漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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四月の雪

2005-09-26 | 映画
ぺ・ヨンジュンというより、映画好きとしてはホ・ジノ監督ということで、やっぱはずせないですよね。ところが映画館に行ってみると、『オットー!』・・・

そうなんです。土曜のレイトショーにも関わらず、座席が50代60代のおば様方で埋まっていたのです。ちょっといつもと違う館内の雰囲気というか匂いというか・・・

自分も大して変わらない年代といえるけど、夫と二人で入ったら、まるで私が無理やり夫を引き連れてきたような感じ・・・(この映画を選択したのは、純粋に韓国映画が好きな夫の方デスよ、ホント・・・)

そんなことはさておき映画の話を。

さすがホ・ジノ監督。
言い訳がましいセリフは一切なし。だから二人のちょっとした動作が、複雑な心境をたっぷり語らせてくれるのです。というより観ているほうが、そのしぐさに対してセリフをいろいろ考えちゃうんですね。

意識不明の夫の、顔にまで無造作に毛布をかけてしまう妻。
一方こちらも意識の戻らない妻の身体を拭くことを途中で辞めてしまう夫。
思わず心のセリフを想像してしまうんですよ。上手いな~と思ってしまいました。

『死んでしまえばよかったのに』
『復讐してやりたい』
『言い訳をききたい』
ぽろっと言う一言の中に激しい心境を想像させます。

不安定な二人は、『不倫しようか』とちょっと投げやりな感じでつぶやく。
その後の二人は、純粋に恋に落ちたというよりは、許しがたいパートナーへの激しい気持ちと、その気持ちを十分わかってくれる相手が皮肉なことに、憎い相手のパートナーだというなんとも複雑な状況の中で、磁石が引き合うようにくっついて、少し本気に切なくなって・・・
ってところかな~。
あんまり経験したこと無いんで、想像が浅いかもね。

この映画の監督の上手さに興味を持った方はぜひ『八月のクリスマス』(韓国映画)みてね。

八月のクリスマス


あらすじ

★★★☆