透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

卓上四季から「秋忘れ」

2018-10-16 13:18:38 | 日記

晴れ。最低気温8.1℃、最高気温16.1℃。

先日、北海道新聞の卓上四季で「秋忘れ」という言葉を知りました。

この言葉は気象学者の倉嶋厚氏のエッセーで用いられ、秋の収穫を祝い農作業の労苦を忘れる、というような意味あいとか。

他にも倉嶋氏の言葉が引用されていますが、自身も重いうつ病を抱え、苦しみの中で発せられた言葉だからこそ、辛い思いをしている人たちの心に届くのだろうと思えます。

記事は台風や胆振東部地震で被災し、「秋忘れ」の気分に浸れず、「つらい思いをしている人たちに静かな小春日和が続くよう願わずにはいられない。」と結ばれていました。

2018年10月14日付け北海道新聞

2018年10月16日撮(大沢コースにて)

野幌森林公園大沢コースの惨状です。これを見る限り、「秋忘れ」の気分からは程遠いのですが、それでも森は生きていることを他の木々の紅葉で感じました。

雪虫と行き交い、時は静かに流れていることを思い、置かれた場所で生命のバトンがつながれていくことを願う晩秋の散歩となりました。

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「宮沢賢治が夢見た農民オーケストラを実践」の記事

2018-10-15 21:18:17 | 日記

晴れ。最低気温8.3 ℃、最高気温18.4℃。

2018年10月15日付日刊紙

 

〈「宮沢賢治学会会報 第57号●ふくろう」より〉

この度、第28回イーハトーブ賞を受賞した「北海道農民管弦楽団」の代表として農民オーケストラを率いて、コンサート活動を定期的に行っている牧野時夫氏が北海道新聞に取り上げられていました。

牧野氏は北大在学中に賢治の「農民芸術概論綱要」を読んだのが、農民オーケストラを結成するきっかけとなったとのこと。

さっそく、「農民芸術概論綱要」に目を通してみました。序論に続く芸術をもてあの灰色の労働を燃せ」の言葉も印象深いのですが、先ずは序論の一部を引用したいと思います。

〈『ちくま文庫 宮沢賢治全集10』より〉

 


 

序論

おれたちはみな農民である ずゐぶん忙しく仕事もつらい

もっと明るく生き生きと生活をする道を見付けたい

われらの古い師父たちの中にはさういう人も応々あった

近代科学の実証と求道者たちの実験とわれらの直感の一致に於て論じたい

世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない

中略

われらは世界のまことの幸福を索ねよう 求道すでに道である


 

 

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野幌森林公園・エゾユズリハコースから大沢コースへ

2018-10-14 17:15:14 | 日記

曇り時々雨。最低気温4.3℃、最高気温18.5℃。

五か月ぶりにエゾユズリハコースから大沢コースをめぐって大沢口まで歩きました。

エゾユズリハコースでも、倒木が多く、遊歩道の向こうにごろごろ横たわっていました。

ゾユズリハコースから大沢コースへ合流する地点の林はもはや林の体裁をなくしている風で、変わり果てた姿に絶句状態です。

ともあれ、強風が吹き荒れた日から一か月あまりが経ち、残った木々の紅葉・黄葉が進んでいました。

時をつかさどるものは役割をきっちり果たし、それに従って季節は移ろっていくのでしょう

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朝の空に桃色の雲

2018-10-13 20:11:49 | 日記

晴れ。最低気温4.5℃、最高気温18.4℃。

 朝の光に染まる雲の美しさにみとれて、表に出て眺めてしまいました。

このふわふわの美しい桃色の雲から、賢治さんが『注文の多い料理店』の序として書いた一文が頭をよぎりました。

賢治ワールドに引き込まれていくような優しい語りになっている序の全文を引用したいと思います。〈『ちくま文庫 宮沢賢治全集8』より〉


 

 わたしたちは、氷砂糖をほしいくらゐもたないでも、きれいにすきとほつた風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。

 またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、かはつてゐるのをたびたび見ました。

 わたくしは、さういうきれいなたべものやきものをすきです。

 これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道線路やらで、虹や月あかりからもらつてきたのです。

 ほんたうに、かしはばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかつたり、十一月の山の風のなかに、 ふるえながら立つたりしますと、もうどうしてもこんなことがあるやうでしかたないといふことを、わたくしはそのとほり書いたまでです。

 ですから、これらのなかには、あなたのためになることもあるでせうし、ただそれつきりのところもあるでせうが、わたくしには、そのみわけがよくつきません。なんのことだか、わけのわからないところもあるでせうが、そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。

 けれども、わたくしは、これらのちひさなものがたりの幾きれかが、おしまひ、あなたのすきとほつたほんたうのたべものになることを、どんなにねがふかわかりません。

大正十二年十二月二十日                      宮沢賢治


  

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「第10回 朗読とギターによる郷音公演会」のお知らせ

2018-10-12 20:59:33 | 日記

最低気温11.1℃、最高気温18.4℃。

 

例年、楽しみにしている「朗読とギターによる公演会」のお誘いの封書が届きました。

この度は10回目となり、場所は改装してこの日が初お披露目となる札幌時計台です。

公演題目は宮沢賢治作「水仙月の四日」と新美南吉作「ごんぎつね」の二作品。

落ち葉で歩道が埋め尽くされる秋のひととき、ギターと朗読の美しい響きに耳を傾け、作品の世界に浸ってこようと思います。

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紅葉が始まった北海道開拓の村

2018-10-11 22:18:22 | 日記

曇り一時雨。最低気温12.6℃、最高気温19.0℃。

旧開拓使札幌本庁舎

旧来正旅館

馬車鉄道(市街地群)

旧有島家住宅

 

今日の開拓の村は曇り日で風もなく穏やかでした。

重たい雲間から雨粒が落ちてはきたものの、すぐに止み、傘の出番はない一日となりました。

風はなかったのですが、今日は金子みすゞの詩から「風」を。

 


 

「風」        金子みすゞ

 

空の山羊追い

めにみえぬ。

 

山羊は追われて

ゆうぐれの、

広野のはてを

むれてゆく。

 

空の山羊追い

めにみえぬ。

 

山羊が夕日に

そまるころ、

とおくで笛を

ならしてる。

               金子みすゞ童謡集『明るいほうへ』から

 


 

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野幌森林公園、風もなく穏やか。 

2018-10-10 19:49:15 | 日記

晴れ時々曇り。最低気温4.5℃、最高気温15.1℃。

 用事を終えてから、大沢口からふれあいコースなどを回って歩いてきました。

重たそうな雲から雨が一粒、二粒落ちてきましたが、それ以上雨は降って来ず、野幌森林公園は曇り日なのに明るい感じにみえました。

葉が落ちて森の中がすっきりしてきたのと、紅葉・黄葉が進んできたからでしょう。

数匹の雪虫とすれ違いました。小鳥がやけにせわしく枝をゆらして、甲高い声でさえずっていました。

森の中は今日も風がなく、しっとりとして、暖かさを感じながらの散歩となりました。

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空とトンボ

2018-10-09 21:00:38 | 日記

晴れ時々曇り。最低気温10.9℃、最高気温18.8℃。

今日の散歩もいつもの野幌森林公園ふれあいコースから大沢口付近でした。空にかかる白い雲は秋仕様。

カメラに捉えることはできなかったのですが、雪虫を見ました。今季初です。

雪虫を見た後に初雪が降るまでの平均値は21日とか。例年、10月中に初雪が降っているので、今年も覚悟しておくことにしましょう。

トンボが大勢、ベンチで日向ぼっこをしていました。通りがかった私に驚いて飛び上がったものの、舞い降りて上着のおなか付近に止まるものが数匹いました。トンボと秋の日差しを共に浴びるのも何かの縁でしょうか。

風も穏やかで、暖かな散歩となりました。

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野幌森林公園・秋の深まりを感じながら

2018-10-08 20:20:11 | 日記

晴れ一時雨。最低気温12.1℃、最高気温19.6℃。

 

午後、民放ラジオを聴いていたら、雪虫をみたという人の話で盛り上がっていました。私はまだ目にしていないのですが、雪虫の名が飛び交うということは、雪の季節がそう遠くないということですね。

さて、この雪虫について、ウキペディアなどで調べたことをまとめてみました。


 

雪虫とはアブラムシのうち、白腺物質を分泌する腺があるものの通称です。体調5mm前後の全身が綿で包まれたようになります。

この虫の呼び名は雪虫のほかに「綿虫」や「しろばんば」などがあり、具体的な種としては「トドノネオオワタムシ」や「リンゴワタムシ」が代表的です。

アブラムシは普通、羽のない姿で多数集まってコロニーを作ります。

しかし、秋になって越冬する前などに羽をもつ成虫が生まれ、越冬の前に産卵します。

この時、羽をもつ成虫が蝋物質を身にまとって飛ぶ姿は、飛ぶ力が弱いので風になびいているように見え、なおのこと雪を思わせるようです。

北海道辺りでは、初雪の降る少し前に雪虫を見る機会が多くなるので、冬の訪れを告げる風物詩ともなっています。

ところで、株式会社ウェザーニューズ(東京都)が2012年1月12日に発表したところによると、雪虫を見てから初雪までの日数は平均21日とのことです。


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「新・北のうた暦」「書棚から歌を」の若山牧水から

2018-10-07 22:39:51 | 日記

雨時々曇り。最低気温11.8℃、最高気温17.6℃。

 北海道新聞日刊紙2018年10月6日付け

北海道新聞日刊紙10月7日付け

若山牧水といえば、お酒を題材にしたこの歌を思い浮かべます。

「白玉(しらたま)の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり」

秋の夜長を静かに、ゆっくりとお酒を酌み交わすのもよいかもしれません。できれば、気心の知れた友となら、なおのことだろうと思います。

「白鳥はかなしからずや空の青海のあをにも染まずただよふ」は学生時代に習った記憶があります。

ともかく、これらの歌の作者である牧水は、大正15年(1926年)、当時旭川第七師団に席を置いていた斎藤瀏を訪ねる旅で網走を訪れていたのでしょう。網走にまで足を運んだということに驚き、大変嬉しくも思ったのです。 

亡き父も短歌をたしなんでいました。牧水の「あきあぢ」の作品を知っていたのでしょうか。

北海道新聞に投稿して、掲載された短歌の一つは生田原の歌句碑ロードの一角にあります。

 

2015年10月17日撮影

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「紅葉のむら・宵のたてものライトアップ2018」へ

2018-10-06 23:48:36 | 日記

曇り。最低気温10.6℃、最高気温19.5℃。

 雨の中、ライトアップされた開拓の村の市街地群の様子です。

今日と明日の二日間、いつもは閉館している時間帯の16時半から19時半まで、開拓の村の市街地と漁村群の一部がライトアップされるイベントが開催されています。

辺りが暗くなる頃、村の商店街にほのぼのとした灯りがともされ、まるで、おとぎ話に出てくる一夜限りの市でにぎわう街のようになります。

2013年から取り組まれてきたこのイベントに、この度はボランティアとして足を運んできました。

漁村群の旧青山家漁家住宅で、ライトアップされた住宅内で暖かいお茶をサービスするなどのミッションでした。

雨の中、イベントを楽しまれた親子連れなどの方々が、玄関口の旧札幌停車場(管理棟)からやや離れたこの旧青山家漁家住宅にも多数来られ、囲炉裏を囲んで暖まりながら、ガイドさんの解説に耳を傾ける姿もみられました。

雨が降り続き、闇が深まる中、村は昔ながらの素朴な灯りが醸し出す暖かな雰囲気に包まれていたのでした。

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「宮沢賢治学会イーハトーブセンター会報第57号●ふくろう」他が届く

2018-10-05 20:00:46 | 日記

晴れ。最低気温0.3℃、最高気温20.5℃。

 

 宮沢賢治学会から3日の夕方、「宮沢賢治学会イーハトーブセンター会報第57号●ふくろう」、「第29回総会 議案書」、「宮沢賢治研究Annual Vol 28」が届きました。

賢治学会関係者の皆様、お忙しいところありがとうございます。

アザミが咲いていました。近所の南町公園の近くの草原でです。とげとげしい葉や茎に似合わない花の美しさが印象的でした。人間の中にもこういうミスマッチなところがあると、それが魅力につながったりもするでしょう。

賢治の中にも優秀で優しい面と不器用な面が合わせ鏡のように存在していて、そのようなところに強く惹かれます。

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秋晴れの北海道開拓の村

2018-10-04 21:59:20 | 日記

晴れ。最低気温3.4℃、最高気温20.1℃。

今日も北海道開拓の村へ出かけてきました。秋晴れの開拓の村に爽やかな風が吹きわたっていました。

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野幌森林公園・通行止め解除

2018-10-03 20:42:46 | 日記

晴れ一時雨。最低気温8.3℃、最高気温21.5℃。

野幌森林公園は開園していました。ふれあいコースから中へ入ると秋色の景色が広がり、ススキの向こうに百年記念塔が見えました。

大沢口からエゾユズリハコースへ入ったすぐの昭和の森のカツラは健在でした。この森の主のようなカツラを、しっかり目にすることができて一安心です。

よく、あの強風をかわして生き残ってくれたものだと心から思いました。

想像していたより早くに開園したことが本当に嬉しくて、気が付けば写真を多めにアップすることになってしまいました。

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秋の日差しの中で

2018-10-02 20:33:53 | 日記

晴れ。最低気温9.5℃、最高気温18.4℃。

野幌森林公園大沢口まで歩いてきました。大沢口から中央線へ向かう道のこちら側から映しました。強風による倒木のため、立ち入り禁止のテープはやはりそのままでした。

美しい森の外側からでも、木々の様子を見ることができてよかったと思うことにします。

森伝いに帰る途中の住宅の庭に咲きこぼれていた萩の花を見つけました。紅紫色の小さな花をつけた枝はしだれ、控えめながら優雅な雰囲気を醸し出していました。

我家から徒歩2分のところにある南町公園の桜は、一足早く紅葉を始めたようです。その向こうには解体が決まっている百年記念塔が見えました。

時は移ろい、形あるものはいずれはかなくなるのも世の習いかもしれません。

秋ははかなさをより意識させられる季節。光はより白く、風はより透明感を増していきます。その中に身を置いて、静かに深呼吸しながら、雪の季節を待つのも悪くないなと思います。

 

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