GABACHOP〜あがんにゃな日々〜

趣味について、日記がてら。

兄として

2006年08月16日 | 日記・コラム

 先日、某中部地方で一人暮らしをしている弟が、彼女を家に連れて来ることになりました。はじめてのことなので、我が家はプチパニックに陥り、「母さん、その壁の古田敦也カレンダーははずすべきじゃないか?」とか、「あの子(弟)がグーパンチであけた壁の穴は何で隠せばいいかしら」みたいに、今思うとどうでもいい問題に、家族一丸となって立ち向かいました。

 そして当日。仕事から帰ると、弟と彼女は琵琶湖花火大会に向かっていたため、すでに家にはいませんでした。花火終了後にもう一度帰ってくるということ。やはり兄としては、一度は顔をあわせておかねばならなと思うのだけど、正直何を話していいかがわかりません。

「はじめまして」
「はじめまして」
 …以下赤字は弟彼女
「弟がいつもお世話になっております」
「こちらこそお世話になってます」
「…」
「…」
「…」
「…」

 リアルに考えると、どう転んでもこうなってしまい、気まずいことこの上なしです。将来妹になるかもしれないのだから、ここは第一印象でブチかまさないと話にならない。そこで早速シュミレーションを行うわけだが、日ごろ真面目なことに頭を使い慣れていないせいもあってか、どうしても余計な方に暴走してしまいます。

「はじめまして」
「はじめまして」
「弟がいつもお世話になっております」
「こちらこそお世話になってます」
「お前にしてはびっくりするくらいかわいい彼女じゃないかー」
「えー、そんなこと…、あるけどさあ」 …以下青字は弟
「ちょ、なに言ってるのよ、もう!」
「おお、早速夫婦喧嘩か。仲がいいことで」
「や、やめろよ兄さん」
「もう、知らない(ぷんぷん)」
「はっはっは」
「あははは」
「うふふふ」

 ありえない。我等兄弟にこれはありえない。5行目くらいから殴りあう兄弟の地獄絵図が見えます。いや、ここであえて弟を彼女の前で叩きのめし、彼女の母性本能をくすぐるという手もあります。でも、最近めっぽう体格のよくなった弟に逆に叩きのめされるかもしれないのでやめました。

「はじめまして」
「はじめまして」
「ときに○○さん、格闘技は好きかな?」
「は?」
「実は僕は日本拳法という武道をかじっていてねえ」
「え?え?」
「おっと失礼、『グラップラー刃牙』最強トーナメントで一回戦負けした武道についてここで語っても仕方ないな」
「え、えっと、K-1とかなら見たことあります。ボブ・サップとか。(気を使って話を必死で合わせる彼女)」
「じゃあ、あれは知ってます?琉球王家に伝わる琉球王家秘伝本部御殿手(うどんでい)」
「う、うど?」
「いやあ、御殿手十二代伝承者故上原清吉が全盛期にPRIDEのリングにあがったとしたらワクワクしますよね。」
「え、いや、その」
「ヴァンダレイ・シウバのシュートボクセ仕込の殺人ラッシュを軽々といなしていく上原先生。ああ、想像するだけでヨダレが」
「ちょ、兄さんやめろよ!」
「やかましい!今いいところだ、邪魔をするなぁッッ」

 …ありえる。ありえるが、結局のところ先のシミュレーションと同じで、兄弟が血で血を洗う千年戦争に突入してしまうこと必死なので却下。

 こうして考えると、どう考えても、共通の会話など思い浮かばない。好きなテレビ番組の話?いまどきの女の子が『草野キッド』を見ているとは思えない。お笑いブームにからめてみようか。いや、だめだ。村上ショージと江頭2:50くらいでしか笑えないのに、今時のクサレ芸人の話題なんかされたら発狂してしまう。おいしい食べ物屋さんを紹介しようか。…最近天下一品と王将、すき屋しか行ってねえ。そうだ、このブログを紹介してみよう。…こんなバカブログ、普通の良識ある一般市民にのぞかれるくらいなら舌噛んで死んでやらあッ!

 ……すまない、弟よ。俺はダメな兄だ。

 そうこうしているうちに、結局、時間が遅くなったこともあり、家に戻ることなく弟達はそのまま車で帰っていったみたいです。はあ、どっとはらえ。



我が妄想

2006年08月16日 | 日記・コラム


 夢で見て以来「地球は異星人が作った自動生産型食料庫」説を定義付けする毎日を送っていることは、はたしてこれからの激動の日本で生きていくにあたってどういう位置づけとなるのか、必要なのか無駄なのか、それはその時になってみないとわからないのだけど、しかし、これは一人身で送る寂しい連休においては当然起こりうる妄想の連鎖であり、じゃあ早く彼女のひとつでも見つけてハッピーなサマーバケーションをステイせねばならぬと思うのだけど、そもそも、そんな妄想に明け暮れているような男の彼女になってもいい、という奇特な女性などそうは簡単に存在しないし、また、仮にそんな女性がいたとして、こちらとしても、そんな変な男を好きになるような変な女性はお断りなわけで、結局あきらめて部屋でサンボマスターのCDなんかを聞きながら、ボーカルの声の高さとアドリブだらけの歌詞に、いい曲なんだけどカラオケじゃ歌いづらいよなあ、とか文句を言っている自分を自己分析した結果、そんな一見どうでもいい行為にこそ、この世の心理というのは隠されているのかもしれないと思うのだけど、じゃあ一体心理ってなんだろう、ふとそう思うが最後、僕の思考は再び決着のつかない妄想の世界に旅立ってしまい、そこは無論、目を覚まさせてくれる彼女なんかいない一人身の世界なわけで、悪循環の連鎖からズブズブ深みにはまって行き、気づいたときには、5日もあった連休も残り1日となっていて、焦り、振り返ると、友人とカラオケに行ったぐらいしか連休らしい過ごし方をしていないことに愕然、それ以前に、カラオケのためだけに名古屋まで新幹線で移動せざるを得なかったという、地元に友人がいないにも程があるだろう、との自己嫌悪、艱難、辛苦、苦慮、煩悶、ああ、そうだよ、彼女より先に友達を作ることが先だよ、はたと気づいてみるのだが、甲本ヒロトの、「友達はいなくてあたりまえ、もしできたら全力で大切に(大意)」、との言葉を思い出し、やや救われた感がして、焦らずに、誠実に生きていれば、そのうち彼女も友達もできるよ、と若干楽観的に思って心を軽くしてみるのだが、そうこうしながら、楽しみ、苦しみ、のたうちまわり、人生を謳歌したとして、結局は異星人の食料としての運命が待ち受けている僕の一生は、幸せなのだろうか、不幸せなのか。アストロ球団の高尾球六ことカミソリの竜は言った。「くいの残る死に方だけはするなよ!(中略)老醜さらけだして生きているおとなどもに絶対まねのできねえ死にざまをよ~っ」。今のままで、そんな死に様を遂げることができるのか、その答えを導き出すために、けして悔いなど残すことのないように、残り1日となった休日、自分の部屋で、さんぴん茶とスッパイマンをお供に、ゲームとか漫画を読みながら、じっくり考えてみようと思います。押忍。