こんばんは、あっきーです。
相模原CATミュージカル2012公演「シャーロットと琥珀の首飾り」はお陰様で無事終了致しました。会場にお越し頂いた方、応援して下さった方等、皆様方に支えられてやり遂げることが出来ましたことを御礼申し上げます。
元々30年来のミュージカルファンで、いつか出演したいと思っていたところ、昨秋CATミュージカルのワークショップに参加、その後準備を始めました。これまで専業主婦だったので仕事に就いて活動費を稼ぎ、歌とダンスの先生に師事し、マイム研究所の講座やレッスンに参加したり、ミュージカルの公開稽古を見に行ったり・・・思いつくこと、探し当てたこと片っ端からしました。忙しかったけれど楽しかったです♪
やまと塾の公演「SEED」終了後、3月末からCATの稽古に参加。皆さんもう半年以上も前から始めているとのこと。CATでは発声練習をボーカロイドがサポートしたり、滑舌の練習はメロディー付き、体ほぐしにもBGMを使ったりとても工夫されていました。衣装はみな自前です。リサイクルショップで買った礼服に、厚紙を芯にして白布で作った大きな襟を取り付け、丈の足りない分は黒いロングスカートを使い、頭の方は顔だけ残して弁慶みたいにさらしを巻き、黒の布をかぶり・・・そうそうロザリオがなかなか手に入らなくて探し回りました。
その後、音楽や映像と合わせる稽古になると仕上がりが大分わかってきましたが、何かがしっくりこない、大きなミスが最後の稽古まで続きました。本番まであと2日、歩く練習から洗い直しました。さて、今回は舞台化粧も色々試し、ドーランも初try。前日のリハーサルでは、本番同様に農婦の日焼け顔を、シスターの室内顔に作り替え、シスターの装束に変える。間に合うか・・・?演技の方はというと、ミスはないがどこかしっくりこない。
当日、本番の準備に入る。シスターから農婦に・・・・この日はリハ入れて6回塗り替える。鏡の中の自分は日焼けした農婦になってゆく・・・・黒いシャドーで顔を汚したら完成。裸足になって農具をかつぎ、通路でウォーミングアップ。
昼の部始まる。農婦のダンス。ライトが心地いい。思ったよりリラックスしている。
楽屋に戻りシスターの準備に入る。お腹が張ってくる・・・胃が痛い。緊張して手が震える。今までになく丁寧にさらしを頭にきっちりと巻く。シャーロットが扮した偽のシスターでは、両手をどう組むか・・・インドでは左手は不浄という、キリスト教もおそらく同様なことがあるだろう。偽のシスターは左手を右手の上に重ねおへそのあたりに置くことにする。足取りは軽く。演技が始まると、相手役の方々とのやりとりがいつもと違う・・・やけにしっくりくる。セリフの最後でオースマン役の人の顔の表情が目に飛び込んできた!! これは何だろう!?
本物のシスター役で出る。右手を左手の上に重ね、おへその下、丹田の位置に置き、ゆったりと歩く。やり取りが始まるとオースマンさんが見える!! マルタさんが見える!! 今までと違う!! これは何だ!? 言葉で説明できないけど確かな手ごたえ。客席から笑い声が聞こえる。え、ここって笑いをとるところだったの・・・・? そういうことなら♪
打上げの時、マルタ役の方から言われました。「やっててすっごく面白かった」私も同感です。「気付くのが遅かったかもしれませんが、スレスレ間に合ったということで勘弁して下さい」と、オースマン役の方とも握手して別れました。
後から思うと、要求されていること、台本から汲み取るべきもの等の反応や動きが悪かった点は申し訳なく、早く気付いていたらと思います。しかし、この50日間内容の濃い日々を過ごせたという気持ちには変わりなく、素晴らしい経験からプレゼントされた言葉、そして何度も私の中を駆け巡り、奮い立たせてくれた言葉が私の中に残っています。
「すべては、この日のために」
最後になりましたが、相模原CATミュージカルの皆様にはとても親切にして下さり、貴重な経験をさせて頂きましたことを御礼申し上げます。そして次の10周年記念公演も成功されますことを心からお祈り致します。