Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

奥秩父、志賀坂諏訪山ハイキング

2020年04月27日 | 山歩き

4月26日(日)      天気=晴れ

08:50トンネル西口駐車場→ 09:07志賀坂峠→ 09:22送電線下→ 09:39~49登山道分岐→ 10:05~48志賀坂諏訪山→ 10:59登山道分岐→ 11:40トンネル西口駐車場

 今は「不要不急の外出はお控えあれ。」というご時世なので、遠出するのは気が引ける。だけど「自然の息吹を求めて新春の山を歩きたい。」という欲求は抑えがたい。
 要は他人に近づかず県外へ出なければよかろうと個人的に判断し、まだ登っていなくて誰もいなさそうな静かな山は無いものかと探してみた。そして「志賀坂諏訪山」という山を見つけた。
 この山は奥秩父の名峰、両神山から北へ延びる支脈上にあり、群馬県との県境に位置するが一応埼玉県の山、そして登山口から山頂まで2時間足らずのコースタイムなので膝痛治療中の私でも登れそうだ。
 朝早く、近所の住民に登山姿を気づかれぬよう注意しながら車で出発し、関越道を北上する。いつもなら週末は大渋滞の関越道の下りも、戒厳令下の今日はガラガラで気持ちよく走れた。
 花園インターで降りると一般道をひた走り、8時半過ぎに群馬との県境、志賀坂トンネル西口の駐車場へ着いた。やっぱり駐車場に他の車は無く、こんな状況で山へ登る何て不謹慎者は我々夫婦だけのようだ。

 トンネル西出口の駐車場
 準備を終えると出発する。歩き始めてすぐに登山道は分岐する。右は沢コースで、我々は左折して尾根コースを進む。尾根に至るまではジグザグの急登で、妻が私の膝を心配して「痛くないの?無理だったら登山を止めてドライブしてもいいんだよ。」と言ってくれたが、私の膝痛は登りの時には大して影響は無く、問題は降りの時で先月の高尾山ハイキングでも降りで痛めた。

 沢コースと尾根コースの分岐の標識
 尾根乗越の志賀坂峠へ着いたが、峠の標識の類は見つからなかった。ここから諏訪山山頂まで樹林の尾根道が続く。尾根を渡る冷たい風が心地よく新緑が目に美しい。

 尾根道沿いに咲くツツジ

 心地よい尾根道
 緩やかな道から、しばらく急登を登ると送電線鉄塔が建つ957mピークに着いた。今日のコースで此処が唯一の好展望地で、両神山塊の鋭鋒が高々と聳えて見える。この先からは尾根の急登がしばらく続き、登り切った平坦な場所で沢コースが右に分岐していた。

 送電線下の957mピーク

957mピークから諏訪山方面(右手の樹林に隠れたピーク)

 急登の尾根道

 沢コース分岐地点

 此処で初めてゆっくり休憩し、栄養補給する。分岐地点から山頂までは遠くない。ジグザグの道を登って行くと前衛ピークの直下に達し、緩やかな道を進むと山頂へ向かう道を左に分岐しており、その道を一登りしたら、諏訪山(1207m)の山頂だった。

 山頂へ向かう緩やかな道

 諏訪山山頂
 山頂付近の南面は鹿防護柵が張り巡らされチョット風情に欠けるが、南面に聳える両神山の眺めが素晴らしい。この山の山名は国土地理院の地図では「諏訪山」だが、登山地図には「志賀坂諏訪山」と書かれている。
 その理由は、実はこの山の西方20キロ足らずの所に同名の山があり、こちらの方は日本三百名山に数えられる名峰で、それと区別する為に「志賀坂」という名を前に付けたものと思われる。

 山頂の祠

 山頂から両神山の眺め(山頂は左奥の方)
 誰も居ない山頂で、お湯を沸かして40分程休憩する。春の暖かな日差しが注ぐ山頂はとても居心地が良くノンビリしたい心境だが、私は降りで再び膝を痛めないか内心不安であった。

 山頂の一角でお湯を沸かす。
 休憩を終え山頂を後に来た道を降る。膝を労るように歩幅を狭めて慎重に足を進める。登山道分岐地点に降り立つと、左へ曲がって沢コースを降って行く。

 沢コースを降る。
 沢の源流部では同じ花が一面に咲いていた。花の名は判らなかったが自宅に戻って調べたところ、猛毒を持つ「ハシリドコロ」という花であった。野生の鹿はそれを知っており、この花を食べないので繁殖しているのだろう。

 ハシリドコロの花
 沢コースはそれほど荒れておらず、気持ちの良い道が続く。中間地点まで降りると小さな東屋が建っており、その下に沢を渡る橋の痕跡があった。多分去年の台風による被害で壊されたのだろう。

 沢底に降り立つ

 沢沿いの道

 小さな東屋
 その後も心地よい沢沿いの道が続き、道沿いにカタクリの花がポツンポツンと咲いていた。やがて再び橋が壊されたような跡地に着き、そこには古びた給水タンクのような物も転がっていた。

 沢沿いの道

 ポツンと咲くカタクリの花

 登山口すぐ上の橋が壊れた個所
 橋の跡地を渡ると、すぐその下が登山口の駐車場だった。駐車場には我々以外に4台の車が止まっている。持ち主が見えないので、この人達は今諏訪山を登っている最中なのかも知れない。
 あまり他人と接触したくなかったので荷物を車に収めると、すぐに車を走らせた。我が家へ戻る途中の秩父路はけっこう行きかう車も多い。我々にとやかく言える資格は無いが、春の陽気に誘われてドライブに出掛けた人も多いようだ。トイレ休憩で寄った「道の駅芦ヶ久保」では、お店や食堂はクローズしているのにかなりの車が駐車していた。
 我が家には午後2時過ぎに戻って来た。今日は久々に山らしい山を歩き、自然を目一杯堪能できたので楽しい一日でした。懸念していた膝痛も発症せず、これも大きな自信になりました。これくらいの山ならば、今後は問題無く歩けそうです。
 外出自粛要請の世の中で、遠出するのは申し訳ないと思うのだが、近場の混みあうスーパーやホームセンター、公園などよりは、周囲に殆ど人影を見ない静かな山の方が、感染の危険性という意味では遥かに安全なのではと個人的な言い訳ですけど、思わないではありません。

 

コメント
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