この4月から、テレビ朝日の平日お昼(12:30~12.50)の帯ドラマとして、「やすらぎの刻~道」が始まった。1年間継続する予定で、楽しみが増えた旨、先にも書いたが、番組を見ていたら、この番組は、テレビ朝日開局60周年記念の帯ドラマとなっていて、あれからもう30年が経ったのかとの感慨にふけってしまった。
というのは、30年前は、ちょうどドイツのフランクフルトに駐在していた時で、1989年10月1日と2日の2夜連続で、テレビ朝日開局30周年記念ドラマスペシャルとして、芥川賞作家、宮本輝氏の「ドナウの旅人」がテレビドラマ化されたからである。「ドナウの旅人」は、フランクフルトから始まって、ルーマニアまでドナウ川に沿って旅が続くという長編小説だが、テレビドラマ化される1年前に、宮本氏の文化講演会をフランクフルトで企画する機会があり、食事をいっしょにしたり、いろいろな話を伺ったりすることができた。
テレビドラマ化が進行中に、一度、ドイツのオフィスに来られたことがあって、主役の女性は誰がいいとかいろいろドラマ化について話を聞くことができた。ドラマは、日本にいる家族にビデオ撮りをお願いし、帰国後、ビデオで見たが、フランクフルトやドナウ川沿いの街並みの風景が出てきて懐かしく見たことを覚えている。ちなみに、主役の女性は、麻生祐未となり、佐久間良子と根津甚八が助演していた。国際色豊かな旅番組としても、興味深いドラマであった。30周年もよかったが、今回の60周年も楽しみなドラマになりそうである。