雨。最低気温3.0℃、最高気温7.3℃。
やなせたかしさんが13日心不全のため死去したと北海道新聞（本日付日刊）で報じられていた。94歳。「アンパンマン」の絵本は子どもたちに今でも人気がある。「それいけ！アンパンマン」のテーマソングは正義感にあふれ、勇気が湧いてくる歌で、保育園の子どもたちと歌いながら、私が元気になれた。子ども向けなのになんで哲学的なのだろうと不思議だったが、後日、氏のエッセーを読んでその意味が分かった。生涯現役をやってのけた。誰でもができる技ではない。『絶望の隣は希望です！』という談話をもとに構成された本には、謙虚な努力家の姿があった。また、尊敬する方がこの世から去って行かれた。淋しいけれど、今はただ心からご冥福を祈りたい。
曇り時々晴れ。最低気温10.1℃、最高気温15.1℃。
午前、野幌森林公園、桂コースを久しぶりに歩く。色づき始めた木々の葉擦れの音や、風に揺れて落ちる雫、小川のせせらぎなど、自然が奏でる豊かな音に昨日見た賢治さんのオノマトペの世界を思い出していた。明日は最高気温は10℃以下との予報が出ている。一気に秋が深まることだろう。
《桂コース》
晴れ。最低気温5.3℃、最高気温15.4℃。
本日未明に放映されたアーカイブス、ETV特集シリーズ「拝啓 宮沢賢治様～井上ひさし 風と音の書簡」（1996年9月2日放送）の録画を見る。井上ひさし氏の若かりし日の姿もあり、賢治生誕100年の頃を思い出していた。映像は今から17年ほど前に放映されているものなのに、全く時間のずれを感じなかった。映像の美しさやひさし氏の語りに導かれて、賢治ワールドにいつのまにか引き寄せられていくのが心地よかった。
賢治のオノマトペの魅力が美しい映像とともに読まれると、他の言い方があったことを忘れてしまうほど、ぴったり、しっくりくることに驚くばかりだった。
《露がこぼれてきらめく様子》
《井上ひさし氏がお小遣いで初めて手にした本》
《北上川のほとりで 井上ひさし氏》
晴れのち雨。最低気温8.8℃、最高気温12.1℃。
終日、冷たい雨が降り続いていた。夕方、買い物に出かけ、秋刀魚を買おうと魚売り場に立った。頭を落とした秋刀魚のケースは空っぽで、残りの3ケースから4尾を選んだ。横に居た婦人から「以前よりサンマ、大きくなりましたね。」と話しかけられたので、「魚は少し小太りの方がいいですよね。」と私。
頭を切り落としたもの、背開きにしたもの、そしてお頭つきと3パターンの秋刀魚を準備しているスーパーもある。昨今の魚離れに対応して、店側もいろいろ工夫しているのだ。
一雨ごとに秋が深まる中、秋刀魚が美味しい季節を迎えている。「秋刀魚の歌」をふと思い出す。人生を噛みしめたしみじみとした味わいの詩だ。
秋刀魚の歌
あはれ
秋風よ
情（こころ）あらば伝えてよ
―― 男ありて
今日の夕餉に ひとり
さんまを食ひて
思いにふける と。
さんま、さんま、
そが上に青き蜜柑の酸をしたたらせて
さんまを食ふはその男がふる里のならひなり。
そのならひをあやしみなつかしみて女は
いくたびか青き蜜柑をもぎ来て夕餉にむかひけむ。
あはれ、人に捨てられんとする人妻と
妻にそむかれたる男と食卓にむかへば、
愛うすき父を持ちし女の児は
小さき箸をあやつりなやみつつ
父ならぬ男にさんまの腸をくれむと言ふにあらずや。
あはれ
秋風よ
汝（なれ）こそは見つらめ
世のつねならぬかの団欒（まどい）を。
いかに
秋風よ
いとせめて
証（あかし）せよ かの一ときの団欒ゆめに非ずと。
あはれ
秋風よ
情（こころ）あらば伝えてよ、
夫を失はざりし妻と
父を失はざりし幼児とに伝えてよ
―― 男ありて
今日の夕餉に ひとり
さんまを食ひて、
涙をながす、と。
さんま、さんま、
さんま苦いか塩っぱいか。
そが上に熱き涙をしたたらせて
さんまを食ふはいづこの里のならひぞや。
あはれ
げにそは問はまほしくをかし。
（ 佐 藤 春 夫 ）
晴れ時々曇り。最低気温11.6℃、最高気温19.6℃。
朝方、虹が出ていたので急いでカメラのシャッターを切る。いつから虹をみていなかったのだろう。記憶が途切れてしまって思い出せないくらいだ。午後からは野幌森林公園、ふれあいコースを散歩。明日は最高気温が10℃台との予報だった。今日の秋景色のいくつかををアップして記憶に留めたい。
《玄関前から7：30》
《ふれあいコース》
《ふれあいコース》
《ふれあいコース》
曇りのち雨。最低気温8.1℃、最高気温18.6℃。
NHK教育テレビの課外授業選「ようこそ先輩」という番組があった。宮沢賢治の母校花巻小学校で、ファンタジー作家の柏葉幸子さんが課外授業を行った様子が放映されていた。「想像力は未来を創る」というフレーズに、ファンタジーの力は意外に強いと最近感じている私はとても引付けられた。見えないものを感じたり、思い描く力が得られることで、救われる場面は少なくないだろう。
とはいえ、今年一度も花巻に足を運んでいないせいか、番組の本題よりも花巻の風景に思わず見とれたりして・・・・・・。
《花巻小学校》
《柏葉幸子さんの作品》
晴れ。最低気温6.4℃、最高気温21.0℃。
先日、曽野綾子著の『思い通りにいかないから 人生は面白い』を読む。早起きして、2時間半くらいで読み終えた。2013年3月20日第1刷発行で同年9月10日には第８刷発行と驚くほど多くの需要があるらしい。肩が凝らずにうなづきながら読めた。第5章「人生は努力半分、運半分」とか第6章「『幸福を感じる力』は、不幸の中で磨かれる」という箇所は既成概念を踏み倒す発想になるほどと思った次第。
「努力は報われる」と声高に言われることはあっても、なかなか「努力半分、運半分」ということは聞く機会がなかった。そういうことはあると薄々感じつつも・・・。
「幸福を感じる力」は確かに「不幸の中」での方が感覚が研ぎ澄まされるためか敏感になる。見逃していた小さな幸福を見つけることができるようになるのは、皮肉にもあまり幸福ではない時なのかもしれないと。
雨時々曇り。最低気温9.1℃、最高気温13.8℃。
雨が小降りになった午後、野幌森林公園、ふれあいコース、百年記念塔経由大沢口までを散歩する。木々の紅葉が進み、柔らかな色合いの景色が広がっていた。一周してふれあいコースに戻る頃、雲間から夕陽が顔をのぞかせ、辺りを燃えるような薔薇色に染めていた。
《ふれあいコース入口 15：42》
《ふれあいコース 15：44》
《ふれあいコース 15：51》
《大沢口へ 16：30》
《大沢口 16：34》
《ふれあいコース 16：43》
《ふれあいコース 16：44》
《ふれあいコース 16：44》
《文教通り 16：50》
曇り。最低気温10.7℃、最高気温19.2℃。
イーハトーブセンターからの「会報第47号●アンドロメダ星雲」他を今日受け取ることができました。イーハトーブの空気も一緒だったようで、開封した瞬間、部屋が透明になったような気がしないでもないような・・・・・・・。封のガムテープがきっちり貼られていて、手をかけてくださった方の律義さも感じられました。関係者の方々、ありがとうございます。
晴れのち曇り。最低気温8.8℃、最高気温19.9℃。
お仕事。昨日、東京駅に立ち寄りました。思えば、2011年3月11日に帰宅困難者となり、この駅で一晩を過ごしてから2年半が経ちました。改装工事を終え、覆いがとれた東京駅は、レトロでエキゾチックな姿を現していました。赤レンガも良いものです。残念ながら駅構内の東京ステーション美術館は作品入れ替えのため休館でした。
《東京駅 10月6日午前》
晴れ。最低気温8.8℃、最高気温21.5℃。
昨日は東京の山の上ホテルにて甥の結婚式があり、列席しました。一瞬、東京都内ということを忘れるほど緑が豊かなこの場所は、二人の門出を祝う場にふさわしく、参列した私たちの中にも永久に刻まれることと思いました。若いお二人がこれからも末永くお幸せであることを参加者の一人として心から願いました。祝福の心が満ち溢れ、終始和やかな雰囲気の中、式も祝賀会も予定通りお開きとなりました。
この山の上ホテルの設計者はのちに日本に帰化するアメリカ出身のウィリアム・メレム・ヴォーリズだそうです。北見のピアソン記念館の設計もされていたとか。どこかで、聞いた名前だと思ったのは北見に住んでいたころ耳にしていたことがあったからでしょう。
また、ウキぺディアによると山の上ホテルは神田に近いこともあり、出版社が作家さんたちを缶詰状態にして原稿を仕上げてもらうために使用したホテルとしても有名だそうで、この瀟洒な緑に包まれたホテルの底力？はそういう面でも遺憾なく発揮されたということでしょうか。
山の上ホテル
昨年の今日、花巻へ行ってきた時を思い出して、アップしました。また、そのうちに出かけてみたいと思いつつ・・・・・・。
イーハトーブの空の玄関、花巻空港へは12：50分着。花巻駅付近でレンタサイクルを借りたのは13：35分、風を感じながら15：45分頃までおよそ3カ所をアクティブに巡りました。
先ずはイギリス海岸へ。水かさは以前のままだったけれど、賢治さんが名づけた当時のものを頭に描いてみました。今日はウイークディということで、幼稚園児たちが遊びに来ていました。賢治さんの童話の世界をみている錯覚に陥りました。帰ろうとすると、「イギリス海岸くるみの森」の方にお会いし、案内される形で御邪魔することにしました。バタクルミの見本を見せてもらい、象の話をして頂き、楽しいひと時を過ごしました。お茶も美味しく頂きました。これもきっと賢治さんのお導きで、ご縁があったのでしょうね。心がほっとしました。
イギリス海岸14：02
イギリス海岸14：04
賢治詩碑15：14
賢治詩碑は日を背にしてすっきりと静かに佇んでいました。また、詩碑の周囲は以前と比べると、見晴らしが良くなり、晴れた空のもと、頭を垂れた稲穂が黄金色に輝き、刈り取られた跡も豊かな田園がゆるやかに広がっていました。
、 
詩碑から見た風景15：16
イーハトーブ館16：04
さすがに詩碑からイーハトーブ館までは勾配がきく、自転車を踏む足に力が入り、汗がしたたるほどでした。 息を整える間もなく、転がるように入館し、しばし、展示を観覧。
宮沢賢治記念館16：40
閉館間際に滑りこむ形で入館することになり、あわただしく一回りしました。そんな私をチャーミングな猫の事務官さんたちが出迎えてくれ、心が和みました。観終わって、外にでると日は一段と傾いていました。この後、花巻駅までもうひと頑張り。
晴れのち曇り。最低気温4.9℃、最高気温12.8℃。
朝食中に、テレビのニュースを聞きながら（見ることも少々）箸を口に運ぼうとして、思わず手を止めた。急いでチャンネルを変える。再び、箸を動かし始めて数分後、再びチャンネルを変える。ついにNHK教育テレビに合わせることにして、ようやく落ち着いて食事につけた。ニュースでは殺人事件をはじめとして、食欲が失せるものばかりが流されていた。現実は厳しい。美しいものを見る目はまた醜いものをも感じ取ってしまうものだとは「ファンタジーとリアリズム」という概念を学び始めた時に納得がいく答えとして、記憶に留まっていた。だから二つの一見相容れない概念は統一も可なのだと。
事件は事細かく（ここまで私は個人的に知らなくても良いと思う）、映像があれば映像で流される。もう少し、朝ご飯を食べながらでも聞くに堪えるニュースがこの世にないのだろうか・・・・・。
『春と修羅 第二集』 今日の日付の賢治の心象スケッチより
３１１ 昏い秋 １９２４、１０、４
黒塚森の一群が
風の向こふにけむりを吐けば
そんなつめたい白い火むらは
北いっぱいに飛んでゐる
・・・・野はらのひわれも火をふきさう・・・・・・
雲の鎖やむら立ちや
白いうつぼの稲田にたって
ひとは幽霊写真のやうに
ぼんやりとして風を見送る
晴れのち曇り。最低気温15.4℃、最高気温18.8℃。
北海道新聞の朝の食卓というコラムに下記のような記事が掲載されていた。賢治さんの作品や思いにふれながら、先日（10月1日）あった踏切事故に言及していた。踏切内にうずくまる男性（74）を通りすがった車の助手席にいた女性（40）が助けようとして列車に轢かれ、命を落としたという痛ましい出来事である。世の中は思わぬことが起きる。彼女の冥福を祈るために献花する方々がおられ、献花台が設けられたたそうだ。後世にこの行為が伝えられるだろう。真心が尊ばれる世の中ではあってほしい。運転席でわが娘の一部始終を見守ることになってしまった父親の無念も理解できる。合掌
晴れ。最低気温14.8℃、最高気温23.4℃。
野幌森林公園、エゾユズリハコース、大沢コースを散歩。雨上りの爽やかな秋晴れ。気温も上昇し、日中は半そででも良いくらいだった。道内は今日、南から暖気が入り込んだために、先日出かけた江差町では25.5℃の夏日となったほか、20℃を超えるところが続々登場したと北海道新聞夕刊は報じていた。また、10地点では10月の観測史上最高気温を更新したとのこと。洗濯物は良く乾き、ストーブをつけずに済んでいる。有難いことだ。
