GABACHOP〜あがんにゃな日々〜

趣味について、日記がてら。

筋肉少女帯とは

2006年08月20日 | POP & ROCK

 8年ぶりに復活が決定しました。

 伝説のパンクバンド筋肉少女帯(以下筋少)。

 大槻ケンヂが中学生の時に結成したドテチンズが始まりで、高校生で筋肉少年少女隊を結成。プログレ?バンド空手バカボンなどを経て、当時は珍しかったインディーズレーベル“ナゴムレコード”から筋肉少女帯としてデビューし、その後メジャーデビュー。

 80年代前半の当時、僕は幼稚園~小学生低学年ということもあり、ていうか住んでいた沖縄県宮古島は当時NHKしか見れなかったため、初期筋少のことは、最近になって再販CDやネットなどでようやく知ることができました。

 ビジュアル系の走りといえば聞こえはいいが、むしろやりすぎ感のある狂気じみた外見は、正露丸を客席にバラまくなどといった行動と相まって、一歩間違えればイロモノの一発屋バンドとして短命に終わっていたかもしれません。

 ところがどっこい、大槻ケンヂの不条理かつ反骨魂のこめられた文学的な詞やそのライブパフォーマンスにより、他の個性派バンドとは一線を画し、現在でもカルト的な人気を誇っています。

『高木ブー伝説』…恋人との別離の無力感を、ドリフの高木ブーに例えた怪作。
『外道節』…手足のない赤子を売りさばく外道ネコ神博士のひとり語り。
『いくじなし』…死んだ姉さんの恋人を名乗る“生ゴムマニア”の男との物語。

 初めての人が見たら、十中十苦イロモノと断じること間違いないのだけど、どこか物悲しく、なぜか自己を投影してしまえる文学と狂気の紙一重感が、正直病み付きになります。どの曲も、現在聞いても古さは一切感じられないし、むしろ新鮮さにまみれています。

 メジャーデビュー後の楽曲も素晴らしいものだらけ。

『福耳の子供』…僕がいないとお姉さんは不幸になる、といってつきまとうストーカー少年の物語。
『踊るダメ人間』…ダメ人間だらけの世の中を爆弾で吹っ飛ばそうという男が、結局一番ダメな人間は自分だ、と自答する曲。
『戦え!何を!?人生を!』…心の病気を患っていた大槻ケンヂが、自己を正常に保つために日ごろつぶやいていた言葉を楽曲化。
『ノゾミ・カナエ・タマエ』…沼で溺れた女性の復讐を神に祈る男だったが、結局神は全ての人間を平等に燃やし尽くす。
『おサル音頭』…温泉でサルと一献やって癒されようというヒーリングソング(?)。
『トゥルー・ロマンス』…ゾンビとなった恋人との愛を描くラブロマンス。

 やはり字面だけで見るとイロモノ臭プンプンなのだけど、その歌詞の深さと、日本屈指のピアニスト三柴理やギタリスト橘高文彦をはじめとする、豪華メンバーによるハイクオリティ演奏による説得力が相まって、これ以上ない旋律を生み出し、「ハードロック私小説」や「トラウマパンクロック」などの評価を得ています。

 ファンになって約10年。未だこれ以上に心にビビビっとくるアーティストには、全ジャンルを通じて出くわしたことがない。

 …好き嫌いありそうなので、実際の評価は各自でよろしく。

<アルバム私的BEST5>
(1)仏陀L…ファーストアルバム。江戸川乱歩と赤塚不二夫とラッシャー木村を足して割った感じ。
(2)キラキラと輝くもの…比較的ポップで聞きやすい曲が多い。ジャケットは『夢幻紳士』の高橋葉介
(3)月光蟲…不条理パンク炸裂!『風車男ルリヲ』『少女王国の崩壊』などは、夜一人で聞くと怖い。
(4)SANFRANCISCO…ベストアルバム。新曲『サンフランシスコ10イヤーズアフター』の壮絶な刹那さはヤバい。
(5)レティクル座妄想…ウツ状態の時に聞くとかなりクル。

<楽曲私的BEST5>
(1)機械…サビの疾走感と切なさがかっちょいい。
(2)サーチライト…自虐的なのに応援ソング。大作。
(3)イワンのばか…橘高のギターテク炸裂。
(4)戦え!何を!?人生を…滑稽なのに泣ける。
(5)そして人生は続く…老人と老婆のハッピーなラブソング。

<情報サイト>
筋肉少女帯復活情報局
筋肉少女帯-Official Web Site-
筋肉少女帯 この歌を聞け!
<試聴可能なサイト>
USENミュージックサーバー
Excite Music Store
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