透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

A・A・ミルンの「ぼくたちは六歳」

2015-10-28 20:43:08 | 日記

晴れ。最低気温10.9℃、最高気温14.9℃。

道立図書館へ出かけました。時折強い風が吹き渡り、木々の葉がふるえていました。ガサガサという音に目をやると、風に払われた落ち葉が路面を転がっていくのでした。冬にせかされるように秋がお片付けに大わらわです。

二週間ぶりに図書館へ。今日はA・A・ミルンの第二童謡集『ぼくたちは六歳』を探すのが目的でした。日本語版では『くまのプーさんとぼく』というタイトルです。

                                   

                                   

                                                        《北海道立図書館前の庭》

後にこの童謡集は『クリストファー・ロビンの世界』のタイトルで、第一童謡集『ぼくたちがとてもちいさかったころ』も収めた形で刊行されたというので、こちらも参考にして探そうと思い、図書館の方に検索をお願いしました。

そして、『くまのプーさん全集ーおはなしと詩ー』という岩波書店から出版された本を紹介されました。廊下でつながれた開架書庫にそれはある、という情報を得て、「請求記号933/MIL」を頼りに探すこと数十分、やっと発見することができました。このささやかな達成感は何とも嬉しいものです。大きさは22㎝×29㎝で、432ページもあり、ずっしりと重たかったので、本館のテーブルで「ぼくたちは六歳」の詩を探しました。『クマのプーさんとぼく』の箇所を探したのですがなかなか見当たらず、二度目に丁寧に見ていくと最後の432ページに「おわりに」として掲載されていました。日本語訳は小田島雄志・小田島若子。

                    

                                                                                                   

             

 この「ぼくたちは六歳」の詩を周郷博の訳によると以下の通りになるのです。

(「くまのプーさん」で有名なA・A・ミルンの詩集『いま、わたしは6才』)「Now We Are Six」 訳周郷博

「ぼくは六つになった」

一つのときは なにもかも はじめてだった

二つのときは ぼくは まるっきり しんまいだった

三つのとき ぼくはやっと ぼくになった

四つのとき ぼくはおおきくなりたかった

五つのときは なにからなにまで おもしろかった

今は六つで ぼくはありったけ おりこうです

 

だから いつまでも六つでいたいとぼくはおもいます

 

  こちらの訳の方が私は好きで、子どもの発達心理を実によく表しているなと感心しています。 周郷博(すごう ひろし)は日本の教育学者。お茶の水女子大学名誉教授。(1907年~1980年)

コメント (1)
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