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かでる講座も8回目となりました。今日は日本の伝統楽器の一つ、三味線について、その歴史と構造を学びました。休憩後は、講師の沖田鈴軒氏と助手を務められた中藤喜代氏のお二人による演奏もありました。
正直、最初はあまり興味がなかったのですが、講義を聞き、演奏を聴くうちに三味線も良いものだと思うようになったのです。以前、柳亭市馬さんの独演会の時にも三味線の演奏が中間頃にあり、味わいがあるなと感じていたのです。
三味線に猫の皮が使われるというのは本当だったことが今日分かりました。また、三味線の弦は通常「糸」と呼び、春の蚕の絹糸をよって作るのだそうです。蚕から極細の糸が一度に7本排出され、その糸280本をより合わせて一番細い「3の糸」が作られます。「3の糸」を2つ合わせた560本で「2の糸」が作られ、「3の糸」を3つ合わせた840本で「1の糸」を作るのだそうです。この辺りは数式にのっとってますね。
その絹糸ですが、切れやすいので、最近はナイロン弦やテトロン弦が使用されることが多いようです。また、弦に使われる絹糸は中国からの輸入に頼っているようです。日本でも絹糸は取れるのですが、弦まで回ってこないらしいのです。地産地消はこのような場面でも破綻しているのですね。
気を取り直して話しを次に進めましょう。休憩後にお二人の三味線の演奏があり、楽しませて頂きました。助手の女性が93歳というので驚きました。スコップを三味線がわりに奏でたのにも驚きましたが、この年齢でこの若さというのに驚かせられました。このお二人のように年齢を重ねられるのなら、齢を取ることが「なにもこわくないわ」と思えるかもしれません。お二人を含めた11人の仲間で「太郎と花子の会」を結成しボランティアで年間30回を超す公演をされているということでした。
ここで取り上げたことはほんの一端で、今日も多くのことを学ぶことができました。「学習」は「楽習」にして「学愁」に非ずですね。
《中棹三味線と尺八の合奏》
《スコップ三味線の演奏》