戦争責任に向き合え～蓮池透

拉致被害者家族連絡会の元事務局長、蓮池透さんが「被害者意識だけでは、問題の解決にならない」と言っておられる。至言だと思った。



こうした考え方に至るには、相応の時間が必要だったと思われるし、当事者のおっしゃることだけに「過去の戦争責任に向き合わずに、解決できるはずがない」との指摘は説得力を持つ。記事は、2013年7月13日付け朝日新聞に掲載されたもの。

良質の～宮本輝著「いのちの姿」

人気作家、宮本輝氏の最新エッセイ集。
2007年～2014年「桑兪」誌に掲載された14編のエッセイを収容。



テーマは、著者自身の家族のことだったり、生い立ちだったり、人間国宝的な技術を持つ人についてだったりと多岐にわたるが、土台になっているのは、人間に対するつきない興味だと言えよう。

この「桑兪（そうゆ）」は、京都の高名な料亭「高台寺和久傳」の女将が、「自身の夢」として発行し続けている文芸誌のようだが、それにしても、人気作家宮本氏のエッセイを連載しているというから驚く。