晴れ。最低気温8.3 ℃、最高気温18.4℃。
2018年10月15日付日刊紙
〈「宮沢賢治学会会報 第57号●ふくろう」より〉
この度、第28回イーハトーブ賞を受賞した「北海道農民管弦楽団」の代表として農民オーケストラを率いて、コンサート活動を定期的に行っている牧野時夫氏が北海道新聞に取り上げられていました。
牧野氏は北大在学中に賢治の「農民芸術概論綱要」を読んだのが、農民オーケストラを結成するきっかけとなったとのこと。
さっそく、「農民芸術概論綱要」に目を通してみました。序論に続く「芸術をもてあの灰色の労働を燃せ」の言葉も印象深いのですが、先ずは序論の一部を引用したいと思います。
〈『ちくま文庫 宮沢賢治全集10』より〉
序論
おれたちはみな農民である ずゐぶん忙しく仕事もつらい
もっと明るく生き生きと生活をする道を見付けたい
われらの古い師父たちの中にはさういう人も応々あった
近代科学の実証と求道者たちの実験とわれらの直感の一致に於て論じたい
世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない
中略
われらは世界のまことの幸福を索ねよう 求道すでに道である