「暑いでしょう?」と言われた日とは打って変わって、「まあ、美しい!」とお褒め頂いた日。
とある駅のエレベーターに乗って、目的階に着き扉が開くと、そこには80代と思しき女性が立って
おられた。
利用者の少ないエレベーターだったので、早く乗り降り出来るようお互いにドアの真ん前に立っていた。
だから、扉が開いた途端お見合いしてしまったのである。
私もびっくりしたが、その女性の方がはるかに驚いたようで、私を見るなり「まあ、美しい!」と
言ったきり目を丸くされておられた。(私にではなく、着物を着ていることに対して)
「ああ、ビックリした!」と言われても可笑しくない情況で、咄嗟にそのような感嘆の言葉が出る
なんて、私はそちらの方にびっくりし、感心してしまいました。
越後夏結城物語
これは、この着物の商品名です。その商品名がこの着物の特徴をそのまま表しています。
新潟の織物で、結城紬のように先染めの糸で絣糸を作り、細かい絣模様を織り出しているからです。
地色は濃いのですが、布目から風が通り意外と涼しく着られます。
夏は汗じみが心配ですが、こんな地色なら安心して着られ少々の汚れも気になりませんね。
生紬の帯
精錬を半分で止めた紬糸で織られた帯です。
繭から取った生のままの糸の風合いを残しているので「生紬」と呼ばれます。
滝や波など水辺の風景が涼し気な帯です。
帯締め
今回は白と紺色のコンビできりっと引き締めてみました。
薄い水色の帯締めにすると、雰囲気が柔らかくなりそれも素敵です。