○ 重複する特徴を持つBPD
多くのBPDの人は、 低機能, 高機能の両方の特徴を持っています。
配偶者や精神科医などには 感情をあらわにしますが、
家族以外の人には 障害を持たない人として 振る舞います。
o BPDを持つ個人の ふたつの重複する分類
・ 対処技法
低機能: 内に向かう行動化 (acting in)
高機能: 外に向かう行動化 (acting out)
対人関係が拙いというより、 無意識で、 自分の苦痛を 他者に投影して生ずる
・ 機能
低機能: 自立した暮らし, 仕事の継続などが困難
高機能: カリスマ的にさえ見えても、 裏では BPDの特徴を示している。
キャリアを積み 成功していることもある
・ 援助を受ける意思
低機能: 自傷や自殺傾向が理由で受ける。
セラピーに関心が高い
高機能: 脅されると セラピーを受けるかもしれないが、
真剣に取り組んだり、 長続きすることは稀
・ 併存するメンタルヘルスの問題
低機能: 双極性障害や摂食障害など、 医学的介入を必要とし、
低機能の原因となる
高機能: 物質使用障害, または 別のパーソナリティ障害 (特に自己愛性)
・ 家族への影響
低機能: 親は極度の罪悪感を抱え、 感情的に圧倒されている
高機能: 家族は自分を責め、 BPDの人の要求を満たそうとする。
対立点の多い離婚や 親権争いが問題となる
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」 ランディ・クリーガー(星和書店)
〈監訳: 遊佐安一郎〉 より〕