どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

この世界の片隅に、カレンダー10月に描かれている想い...

2018年10月01日 16時55分00秒 | アニメ
それは...物交から帰る途中のすずさんと刈谷さん...そして水原哲さん"らしき"人物。

「この世界の片隅に」の意味が織り込まれていてとても好きなシーンなのですが、新旧二作のTVドラマ版でキチンと描くことはありませんでした。

何故か すずさんを物交に行かせず、水原哲さんも、一方は死なせ、他方は元気に帰還させた。

ここは...様々な人生が交錯する「交差点」を感じさせるところなのに...。

刈谷さんは必死の想いで呉へと辿り着いた息子に気づいてやれなかった事を吐露する。

擱座する巡洋艦・青葉を見つめて佇む「水原哲さん"らしき"」人物(本人なのか、或いは生死も不明確)は、背後を通過する すずさんに気づかない。

すずさんは「水原さん?」と...気づいているようだけれども、何もせず通り過ぎていく...。

晴美さんが見たいと懇願した軍艦を心の中で教えてやり...青葉と共に昇天してゆく...。


「切なさ」「後悔」「しょっぱさ」「涙」...それらを包み込む「塩分」という素っ気ない一言で(敢えて『お涙頂戴』を否定し)見事に言い表していて...このテーマ性をドラマ制作者は誰一人理解し感じとることはできなかったのか...とても残念に感じた一要因でした。

登場人物に一々大泣きさせれば良いってもんじゃないんです。

逆に言えば、こうの史代さんの作家性を十全に汲み取った片渕須直さんの傑出さが際立つばかりでした。


...ということで10月に突入。

今のところ個人的に映画の鑑賞機会はないのですが、今月21日(日)は「練馬アニメカーニバル2018」にてトークイベント「映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』公開2ヶ月前トーク」が催されます(*^o^*)

もちろん応募(チケット申込み締切は、今月8日(月)24:00まで!)しましたが、抽選なのでまだ行けるかどうかはわかりませんが、非常に楽しみにしております!