アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

これで民主国家なのか?

2015年01月17日 | ドラミング
いやはや、この政権の幼児性には開いた口がふさがらない。
沖縄県民を代表して、政権首脳への面会を求めて来た翁長知事は、またもや拒否された。

こうした動きに対する沖縄県民の憤りは察するに余りある。



記事は、しんぶん赤旗1月16日号が伝えたものだが、元自民党県連会長という人までも、現政権の対応に怒りをぶつける。

一方、辺野古の海では、建設工事の中止を求める人々の願いをよそに、工事が再開されているという。自由と民主主義を標榜する政権にあるまじき行為だ。
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興味深い~朝井まかて著「先生のお庭番」

2015年01月17日 | 読書三昧
長崎出島に暮らすシ-ボルトに仕えた若い園丁「熊吉」の物語。
いつもながらの「まかて」節に酔いながら心地よく読み進んだ。



当初は、医療に資する薬草園だったのだが、シーボルトの植物学者としての興味から、次第に植物園のようになり、加えて、それらを阿蘭陀で栽培すべく標本(草)木を船に積む作業に追われるようになる。

また、当時の7ヶ月にも及ぶ航海中、それらを枯らすことなく阿蘭陀に届けるための数々の工夫を凝らすのも熊吉の仕事だった。

船に積まれたものは、

「花木は、里桜に糸桜、犬桜、八重咲きの梅、蝋梅、金纏梅、それに椿、山茶花、連翅、山吹に雪柳、楯子、石楠花、萩、空木などが揃った。

葉の美しい樹木は、新種の瓜楓はもちろん、小葉団扇楓や伊呂波紅葉、榎や隠蓑、戸練子、白文字、犬槙、芭蕉、深山樒。それに青木や紫式部、万両などの実の美しい樹や実が食べられる燈、朱簗、丸金柑、無花果、仏手柑もある。

葉物は阿蘭陀の館の壁を彩るように藤や蔦類、葛類、樹木の下草には擬宝珠に艶蕗、八手、風蘭を揃え、草花は牡丹、右薬、百合は鉄砲に鹿の子、鬼百合、野姫百合、野萱草、さらに菖蒲や射干、苧環に蓬、薄も数種入れてある。

紫陽花は薯紫陽花に甘茶、蔓紫陽花などに加え、新種の紫陽花は50株を用意した。全部で485種、1,000箱の荷」と、

今の私たちには、その呼び名やどんな草木かも理解できない夥しい数の植物が収集、送付されたというから驚く。

物語は、シーボルトの夢を自分の夢として、その実現のために働く熊吉の人間としての成長もしっかり描かれていて心地よい。

ただ、国禁の日本地図を持ち出そうとしたいわゆる「シーボルト事件」によって、熊吉を含む周囲の人々も幕府の厳しい取り調べを受け、物語は暗転する。(お勧め度:★★★)
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