8月13日(火) 天気=曇り一時雨
13:09北沢峠→ 13:17~19長衛小屋→ 13:57仙水小屋
暑いお盆の最中、家にジッとしているのも退屈なので、南アルプスの甲斐駒ヶ岳を登る計画を立てた。昨日は信州高遠町の山間に在る道の駅南アルプス村まで来て、車中泊をした。
今日は午前中にゾロ磁場のパワースポットとして有名な分杭峠を観光見物し、お昼過ぎに戸台パークから北沢峠行きの南アルプス林道バスに乗車、午後1時に標高2030mの北沢峠に着いた。
戸台パークから北沢峠行きのバスに乗る
北沢峠のバス停
猛暑の人里とは別世界で、峠を吹き抜ける風が涼しい。しかし午後の天気予報は雨なので、ノンビリしては居られない。峠を後にテント場が在る長衛小屋へ向かう。
長衛小屋へ向かう林道
林道を緩やかに降って、10分足らずで長衛小屋に着いた。お盆休み中の割にテント場はそれ程混んではいなかった。長衛小屋から北沢の渓流沿いに登山道が続く。
モダンな造りの長衛小屋
北沢沿いの道
長衛小屋を過ぎた辺りから本降りの雨になったので、雨支度をして登って行く。鎖場を通過し沢に架かる木橋を渡ると、その少し上の木立の中に仙水小屋が現れた。
途中の鎖場
沢に架かる木橋
仙水小屋
仙水小屋は40年以上前に一度泊った事がある。その時より増改築されているが、昔ながらの山小屋という雰囲気はあまり変わっていない。若い男性管理人に聞くと、今宵の泊り客は我々夫婦と男性一人の3人だけとの事、お陰で午後の一時は、誰も居ない広間でノビノビと寛ぐ事ができた。
ゆったりした一人用寝室
食堂兼休憩室(午後はここで本を読んでノンビリ過ごす)
午後4時半からの夕食を終えると、する事も無いので早めに寝床に着いた。明日の天気予報を知りたかったが、ネットは繋がらずラジオの電波状況も悪かったので確認できないまま眠りに落ちた。
夕暮れ時、仙水小屋から小仙丈岳方面の眺め
8月14日(水) 天気=曇り時々晴れ
05:07仙水小屋→ 05:46~57仙水峠→ 07:20~08:06長衛小屋→ 08:16北沢峠
仙水小屋の朝食は、朝4時から始まる。朝食を食べていると「今日の天気は午前曇りで、11時頃から雨が降り始まる」と、管理人の男性が教えてくれた。そして我々夫婦に「今日甲斐駒に行きますか?」と尋ねてきた。管理人さんは、高齢夫婦の登山が気懸りだったのだろう。「取りあえず仙水峠まで登って、無理なようなら引き返します」と応えた。
薄暗い中、5時過ぎに仙水小屋を出発する。最初は樹林帯の緩やかな道だったがが、仙水峠が間近になると岩がゴロゴロと積み重なったような道に変わった。妻はこんなタイプの悪路が苦手で、足の運びが遅くなる。
岩のゴロゴロした登山道
峠間近の登山道
仙水小屋からコースタイムどおりの40分で駒津峰と栗沢山の鞍部に在る仙水峠に着いた。峠からは甲斐駒ヶ岳や小仙丈岳も望めて、天気もそれ程悪く無い。
仙水峠
先へ進むか下へ引き返すか迷ったが、もし稜線で風雨に晒され足が動かなくなったら一大事、甲斐駒は何度も登った山だしリスクを冒す必要は無いと判断し、下山する事にした。
峠から甲斐駒ヶ岳方面
峠から仙丈岳方面
時間はたっぷりあるので峠から北沢沿いの道をノンビリ降り、長衛小屋へ着くと、小屋前のベンチでお湯を沸かしてコーヒーブレイクを楽しむ。休憩を終えると小屋から10分ほど歩いて北沢峠のバス停に着き、9:50発の臨時バスに乗り、戸台パークへ下山した。
登山道沿いの白っぽい色した苔
長衛小屋横の北沢キャンプ地(お盆にしては空いていた)
北沢峠の長衛こもれび山荘
北沢峠の森と苔
車に乗ると高遠町の日帰り温泉「さくらの湯」へ向かい、山の汗を流した。結局今回は一つのピークも踏まず中途半端な山行に終わったが、お昼頃に伊大雨警報が伊那地方に発令されたので、もし我々があのまま登山を続行していたら、間違いなく稜線上でずぶ濡れになっていただろう。高齢夫婦の我々が峠から引き返したのは賢明な選択だったと思います。
高遠町の日帰り温泉さくらの湯(大人600円とリーズナブルな温泉、ぬめりのある心地よいお湯です)