先日引退会見を行ったイチロー選手が国民栄誉賞の受賞を辞退していた旨の記事を目にした。3度目の辞退とのことだが、さすがイチロー選手はすごい。国民栄誉賞自体全く否定するものではないが、過去の受賞者を見ていると公平性に問題がある。選考基準が曖昧で恣意的な要素が排除できていない。
スポーツの世界でいえば、同じような活躍をしたオリンピック金メダリストやプロ選手でも受賞した人もいればそうでない人もいる。昔は、亡くなった人や現役を引退した人が多かった印象があるが、今どきは、現役で活躍している人が受賞するケースも少なくない。まさに、時の政治家トップにより政治的利用されている感が臭ってくるのである。
ストイックで確固たる信念を持つ彼ならではの辞退だと思うが、受賞のオファーがあるとごっつぁんですという人が多い中、彼の英断に拍手を送りたい。現政権は、極めて評判が悪いので、うまく利用し、人気を挽回したいという気持ちが強いのであろう。そろそろ制度の見直しでも検討したらどうかという気がする。