょっと嬉しいだろう?」
S「判決は?」
M「僕は自由の身になった。あらゆるおとぎ話は古き良き悪役を必要としているんだ。」

M「君は僕を必要としている、さもなければ君は無価値だ。
僕たちは似ているんだよ。君と僕、君がつまらない奴って事以外は。」
M「君は天使の側にいる。」
S「当然、陪審を操作したんだろう。」
M「僕はロンドン塔に侵入したんだ。ホテルの12の部屋に侵入できないと思うか?」
それを聞いたシャーロックは自分のティーカップを手にしながら「ケーブルテレビか」と言います。

(スーツを着た男性が座るときにジャケットのボタンを外す所作を時々見かけますがベネディクトも必ずやるんですよね。
ベネディクトのこれが大好きで見かけるといつもいつもジーッと見てしまいます。)
M「ベッドルームにあるテレビに個別に画面を映した。」
テレビ画面に映す出される「Hello Ms Williams」。そしてその下には子供たちの写真と、
『IF YOU WANT YOUR BEAUTIFUL CHILDREN TO STAY BEAUTIFUL THEN FOLLOW MY INSTRUCTIONS.』の文字。
(あなたの可愛い子供たちに可愛いままでいてほしいなら私の指示に従ってください)
M「あらゆる人にはそれぞれプレッシャーポイントがある。危害から守りたい誰かがいる。」
そして「簡単だよ」と言いながらモリアーティはティーカップに口をつけます。
S「それで、どうするつもりなんだ?・・・僕を焼き尽くす?」
シャーロックもティーカップに口をつけます。
M「それが問題だよ。最後の問題。それが何なのかもうわかった?」
モリアーティの言葉を黙って聞いているシャーロック。
M「最後の問題とは?」
モリアーティは少し笑いながら「僕は君に教えてある・・・君は聞いていたかな?」と歌うように囁きます。
そしてカップをソーサーに置くと左手で自分の膝をトントンと打ちはじめます。
その様子をじっと見つめるシャーロック。
M「わからない、と言うのはそんなに難しい?」
そう言われたシャーロックもカップを置くと即効で「わからない」と言います。
M「ああ、賢いね。とても賢いよ。かなり賢い。」
小ばかにした言い方に口だけで笑うシャーロック。
M「賢いと言えば君はもう小さな友人に話したかな?」
その言葉に瞬間的に真顔になります。

S「何を?」
M「なぜ僕がここに侵入したときに何もしなかったか。」
S「No」
M「だが君はわかってるんだろうね。」
S「明白だ。」
M「では話してくれ。」
S「君は君が既に知っていることを僕に話せと?」
M「いや。僕は君がそれを知っているという事を証明してほしいんだ。」
(侵入の話はジョンブログに出てきた件ですよね?ブログの動画はもう見れないのでYoutubeを。)
https://www.youtube.com/watch?v=6OH-nPEEtNc

S「必要がないから何も盗らなかった。」
M「Good」
S「君にはこの先、何かをとる必要なんてない。」
M「Very good. なぜなら?」
S「なぜなら、イングランド銀行やロンドン塔と刑務所、君を3ヶ所全てに侵入させることのできる鍵に見合うものなどない。」
M「僕はほんの2、3行の小さなコンピューターコードでどこでもどんなドアでも開けることができる。
今は個人の銀行口座なんてものなどない、全て僕のものだ。秘密など存在しない、僕自身が秘密なんだ。
核兵器のコード、僕はアルファベット順にNATOを吹き飛ばすことができる。
鍵のかかった部屋の中では鍵を持つ者がキングだ。ねえ、ハニー。君は僕を王冠と見なすべきだ。」
S「君は裁判を通して宣伝をしていた。君に何が出来るかを世界に教えていたんだ。」
M「君も手伝ってくれたし。」

M「大口顧客リストには無法国家や情報機関、テロリストたちだ。みんな僕を欲しがる。突然ミスター・SEXになったんだ。」
S「君が銀行破りが出来るなら、最高入札者など気にする事ではないだろう?」
M「しないね。僕はみんなが競争するところを見たいだけだよ。
『パパは私の最高に愛してるの!』平凡な人たちって可愛いだろう?
君はジョンがいるし、僕も同棲相手を手に入れないと。」
S「なぜこんな事をするんだ?」
M「面白いから。」
S「君は金や権力など望まない。何のためにやってる?」
M「問題を解きたい。僕たちの問題、最後の問題だ。」
囁くように言うと下を向きながら更に続けるモリアーティ。
M「すぐに始まるよ、シャーロック。落下が。」
そして顔を上げると上から落ちるような擬音を発します。
M「でも怖がらないで。落ちるのは飛ぶのと同じだ。ただ目的地がより明確なだけだよ。」
視線が下にいくと鈍い音を発し、それからゆっくりと顔を上げシャーロックを睨みます。
シャーロックは少しの間モリアーティの視線を受け止めそして立ち上がりジャケットのボタンをはめます。

S「なぞなぞは好きじゃない。」
モリアーティも立ち上がります。
M「努力だよ。僕は君を落下させないと、シャーロック。I OWN YOU.(僕は君に借りがある)」
モリアーティはそう言うと立ち去ります。
それを目で追ったシャーロックは視線をテーブルに落としモリアーティがカットしていたリンゴを見ると手に取ります。
リンゴには「I O U」の文字が彫られていました。


続きます。

46 コメント

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Unknown (アガサ)
2014-09-11 21:58:55
dicoさん、こんばんわ!
いつも帰宅後、dicoさんブログをのぞくのが恒例になってます^^

今回は・・・嵐の前の静けさでしょうか・・・小さなことなんですがティーセット、連合王国に東からの風が吹いているようなラインが入っているんですね。いま初めて気づきました。
この二人ってほんとは会話いらないんじゃ?と思えるんですが(それだとドラマにならんか)・・・二人合わせてIQいくつになるんでしょう・・・。
それにしても、シャーロックの横顔、そして斜めからの視線の美しいこと(うっとり)。
そしてアンドリュー(こちらはなぜか本名(汗))、邪悪さの塊。モファットさんがオーディションの彼を見てホントに怖かったというのも当然ですね。
アガサが最初見たのはこのだいぶあと、病院でのシーン(ジョンを偽の情報で外出させるところ)からなんで、ほんと心臓一撃でした。

ああ、これからそこが・・・(涙)
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Re.Unknown (dico360)
2014-09-11 22:39:23
アガサさん
こんばんは^^
わーい、嬉しいです。ありがとうございます。

てか!!ティーセットそういう事??
ティーセットとかカップとかがかなりUPになったりしていて、
ここのスタッフって意味も無くそんな事しないじゃないですか(笑)
なので拡大してじーっと見てたんですけど、まったくわからなくて・・・
で、今アガサさんのコメント見て、もう一度拡大して見たら、確かに!!
確かにあれイギリスとアイルランドじゃないですかーーー!!
風がどっちから吹いてるのかはちょっと明確ではないですが、アガサさん.スゴイっすー。
などと今ひとりで興奮しています(笑)次回補足としてこの話書いてもいいですか?

二人合わせてのIQ、いくつなんでしょうね。
このふたりがいればどんな事でも可能にしちゃいそうですね。
アンドリュー、本当に怖いですよ、特に目がね、狂気をはらんでいる感じですよね。

病院でのシーンて、ほとんど末期じゃないですか。
そこから観たのでは、確かに一撃で死亡ですね。。。

ここからいよいよ辛くなってきますね。
できるだけ萌えも拾いつつ(笑)進めたいと思っています。
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そうだったのか (だいず(如月。。))
2014-09-11 22:52:28
今だから言えるこの真実。
恥ずかしいんですけど、ここの本当に大事な場面を理解していませんでした。
うわーこいつ、部屋に来ちゃったよ。えっ?そこに座るの?
何やってるんだ・・・とか前のところからのくやしさとかが
ここにきてさらにアップしてしまって・・・
で、一番わかってたのが「ティーカップ」という・・・なんじゃこりゃでした。
そうなんだ。ここで落下させるって言ってたんですね。やだやだ、なんてやつなの。
でも、これでシャーロックが対策をとることが出来たのかな。秘密にしてたら危なかったってことかな。

一個前になるんだけど、ガムをズボンのポケットから取り出してもらうシーンがあるでしょ
あのせいで、自分でガムを食べるときいつもおもいだしちゃうんです。
ガムのトラウマ・・・うう

あ、そうだ。dicoさんみたいにわたしもジャケットのボタンに気を付けて観てみよう。
また、萌えシーンが増えました。ありがとうございます。
返信する
Re.そうだったのか (dico360)
2014-09-11 23:06:44
如月さん
毎度です♪
いえいえ、私もこうしてセリフをひとつひとつ訳して画像を加工していって、
そうして改めて気づく場面がたくさんありますよー。
それなのにティーセットの絵柄が英国だったって事にまったく気づかなかったですけど(笑)

シャーロックのここで対策、そっかー、そうかもしれないですね。
きっとこの時点で、最後の対決が屋上だと予測したんでしょうね。

こうやってコメント頂いて、更にいろいろ気づけるのも楽しいですよね。

ガムのトラウマですか(笑)
あの場面は何気にかなりインパクトありますしね。
あの目つきがスゴイですよー。

ジャケットのボタン、ぜひぜひチェックしてみてください。
見つけるとかなり嬉しいんです。
いつもひとりでニヤニヤしますよ(笑)
返信する
ありがとうございます。 (だいず(如月。。))
2014-09-12 02:51:16
なんかおこがましくも、天下のBBC様と同じ場所にブログをブックマークしていただいてしまって・・・
気づいて汗・・・
しかも紹介文が・・・照れ・・・
でも、他の方のブログにいくのにすごく楽になりました。
ありがとうございます。
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ティーセット!!! (つみよ)
2014-09-12 05:49:01
すごい!!すごいです!!
アガサさん、すごすぎます!!全然小さなことじゃないです!!!
ごめんなさい、興奮してしまって・・・!!

それにしてもこうやって改めて見せていただくと、アンドリューさんの力が半端ないですね。
怖いよー。画像だけでも怖いよー!(泣く顔文字は使いませんよっ!ww)

ガウンを脱ぎ捨ててジャケットに・・・ってそんな美味しいシーンのこと忘れてました!!あらまあ・・・。そこだけでも見返そうかしら・・・?って思ってしまいましたよ笑

辛いエピなのに、美しい絵面が多くて困ります。
見たいのに見れない・・・!

dico参加萌えを拾ってくださるのが至福でございます~(*´∀`*)
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間違えました! (つみよ)
2014-09-12 05:51:48
すみません、酷い打ち間違いにこれは訂正入れさせていただきたくなりました。

「dico参加」→「dicoさんが」です。

ごめんなさい!!!逃げます!ピューッ!!!
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ご無沙汰してます^^ (黄梅)
2014-09-12 17:33:28
ライヘンアップありがとうございます!
このあたりはすごくハラハラしますね。訳、お疲れ
様です。

ティカップがUK柄。気づきませんでした。芸が細かい
ですね。作中、「イングランドの・・」ってわりと多い気が
したんですが、エミーのコメントではさすが連合なので
スコットランドにも配慮したコメントでUKらしいなって
思いました(考えすぎ?)

トップギアUSに出演のクリミナル・マインド俳優さん
は、ジョー・マンテーニョさん?でした。今更の情報
でしたらすみません--;

CATVのAXNミステリーで、今度悪役特集やるんで
すが、筆頭がBBCシャーロックのモリアーティでした。
さすが(笑)!

他、歴代モリアーティ俳優さんと、コロンボの特筆すべ
き犯人と、モース警部からセレクトされるようです。
具体的にどんな特集なのかわかりませんが、本編
放送だけでないプラスアルファがあると嬉しいな、と
思ってます。

そういえば、JWのブログ日本語版(アメーバブログ)
見てみたんですが、日本語だと違和感がありすぎて、
一回でギブアップ!そのうちまた挑戦(?)したいです。
慣れてないとショックが大きかったです。
返信する
追記 (黄梅)
2014-09-12 18:43:41
すみません、たいした内容でもないですが(爆)、
書き忘れてしまい追記いたします^^

トップギアUSシーズン1のDVDに、BBCつながりで
シャーロックシリーズ1のブルーレイ宣伝が入ってい
たんですよー。自分の好きなものが一つのディスクに
満載!と結構嬉しかったです(笑)

わりとJW視点で、シャーロックの変人ぶりやマイクロ
フトの初登場シーン、モリアーティの王様姿なんかが
採用されていました。

王様姿、シリーズ1にあったかな?とちょっと思った
のですが。

それと、脱線ですが、アメリカやアメドラって、男性の
カラーリングってどんなイメージなんでしょうか?
ずっと気になってしまい、ついに書き込みます><

USのタナーさんがブルネットを明るく染めてるんで
すが(幼少時の写真やティーン時代初めて染めた
失敗談をするなど隠してはいない)、あんまり男性
のカラーリングって意識したことがなくて。

日本でも普通だし、特にアメリカがどうこうというわけ
ではないのですが、明るいブラウンからブロンドなど
とは違ってブルネットから明るめブラウンって結構
思い切ってるなー、と。ブルネットだとuncoolなので
しょうか?

よかったら教えてください!
あ、あと、ナスカーはよく見たらそこまで嫌じゃなかった
です(笑)解説がにぎやかすぎたので、副音声切って
見てると面白く感じました^^
返信する
わあ! (アガサ)
2014-09-12 21:47:25
dicoさん、こんばんわ!UKティーセット注目していただけて嬉しいです!(胸像よりよっぽどこっちのほうがみんな嬉しかったりして・・・違うかな???まあ、輸送上の問題はありますが(本気))
どんどん話題に使っちゃってください。つみよさんもありがとうございます!

前のコメントで、東からの風って書いちゃいましたが、もしかして偏西風かしらん?とも思って(汗)
でも!ホントにスタッフ、芸が細かいですねー、DVD見たときにも素敵だなーとは思っていたんですが、これ欲しいです。

「ベルグレービア」でCIAをぼこぼこにしたあと、シャーロックがハドソン夫人の肩を抱きながら、「血迷うなジョン。ハドソン夫人がベイカー街を離れたらイングランドは滅亡だ」(「ENGLAND IS FALL」で良いんですよね?)って言うじゃないですか(それを見るジョンの暖かい眼差しと一緒に大好きなシーンですが)、それと「最後の誓い」で、マイクロフトが弟を呼び戻す時のセリフが「イングランドがお前を必要としている」のせりふ。
いつもイングランドですよね・・・(ドイルさんはスコットランド出身なんですよね?)
でも黄梅さんのおっしゃるとおり、「連合王国」ってことに配慮したのかなーって。

ちなみに何巻かのコメンタリーで、モリアーティはアイルランド姓で、(アンドリューがアイルランド出身なので)アイルランド人が演じるのは初めてってモファットさんか誰かの発言があったような。「モリアーティ」ってそうなんだ!
非英語圏の人間には、あんまり分かりませんね。マックがつくのはアイルランド系に多いとは何かで読んだ気がしますけど。

あ!遅すぎますが、べネ様とアンドリューのアフタヌーンティー、こっからか!
で!ティーセットもUK柄!どうですかdico さん、一時的にイングランドに住所移しませんか!?
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