透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

大沢園池のミズバショウ群落

2016-04-19 21:31:53 | 

曇り時々雨時々晴れ。最低気温2.0℃、最高気温7.8℃。

 今日は桂コースを歩きました。大沢園池のミズバショウ群落が点描からその姿をしっかり現してきました。日ごとに輪郭がしっかりしてくるミズバショウです。

 これからの美しい時を経て、やがて大きな葉のみになっても、ミズバショウは永遠にミズバショウです。

       

 ところで、『新宮澤賢治語彙辞典』でミズバショウを引いてみると、「牛の舌」(ベゴのした)の箇所を矢印で示していました。以下、全文を引用しました。

 「牛の舌」【植】【方】水芭蕉の東北地方での方言別名。水芭蕉はサトイモ科の多年草。山地の湿原に生える。春、白い花を咲かせるが、花の形を牛の舌に見立てた名。べごは牛の方言。童〔タネリはたしかにいちにち嚙んでゐたやうだった〕に「そのあちこちには青じろい水ばせう、牛の舌の花がぼんやりならんで咲いてゐました」とある。

 「べごのした」とは見た目をうまくとらえて名付けたものです。賢治さんはこうした魅力的で味のある方言を用いて、独自の世界を創り出すのに成功しているなと思います。
        

 

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