この有田焼の飾り皿は、直径6cmに満たない可愛い豆皿である。
皿に合わせて小さな皿立て付きで、小さくても一人前!とても可愛い。
そして、ちょうど今の時期にふさわしくアジサイの絵柄だ。
4月に70歳になられた社中のN氏から頂いたものである。
喜寿のお祝い茶事のお礼にと、有田の陶器市に行かれた時に探して
下さったとのこと。人出の多い中で大変だったことだろう。
有難く、毎日眺めて楽しませて頂いている。
七十歳の貫録
そのN氏、飄々として穏やかで、時には先生のご指摘にさらりと楽しい言を
乗せられ、先生も私たちまでもその和みの中に包み込まれてしまうのである。
その温かなお人柄にもよるのだろうが、ふっと言われることが例え難しい事で
あっても、重々しくなく、嫌味にもならず周囲の者に受け入れられるのである。
ああ、そう言えば孔子の言葉で「、、七十にして矩を踰えず」ってあったなあ、、
それを思い出して、「こういうことを言うのか」と納得した。
しかし、七十になれば誰でもそうなれるとは限らないだろう。
私などその道は遥か遠くのようだ。
それでも、素敵なお手本をそばで見られるということは幸せなことだ。
その巡りあわせに感謝しつつ、また頑張ろうと思うのであった。
*七十にして矩を踰えず(のりをこえず)
孔子は、70歳になって思うままに振舞っても、道(法則、規則)を
はずれないようになった、と言うことからの言葉。