透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

「良い先生」

2014-06-24 20:53:58 | 日記

晴れ。最低気温13.4℃、最高気温23.7℃。

晴れの一日となる。久しぶりに朝から日が射してまぶしいくらいだ。先日から気が向いた時に読んでいた本がある。詩集とエッセーが収められている『茨木のり子集 言の葉2』という文庫本だ。

詩もエッセーも読んでいてハッとさせられるものが多い。エッセーの中の「ハングルへの旅」に尊敬すべき師について書かれたところがあり、強く印象に残った。良い教師には二つの相対するタイプが両極をなし、その間につまらない教師がいるという指摘が鋭い。このエッセーの初出は1986年6月、朝日新聞社刊の『ハングルへの旅』。28年前に書かれたこのエッセーは今でも新鮮だ。

「・・・・・良い先生には二つのタイプがある。一つは金先生のように、教えることが純粋な喜びであり、生徒の可能性をひっぱり出し輝かせることを無上の喜びと感じるタイプ。もう一つは、教え方はなってないが、自分自身なんらかの研究テーマを持ち、その真摯さや生き方の分厚さが、言わず語らず生徒の畏敬を集めるというタイプ。この二つを対極として、中間につまらない教師がいっぱいいるということだろう。」

金先生とは茨木のり子さんの韓国語の先生で、在日韓国人。NHK国際局勤務のアナウンサーで、海外向け韓国語の放送を受け持ち、早稲田大学語学研究所、アジア・アフリカ語学院でも教えていたという方。

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