これは我家の藤棚の木陰である。
灼熱の太陽光を遮り、涼しい風をもたらせてくれる。
昨年の夏には、この木陰に野鳩が巣を作って、二羽のひなが誕生した。
ここは山に近く、カラスもヘビもいる、野良猫もいる。
ひなが無事に育つよう毎日ハラハラとして見守っていたが、ある朝
一羽は地面に落ちて死んでいた。
もう一羽は連れ去られたのか姿がなかった。
親鳩は代わる代わる巣に戻って来ていたが、とうとう諦めて山に帰って行った。
クックッポッポッポー、、、クックポッポッポッポ―、、、泣いているようだった。
死んでいた子は庭の木の根元に埋めた。
今年も夏の初めに野鳩がやって来た。
また巣を作るつもりだろう。
毎年やって来るがひなが育ったためしがない。
昨年の悲しい出来事で、私達も諦めがついた。
せっかくの到来、嬉しいが追い払うことにした。
こんなに素敵な木陰なのに、野鳩の役には立たないし、
私達も悲しい思いをしたくないからだ。
電線にとまって藤棚を見ている。クックッポッポッポー、、、
ダメダメ来ちゃダメ! ごめんね、、、ごめんよ、、、
ああ、、なんと言うことだろう、、
カラスだって、ヘビだって、野良猫だって、必死で生きている。
自然の摂理は恨めない、、
ただただ、この緑陰を野鳩に貸してあげられないことが辛いのである。
どこか、もっと子育てしやすい所を見つけてくれることを祈るばかりである。
*では、また明日(8月2日)お会いしましょう。