「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ボーダーの親が 子供にもたらす影響 (2)

2013年04月20日 21時07分08秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
(前の記事からの続き)

 幼かったとき、 子供は承認されたこともなかったのでしょう。

 自分自身を見つめ、 知ることは困難です。

 親が荒れているとき、 子供はいい人であることと、

 自分自身の感情やニーズを 軽視することを結びつけていたのでしょう。

 子供は発達段階において、 真の受容を 経験する必要があります。

 自分は申し分のない人間だと 思えなくてはなりません。

 転んでも 親の暖かい微笑みに 迎えられなければならないのです。

 受容されることで、 子供は 自分の 「存在そのもの」, 本質的自己が、

 愛されるに足ることを知るのです。

 「健全な子供を育てるための 6つの種」 があります。

 サポート, 敬意と受容, 声, 無条件の愛・ 好意, 一貫性, 安全性です。

 ボーダーの人は子供のとき、 自らを受け入れたり、 親をモデルにできませんでした。

 脆弱な自己感しかないため、

 助けを求めたり、 自分の欠点を受け入れられません。

 親がボーダーの子は、 自分の人生を乗っ取られた気がして、

 誰とも感情的に関わることが できないと言います。

 過度の愛情から、 激怒や親業の放棄へと揺れ動く ボーダーの親を持つ子は、

 他の人と信頼関係を築けず、 無意識のうちに 相手の愛情を試したり、

 拒否されたという思い込みによって 見捨てられたと感じるかもしれません。

 怒りっぽい親の下で育った 女の子は、 抑うつ, 感情麻痺,

 親密さや一体感を切実に求める, 無力感, 学業や職業での不振などが 生じます。

 男の子は主に、 感情的な愛着を持てないという 影響が出ます。

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
 
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