「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

問題のある対人関係を 分析する方法 (4)

2017年05月18日 22時05分47秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
【例】
 
 Aさんは手首を捻挫し、 上司に 軽い仕事を求めましたが、
 
 上司との関係で 怒りを感じました。
 
 彼がチェックしたのは 次の項目です。
 
・ 中傷: 社員を大事にしていないと 上司に言った。
 
・ 強い感情: 気分を害して、 スキルを忘れた。
 
・ 障害となる信念: 何か要求すると、 自分がいけない気がする。
 
・ 「あなた」 を主語とした発言: 「あなたは人に無関心だ」 と言った。
 
・ 要求する行動の 説明の欠如: 軽い仕事が何か 特定しなかった。
 
・ 傾聴を妨げるもの: 価値判断と攻撃的態度を取ってしまった。
 
・ 相互の妥当性の確認: 上司の懸念を認めなかった。
 
・ 理解: 上司の懸念が分からなかった。
 
 いくつかの焦点に絞ります。
 
・ 中傷と  「あなた」 を主語とした発言
 
・ 強い感情
 
・ 要求する行動の説明
 
・ 理解
 
 以下が計画です。
 
o上司と話すときは 次のことをする
 
1.気分を害しても、 批判的にならないよう慎重になる。
 
2.話す前に数分間 マインドフルな呼吸をする。
 
3.体が熱く感じたり、 声が大きくなることに 注意を向ける。
 
  そうなったら 数回深呼吸をして落ち着く。
 
4.照合, コピー, マウスを使う仕事以外は できると伝える。
 
  手首が治るまでは それらをしない必要がある。
 
5.上司が反論したら、 彼の懸念が何か尋ねる。
 
  その後に交渉を試みる。
 
 重要なのは、 取り組み続けることです。
 
 うまくいかなくても軽く受け流して、
 
 起きたことを理解し、 新たな計画を立てましょう。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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問題のある対人関係を 分析する方法 (3)

2017年05月17日 19時54分51秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
8.対立管理スキルを忘れたか? 
 
□ 相互の妥当性確認
 
□ 繰り返し
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65619678.html
 
□ 探索
 
□ ぼやかし (アサーティブな同意)
 
□ アサーティブな延期
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65620829.html
 
9.交渉の概要は? 
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65622069.html
 
□ RAVENを忘れる
 
 ・ Relax (リラックスする)
 
 ・ Avoid (避ける)
 
 ・ Validate (妥当性をありのままに認める)
 
 ・ Examine (検討する)
 
 ・ Neutral (中間的な表現をする)
 
□ 妥協案を用いない
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65624005.html
 
 対人関係のチェックリストは、 問題を見極めてから、 どれに取り組むかを決めます。
 
 次回は行動をどう変えるか、 具体的な計画を立てましょう。
 
 多くは求めず、 焦点を絞りましょう。
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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問題のある対人関係を 分析する方法 (2)

2017年05月16日 22時07分14秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
5.要求の強さ
 
□ 強すぎたか? 
 
□ 弱すぎたか? 
 
6.アサーションの問題
 
□ 事実ではなく価値判断した
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65605846.html
 
□ 「私」 ではなく  「あなた」 を主語にした発言
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65606909.html
 
□ 望む行動の具体的な説明をしなかった
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65607794.html
 
7.傾聴を妨げたものは? 
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65613688.html
 
□ 読心術
 
□ リハーサル
 
□ フィルタリング: 自分にとって重きのあることだけに 耳を傾ける。
 
□ 価値判断: 相手を理解しようとするより、 相手の言うことを価値判断する。
 
□ 空想: 人が話しているのに、 記憶や空想にとらわれてしまう。
 
□ アドバイス: 傾聴する代わりに、 提案や解決策を探してしまう。
 
□ 戦闘的態度: 議論して相手の正当性を否定する。
 
□ (自分が) 正しい:
 
  自分が間違っていることを示唆する コミュニケーションに対して、
 
  抵抗したり無視したりする。
 
□ 脱線: 気に障ったり 脅威に感じることを聞くと、 話題を変えてしまう。
 
□ 生返事: よく聴かずに、 すぐに同意する。
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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問題のある対人関係を 分析する方法 (1)

2017年05月15日 21時30分57秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 問題や対立は、 人間関係において必然的に生じます。
 
 重要なのは、 起きたことから学び、 スキルを磨くために利用することです。
 
 次のチェックリストは、
 
 対人関係を再検討し、 原因を明確にするのに役立つでしょう。
 
【対人関係のチェックリスト】
 
1.自分の目標は明確だったか? 
 
□ 望むことを分かっていたか? 
 
□ 望まないことを分かっていたか? 
 
□ 人にどのように対応したいか、 どのように扱われたいかを意識していたか? 
 
2.嫌悪させるようなやり方をしたか? 
 
□ 軽視する
 
□ 退く/見捨てる
 
□ 脅かす
 
□ 非難する
 
□ けなす/中傷する
 
□ 罪悪感を持たせる
 
□ 話を脱線させる
 
□ 取り上げる
 
3.受動的なやり方をしたか? 
 
□ 回避する/退く
 
□ 閉じこもる/強く拒絶する
 
4.障害の要因は何か? 
 
□ 圧倒されるような感情
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65560496.html
 
□ 恐れと「もし~したらどうしよう?」
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65561762.html
 
□ 好ましくない関係
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65563875.html
 
□ 障害となりうる信念
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65564827.html
 
 ・ 何かが必要というのは、 私がおかしいか、 悪いということだ
 
 ・ 相手が怒ったり、 ノーと言ったら、 私は耐えられない
 
 ・ ノーと言ったり、 何かを求めるのはわがままだ
 
 ・ 私がコントロールできるものはない
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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交渉の仕方 (2)

2017年05月13日 19時41分42秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
 実際の交渉では、 お互いが順番に 解決策を提供しましょう。
 
 いくつかの代替案を提供したら、 (合意に至らないときは) 妥協案を見つけます。
 
 典型的な妥協案を紹介します。
 
・ 私が分けて、 あなたが選ぶ。
 
  複数の美術品を 一人がふたつに分け、 他方が選ぶ。
 
・ 順番に行なう。
 
  休暇に 山へ行くのと海へ行くのを、 代わる代わる順番に行なう。
 
・ 両方のことを行ない、 全てを叶える。
 
  両者の要求を同時に叶える。
 
・ 試用期間。
 
  一定の期間だけ ひとつの解決策を試し、 有効でないときは再検討する。
 
・ 私が行なうときは私のやり方、 あなたが行なうときはあなたのやり方。
 
・ お返し。
 
  一方が風呂の掃除をし、 他方が掃除機をかける。
 
・ 私の願望の一部と、 あなたの願望の一部と。
 
・ 差異を半分にする。
 
  金額や時間の交渉に有効。
 
※ 練習9-7 交渉のやり方
 
 最近あった3つの対立を 思い出してください。
 
 それぞれの対立に対して、 上記の妥協案の2つを試し、
 
 それらをどのように実行するか 具体的に説明しましょう。
 
対立 ___________________________________
 
妥協案a._________________________________
 
   b._________________________________
 
対立 ___________________________________
 
妥協案a._________________________________
 
   b._________________________________
 
対立 ___________________________________
 
妥協案a._________________________________
 
   b._________________________________
 
 柔軟性を維持することが不可欠です。
 頑固な姿勢は交渉を困難にします。
 期待しなかった解決策にもオープンになりましょう。
 望む何かを得るために、 何かを諦めることも覚悟してください。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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交渉の仕方 (1)

2017年05月11日 21時43分43秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 交渉の際には、 お互いの要求が妥当だという 姿勢が必要です。
 
 「RAVENのチェックリスト」 があります。
 
・ Relax (リラックスする)
 
 何か言う前に深呼吸しましょう。
 
 息を吐くたびに、 緊張を解きましょう。
 
・ Avoid (避ける)
 
 嫌悪させるようなやり方を避けるために、 自分の言うことをモニターしましょう。
 
・ Validate (妥当性をありのままに認める)
 
 相手の要求の正当性を ありのままに受け入れてください。
 
・ Examine (検討する)
 
 自分の価値観を検討しましょう。
 
 自分がどう扱われたいか、 人をどう扱いたいか、 何を達成したいか? 
 
・ Neutral (中間的な表現をする)
 
 中立的な言い方をし、 怒りや侮辱を口にしないようにしましょう。
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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抵抗と対立に対処する (2)

2017年05月10日 21時28分07秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
3. 探索
 
 鍵となる言い回しは 次のようなものです。
 
・ 「気に障っているのは、 ○○のどんなところですか?」
 
 有益なものが得られるまで、 尋ね続けましょう。
 
 より様々な質問で探りたい場合は、 自己主張的な傾聴の質問をしてみてください。
https://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65612699.html
 
4. ぼやかし (アサーティブな同意)
 
 相手の言うことに、 「部分的に同意する」 ことです。
 
 これは人を落ち着かせ、 口論を止めさせてくれます。
 
 重要なのは、 話の中の 受け入れられる部分を探し、 認めることです。
 
 残りの部分は無視してください。
 
 「いつも」 や 「決して」など、 誇張の言葉を修正することです。
 
・ 相手 「君はいつも 小さいことで腹を立てる」
 
 あなた 「そうね。 自分が苛々しているのが 分かるときがあるわ」
 
・ 相手 「あなたは必要なときに 助けてくれたことがない」
 
 あなた 「そうだね。 充分サポートできなかったことが 何回かあったね」
 
5. アサーティブな延期
 
 この技法は、 関係が熱くなり、 怒りそうなときに、
 
 じっと待つ余裕を与えてくれます。
 
 その間に、 落ち着いて、 慎重に考えることができます。
 
 例えば、 「あなたが沢山のことを話してくれたので、
 
 何か言う前に じっくり考えたいのです」  といったことがあります。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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抵抗と対立に対処する (1)

2017年05月09日 21時11分27秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 相手が あなたに耳を傾けないときの スキルを紹介します。
 
1. 相互の妥当性を確認する
 
2. 繰り返し
 
3. 探索
 
4. ぼやかし (アサーティブな同意)
 
5. アサーティブな延期
 
 
1. 相互の妥当性を確認する
 
 相手は、 自分の話が 聞き入れられていない感じがするため、
 
 自分の主張をし続けます。
 
 その問題は、 相互の妥当性を確認することで 避けられます。
 
 それは 無条件に同意することではありません。
 
 相手がいかにしてそう考えたり、 感じたりするのかを理解することです。
 
 その後に、 自分自身の経験の妥当性も 認めるようにします。
 
・ 「君が慎重になるのはもっともだ。 でも僕としては~ 」
 
・ 「あなたが傷つくのは分かるわ。 ただ私としては~ 」
 
 どちらの観点も 高く評価していることを 明らかにするのです。
 
2. 繰り返し
 
 相手が あなたの真意を理解していないときは、
 
 短い, 具体的な, 分かりやすい発言をしましょう。
 
 弁解や説明はせず、 はっきりした声で、
 
 言い争わず、 腹を立てず、 その発言を繰り返します。
 
  「なぜ」 の質問には答えずに、
 
  「そのほうを好む」 「ただそう感じる」 と言って 対応しましょう。
 
 ただ丁寧に、 レコードのように繰り返すのです。
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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ノーと言う

2017年05月05日 20時47分00秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 ノーという能力は、 より健康的な対人関係を築くための 肝要な部分です。
 
 それなしでは、 ブレーキのない車に乗るようなものです。
 
 「ノーの言い方」 には 2つのステップがあります。
 
1. 相手の要求の正当性を認める
 
2. はっきりと、 それをしたくないという意思を述べる
 
 いくつかの例を挙げます。
 
・ 「アクション映画もいいけど、 今夜はもう少し 落ち着いたもののほうがいいわ」
 
・ 「緑色はダイナミックな色だよね。 でも寝室は パステルカラーのほうがいいな」
 
・ 「あなたが正面から 対決したいのは分かるわ。 でも私は不安に感じるわ」
 
 鍵となるのは、  「~のほうがいい」 と 「不安だ」 という表現です。
 
 自分の見解を正当化していません。
 
 言い争ってもいません。
 
 重要なのは、 相手が反論に使える事柄を 提供しないことです。
 
 好みや感情には反論できないのです。
 
※ 練習9-6 アサーションの階層の構築
 
 アサーション (ノーと言うことなど) を学ぶには、
 
 練習と、 リスクを負う姿勢が必要です。
 
 最初はリスクの低い状況から始め、 より不安な状況に取り組んでいきます。
 
 ノーと言ったり、 限界を設定したい状況の リストを作りましょう。
 
 対人関係の問題を含めましょう。
 
 そのリストに、 リスクと困難に応じて 1~10のランク付けをしてください。
 
 10が最も困難な状況です。
 
状況 _____________________________________
 
状況 _____________________________________
 
状況 _____________________________________
 
状況 _____________________________________
 
状況 _____________________________________
 
 最もランクの低いものから始めて、 次の4つのことをしてください。
 
1. 脚本を書く (「~と思う」 「~と感じる」 「~してほしい」)
 
2. 脚本のリハーサルをする
 
3. それを用いたい 時間と場所を特定する
 
4. 特定の日に アサーションにコミットする
 
 最初の目標を達成したら、 有効だったこと, 改善することを評価してください。
 
 それを、 第2位の状況のために組み込んでください。
 
 そして階層を上がっていきましょう。
 
 人間関係が 次第に実りのあるものになっていくでしょう。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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傾聴を妨げるもの

2017年05月04日 20時08分56秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 下記は、 傾聴を妨害する10個の傾向です。
 
 気付いているものに チェックを付けてください。
 
 ただし、 自分自身を批判しないでください。
 
□ 読心術: 相手の気持ちや考えが 分かっていると思い込む。
 
□ リハーサル: 次に言いたいことを考え、 今言われていることを聞き逃してしまう。
 
□ フィルタリング: 自分にとって重きのあることだけに 耳を傾ける。
 
□ 価値判断: 相手を理解しようとするより、 相手の言うことを価値判断する。
 
□ 空想: 人が話しているのに、 記憶や空想にとらわれてしまう。
 
□ アドバイス: 傾聴する代わりに、 提案や解決策を探してしまう。
 
□ 戦闘的態度: 議論して 相手の正当性を否定する。
 
□ (自分が) 正しい: 自分が間違っていることを示唆する
 
  コミュニケーションに対して、  抵抗したり無視したりする。
 
□ 脱線: 気に障ったり 脅威に感じることを聞くと、 話題を変えてしまう。
 
□ 生返事: よく聴かずに、 すぐに同意する。
 
※ 練習9-5 傾聴を妨げるもの
 
 コミュニケーションがうまくいかなかった 3つの状況を説明してください。
 
 次に、 傾聴の障害物を 少なくともひとつ考えてみましょう。
 
状況
 
1. _____________________________________
 
2. _____________________________________
 
3. _____________________________________
 
傾聴を妨げるもの
 
1. _____________________________________
 
2. _____________________________________
 
3. _____________________________________
 
 来週1週間、 自分がどれほど 傾聴を妨げられているかに 注意してみてください。
 
 それらを、 自己主張的な傾聴 (前の日記の 「鍵となる質問」 ) に
 
 切り換えてみましょう。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
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アサーティブな傾聴

2017年05月03日 21時20分56秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 傾聴は、 受動的というより積極的なプロセスです。
 
 相手が考えたり、 感じたり、 何かを変えるためにしたいことを、
 
 質問によって引き出すことです。
 
 傾聴の間に、 もし相手の感情, 願望について 何か確かめておきたければ、
 
 直接的な質問をしましょう。
 
 「それについて感じていることを もっと話してくれないかな?」 というように。
 
 人に尋ねる鍵となる質問は 以下のようなものです。
 
・ 「中心的な問題は何ですか?」
 
・ 「その状況をどう理解していますか? 何が起きていると思いますか?」
 
・ 「○○に苦しんでいるとき、 どんな気持ちになりますか?」
 
・ 「○○に対処しているとき、 どうしたくなりますか?」
 
・ 「変わる必要があるのは 何だと思いますか?」
 
・ 「どのような援助をして欲しいですか?」
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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アサーションの脚本 (スクリプト) を作成する

2017年05月02日 21時23分52秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
◎ アサーションの要素を統合する
 
 アサーティブな発言の構成要素を 組み合わせてみましょう。
 
[例]
~と思う: 今夜は締め切りに追われていて、 夕食の支度をする時間がないの。
 
~と感じる: 間に合わないのではないかと不安で、 圧倒されてる。
 
~してほしい: 残り物で何か作ってくれるかしら? 
 
セルフケア: それが無理なら、 ピザを注文すればいいわ。
 
 セルフケアは、 奥の手として取っておいて、
 
 相手が 要望を拒否したときにだけ用いるのが、 ひとつの方法です。
 
※ 練習9-4 アサーションの脚本を作成する
 
 物事を変化させたいと思う状況を 3つ思い浮かべてください。
 
 それぞれについての  「問題」 と 「変わってほしいこと」 を、
 
 書き出してください。
 
(1)
問題: ___________________________________
 
変わってほしいこと: ____________________________
 
(2)
問題: ___________________________________
 
変わってほしいこと: ____________________________
 
(3)
問題: ___________________________________
 
変わってほしいこと: ____________________________
 
 次は、 それぞれを脚本にしましょう。
 
(1)
~と思う: _________________________________
 
~と感じる: ________________________________
 
~してほしい: _______________________________
 
セルフケア: ________________________________
 
(2)
~と思う: _________________________________
 
~と感じる: ________________________________
 
~してほしい: _______________________________
 
セルフケア: ________________________________
 
(3)
~と思う: _________________________________
 
~と感じる: ________________________________
 
~してほしい: _______________________________
 
セルフケア: ________________________________
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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